家に着き、目玉の親父さんが経緯を話してくれた。

目「と、言う訳なのじゃ」

こん「そうだったの」

幽霊族最後の末裔はこの鬼太郎ひとり。

人ならず者が居場所を転々と変えて生きてきたと、それだけでも2人の苦労が感じられた。

鬼太郎「こんさんはなぜこんな地に？」

こん「私は元々お社に使えていた狛兎。
今はもうお暇を頂いたの。そしてこの静かな森で暮らしてる。」

小窓から見える外の景色を2人も眺める

こん「ねえ、行く宛てがないのなら
私とここで暮らさない？」

目「いやぁ、しかしのぉ」

同じく鬼太郎も申し訳なさそうな顔をした。
なんて寂しい人達なんだろう。

こん「見ての通り、ここはのんびりと暮らせるけどその分生きるためには自給自足をしなきゃいけないの。鬼太郎くん達が半分手伝ってくれたら私は凄く助かります。」

鬼太郎「父さん、」

目「ふむ。
こんさん、これからお世話になります」

目玉の親父さんに続いて鬼太郎も頭を下ろした。

こん「ありがとう。こちらこそ、よろしくお願いします。」

もうあなた方が孤独になりませんように。