猫「おじさん、ラーメン4つ下さい」

あいよ、と店主が返事を返した

猫娘、ねずみ男に鬼太郎親子とこんでラーメンを食べに来ていた

店「お待ちど」

待っていましたとねずみ男は1番に食べ始めた

こん「わぁ、いただきます

うん、美味しいよ」

とこんの笑顔を見て鬼太郎も食べ始め

「本当だね」と返事をした

カウンター席から見えるテレビに臨時ニュースが入り、3人は箸を止めた

<<土地転がしの帝王と呼ばれ、詐欺と恐喝を繰り返した容疑者が今日、都内で目撃をされました。
現在警察で行方をおっていますが、まだ発見はされておりません。>>

猫「ふーん、やけにパトカーが多いと思ったら」

鼠「土地転がしとは、あれかー？
フンコロガシの従兄弟か？」

目「何を怠けたことを言っておる」

こん「土地転がしは人を騙した悪人のことよ」

変わらず目を点にしてねずみ男は言う

鼠「マヌケってのは風呂桶の親戚か？」

ガチャと裏口から扉が開く音に視線を向けた

店主が入るなら表からにしてと声を掛けている

次郎「ただのラーメン屋か」

男は完全に扉を開けた

鬼太郎「あ！お前たちは！」

大黒「ほぉ、俺たちを知ってるのか
なら話は早ぇよ、しばらく隠れさせて貰うぜ」

ズカズカと店に入ってきた男からこんを隠すように鬼太郎が一歩前に出た

大黒「大人しくしてろよ、何もしねぇからよ」

と鬼太郎の頭を荒っぽい手つきで撫でた

大黒「けっ、可愛くねぇガキだ。
おい、俺たちは腹減ってるんだラーメンでも作れよ」

圧力のある言い方に店主が急いでラーメンを準備し始めた

次郎「どうしたんです、あんなガキに絡んだりして」

大黒「なんだか知らねぇんだが気に入らねぇんだ」

2人はカウンター席に腰掛けた

こん「ご馳走様、皆お待たせ
帰りましょう？」

こんが最後に食べ終わり3人は出口へ向かう

大黒「おいこら、どこへ行くんだ！！」

男は大きな声で言う

鬼太郎「どこって、帰るんだよ。
ラーメンも食べ終わったし」

大黒「ふざけるな！お前らは人質なんだ、許可なく動くんじゃねぇ！！」

鬼太郎「嫌だね、なんであんたにそんなこと言われなきゃ行けないんだ」

鬼太郎と大黒は睨み合う

鬼太郎の気迫に押されて大黒がジャケットに手を入れた瞬間、こんが鬼太郎の袖を強く引っ張った。

3発の銃声の直後、こんは銃弾の衝撃で体が店の外まで吹き飛んだ

ガラスの扉が壊れ、外を歩く人が悲鳴を上げる

鬼太郎「こんちゃん！」

猫娘とねずみ男も傍に駆け付けた

ねずみ男「大丈夫か？しっかりしろ！」

大黒たちが裏口から逃げようとしているのに鬼太郎が気付き追いかけようとする

こん「大丈夫だよ」

こんが気が付いたことで鬼太郎は追うのを止め、こんの体を支えた

こん「ふぅ」と口から銃弾を吐き出した

鬼太郎「こんちゃん、平気？」

こん「うん」

ふぅと鬼太郎の腕に体を任せて目を閉じたこん

目「鬼太郎、このまま見過ごしてはいかんぞ」

鬼太郎「はい、父さん」