バラム先生短編夢小説
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名無しちゃんは魔術のことを教えて欲しいと僕の所へ来ていた。
「先生、また髪伸びましたね」
ふと僕の髪型の話題になる。
「羽毛期だからねー。すぐ伸びちゃうんだよ」
「短いのも長いのもどちらもよく似合います」
さわさわと僕の髪の毛を触ってくる名無しちゃん。
…僕の触り癖に負けないくらい、この子も触り癖がある。
「さあ、僕の髪のことはいいとして、早速始めようか」
僕は彼女に教えながらまたも癖で彼女の頭をぽんぽんと撫でる。
しばらくすると、彼女はうとうとしながら目を擦り始めた。
「先生の手、あったかくて…、なんだか眠くなってきました」
「…今日授業長かったからね。休憩にしようか?」
言い終わる前に彼女の方に目をやると、すでに居眠りをしていた。
ノートを開いたまま、顔を突っ伏して寝ている。
僕は起こさないように、彼女にそっと自分の衣服をかけてあげる。
気持ちよさそうな寝息を立てながら眠る姿を見ながら僕はお茶の準備をしていた。
お疲れのようだし、彼女が起きたら今日は勉強じゃなくて、休息だね。
…
しばらくして彼女がもぞもぞと動き出した。
「…んん?」
キョロキョロと辺りを見回している。
「おはよう。よく眠れた?」
「あ…、先生。私寝ちゃって…」
「よく寝てたよ。疲れてたんだね」
彼女は僕が肩にかけた衣服に気付き、顔を赤くした。
「…先生にギュッとされる夢見てたのは、これのせいだったんだ…」
僕の大きな服に包まれたままの彼女。
「夢じゃなかったら良かったのに…」
彼女がそう呟くのが聞こえた。
「…この行為はね、ストレス軽減の効果があるんだよ。お互いにメリットがあってね」
後ろから彼女の小さな身体を抱きしめる。
「せ…、先生…」
彼女の胸の鼓動がこちらにも伝わってくる。
耳まで赤くした彼女を可愛いと思った。
僕の腕をその小さな手でギュッと掴まれる。
「先生の胸板厚いし、腕は逞しいし…、先生はすごくカッコいいです…」
「ありがとう、あまりそんなこと言われないから嬉しいよ」
もう一度彼女を抱きしめてから、その手を離す。
彼女は名残惜しそうに振り向き、僕を見てまた顔を赤くした。
「お茶を淹れようね」
僕は彼女にお茶を振る舞う。
温かいお茶を彼女はゆっくりと飲んだ。
「先生は…ご結婚されないんですか?」
突然の質問にお茶が気管に入り、むせてしまう。
「…いや、興味はあるんだけどね。でも僕、いつも怖がられるし」
「先生は怖くないです。強くてカッコよくて…、私は先生が理想の結婚相手です」
真っ直ぐ見つめられて緊張する。
僕にこんなことを言ってくれる子がいるなんて
動揺からまたお茶を溢しそうになる。
「先生は…、私じゃダメですか?」
自分を想ってくれる相手。嬉しくない訳がない。ただ、弊害なのは彼女が僕にとっては"生徒"であるということ。
生徒でなければ、喜んでそれを受け入れたのに。
あと、数年。
数年後彼女がここを卒業するまでだ。
それまで僕達は教師と生徒の関係を守らなければならない。
「だめじゃないよ。すごく嬉しい。
君がバビルスを卒業したら、
今度は僕から君にアプローチしていい?
それまで待ってほしい…」
彼女の髪を撫でながら、そう伝える。
彼女は嬉しそうに瞳を輝かせながら強く頷いていた。
「…待ちます。先生」
僕も嬉しかった。
こんなにも僕を慕ってくれ、想ってくれる子がいること。
今は生徒として名無しちゃんを守る。
決して危険な目には遭わせない。
そして数年後は、大切な彼女として。
名無しちゃんと僕だけの秘密の約束。
終
「先生、また髪伸びましたね」
ふと僕の髪型の話題になる。
「羽毛期だからねー。すぐ伸びちゃうんだよ」
「短いのも長いのもどちらもよく似合います」
さわさわと僕の髪の毛を触ってくる名無しちゃん。
…僕の触り癖に負けないくらい、この子も触り癖がある。
「さあ、僕の髪のことはいいとして、早速始めようか」
僕は彼女に教えながらまたも癖で彼女の頭をぽんぽんと撫でる。
しばらくすると、彼女はうとうとしながら目を擦り始めた。
「先生の手、あったかくて…、なんだか眠くなってきました」
「…今日授業長かったからね。休憩にしようか?」
言い終わる前に彼女の方に目をやると、すでに居眠りをしていた。
ノートを開いたまま、顔を突っ伏して寝ている。
僕は起こさないように、彼女にそっと自分の衣服をかけてあげる。
気持ちよさそうな寝息を立てながら眠る姿を見ながら僕はお茶の準備をしていた。
お疲れのようだし、彼女が起きたら今日は勉強じゃなくて、休息だね。
…
しばらくして彼女がもぞもぞと動き出した。
「…んん?」
キョロキョロと辺りを見回している。
「おはよう。よく眠れた?」
「あ…、先生。私寝ちゃって…」
「よく寝てたよ。疲れてたんだね」
彼女は僕が肩にかけた衣服に気付き、顔を赤くした。
「…先生にギュッとされる夢見てたのは、これのせいだったんだ…」
僕の大きな服に包まれたままの彼女。
「夢じゃなかったら良かったのに…」
彼女がそう呟くのが聞こえた。
「…この行為はね、ストレス軽減の効果があるんだよ。お互いにメリットがあってね」
後ろから彼女の小さな身体を抱きしめる。
「せ…、先生…」
彼女の胸の鼓動がこちらにも伝わってくる。
耳まで赤くした彼女を可愛いと思った。
僕の腕をその小さな手でギュッと掴まれる。
「先生の胸板厚いし、腕は逞しいし…、先生はすごくカッコいいです…」
「ありがとう、あまりそんなこと言われないから嬉しいよ」
もう一度彼女を抱きしめてから、その手を離す。
彼女は名残惜しそうに振り向き、僕を見てまた顔を赤くした。
「お茶を淹れようね」
僕は彼女にお茶を振る舞う。
温かいお茶を彼女はゆっくりと飲んだ。
「先生は…ご結婚されないんですか?」
突然の質問にお茶が気管に入り、むせてしまう。
「…いや、興味はあるんだけどね。でも僕、いつも怖がられるし」
「先生は怖くないです。強くてカッコよくて…、私は先生が理想の結婚相手です」
真っ直ぐ見つめられて緊張する。
僕にこんなことを言ってくれる子がいるなんて
動揺からまたお茶を溢しそうになる。
「先生は…、私じゃダメですか?」
自分を想ってくれる相手。嬉しくない訳がない。ただ、弊害なのは彼女が僕にとっては"生徒"であるということ。
生徒でなければ、喜んでそれを受け入れたのに。
あと、数年。
数年後彼女がここを卒業するまでだ。
それまで僕達は教師と生徒の関係を守らなければならない。
「だめじゃないよ。すごく嬉しい。
君がバビルスを卒業したら、
今度は僕から君にアプローチしていい?
それまで待ってほしい…」
彼女の髪を撫でながら、そう伝える。
彼女は嬉しそうに瞳を輝かせながら強く頷いていた。
「…待ちます。先生」
僕も嬉しかった。
こんなにも僕を慕ってくれ、想ってくれる子がいること。
今は生徒として名無しちゃんを守る。
決して危険な目には遭わせない。
そして数年後は、大切な彼女として。
名無しちゃんと僕だけの秘密の約束。
終