おいしいを聞かせて
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(流川視点)
桐生にキスして告白したあと、自分でもどう収拾したらいいか分からなくなり、「おやすみ」とだけ言って自室へ戻った。
やってしまった。
衝動的にしてしまった。
いくら恋愛事に疎いとはいえ、やって良いことと悪いことの違いぐらいは分かる。キスして告白して相手の反応を見ることなく逃げてしまった。
・・・嫌われたかもしれない。しかし、この状況を挽回できる案も浮かばない。
グルグルと考えが巡るが、どうすることもできない。俺は諦めて寝た。
翌日、食堂で昼飯を食べようと中へ入ると桐生がいた。桐生はうどんを受け取ると、端の方のテーブルに座った。
(一人で食べてるって、前に言ってたな)
桐生が泣いた夜のことを思い出した。
昨日のこともあるが、ほっておけない。
俺は自分のラーメンとカレーを受け取ると、桐生の座るテーブルへ向かった。
桐生の前に座ると、当然驚いた顔をされた。
俺は何ともないフリをして食べ始めた。桐生もキツネうどんを食べ始めた。
俺が食べ終わっても、桐生は食べていた。一口ちっせ。
食べてる様子を見ていると「なに?」「行かないの?」と聞かれた。待ってると返したら黙ってしまった。
昨日あんなことしたくせに。と言いたいであろう雰囲気を感じるが、実際言ってこないから無視しよう。
桐生には悪いが、あんなことしたくせに、俺は今こうして一緒にいたい
「えっ!?桐生さん!!?マジで!?」
不意に不快な声が聞こえた。
声の方を見ると、見たことない女が複数いた。声の主が桐生に「ずるーい!」「友達じゃん?」とか何とか言っている。お前が友達?どう見たって違うだろ。
「あ、ごめーん!そんなわけないかぁ!!」
どう聞いても桐生を馬鹿にするような声に、俺の不快指数は限界突破した。お前は桐生の何を知ってる。
「うるせー」
俺の声に女が黙った。
「失せろ。」
きっと、宮城先輩がいたら制止されてただろうな。あの先輩、女によえーから。悪いが俺にはそういう考えはない。
自称桐生の友達は俺が睨みつけると、一瞬たじろぎ一緒にいた奴らとどっかへ行ってしまった。なんだ、そんなもんか。
桐生を見ると、かなり気まずい顔をしている。
「る、流川くん」
「ん?」
「あ、あの人たち、私・・・同じ専攻なの」
「で?」
「いや、その・・・これからも顔合わすんだけど」
次会ったときどうしよ、と桐生は下を向き手で顔を覆った。
そんなの無視してりゃいいだろ。と思うが、そうもいかない性分なんだろう。
「続き、食わねーの?」
「・・・食欲なくなった」
「じゃぁ、行くぞ」
「えっ?ちょっと?!」
桐生のトレーも自分のと一緒に返却口へ運ぶ。慌てた様子の桐生はパタパタと後ろについてきた。
食堂を出てからも、桐生はついてきてくれた。どこに行くかなんて考えてない。ただ、少しでも一緒にいたい。
俺の気持ちは変わらない、あとは桐生次第。
以前、桐生が一人で弁当を食べていた芝生まできた。
適当なところに座り、桐生に顎で座れと言うと、少し間を空けて隣に座った。
「桐生は?」
「え?」
「俺のこと、」
そう言うと、俺が何を言いたいのか察した桐生の顔は一気に茹で上がった。
「俺は桐生と一緒にいたい。」
「・・・」
「俺の気持ちは変わらん。」
「もう一回言う、好きだ。」
フワリと風が吹いて、桐生の髪が揺れた。
桐生にキスして告白したあと、自分でもどう収拾したらいいか分からなくなり、「おやすみ」とだけ言って自室へ戻った。
やってしまった。
衝動的にしてしまった。
いくら恋愛事に疎いとはいえ、やって良いことと悪いことの違いぐらいは分かる。キスして告白して相手の反応を見ることなく逃げてしまった。
・・・嫌われたかもしれない。しかし、この状況を挽回できる案も浮かばない。
グルグルと考えが巡るが、どうすることもできない。俺は諦めて寝た。
翌日、食堂で昼飯を食べようと中へ入ると桐生がいた。桐生はうどんを受け取ると、端の方のテーブルに座った。
(一人で食べてるって、前に言ってたな)
桐生が泣いた夜のことを思い出した。
昨日のこともあるが、ほっておけない。
俺は自分のラーメンとカレーを受け取ると、桐生の座るテーブルへ向かった。
桐生の前に座ると、当然驚いた顔をされた。
俺は何ともないフリをして食べ始めた。桐生もキツネうどんを食べ始めた。
俺が食べ終わっても、桐生は食べていた。一口ちっせ。
食べてる様子を見ていると「なに?」「行かないの?」と聞かれた。待ってると返したら黙ってしまった。
昨日あんなことしたくせに。と言いたいであろう雰囲気を感じるが、実際言ってこないから無視しよう。
桐生には悪いが、あんなことしたくせに、俺は今こうして一緒にいたい
「えっ!?桐生さん!!?マジで!?」
不意に不快な声が聞こえた。
声の方を見ると、見たことない女が複数いた。声の主が桐生に「ずるーい!」「友達じゃん?」とか何とか言っている。お前が友達?どう見たって違うだろ。
「あ、ごめーん!そんなわけないかぁ!!」
どう聞いても桐生を馬鹿にするような声に、俺の不快指数は限界突破した。お前は桐生の何を知ってる。
「うるせー」
俺の声に女が黙った。
「失せろ。」
きっと、宮城先輩がいたら制止されてただろうな。あの先輩、女によえーから。悪いが俺にはそういう考えはない。
自称桐生の友達は俺が睨みつけると、一瞬たじろぎ一緒にいた奴らとどっかへ行ってしまった。なんだ、そんなもんか。
桐生を見ると、かなり気まずい顔をしている。
「る、流川くん」
「ん?」
「あ、あの人たち、私・・・同じ専攻なの」
「で?」
「いや、その・・・これからも顔合わすんだけど」
次会ったときどうしよ、と桐生は下を向き手で顔を覆った。
そんなの無視してりゃいいだろ。と思うが、そうもいかない性分なんだろう。
「続き、食わねーの?」
「・・・食欲なくなった」
「じゃぁ、行くぞ」
「えっ?ちょっと?!」
桐生のトレーも自分のと一緒に返却口へ運ぶ。慌てた様子の桐生はパタパタと後ろについてきた。
食堂を出てからも、桐生はついてきてくれた。どこに行くかなんて考えてない。ただ、少しでも一緒にいたい。
俺の気持ちは変わらない、あとは桐生次第。
以前、桐生が一人で弁当を食べていた芝生まできた。
適当なところに座り、桐生に顎で座れと言うと、少し間を空けて隣に座った。
「桐生は?」
「え?」
「俺のこと、」
そう言うと、俺が何を言いたいのか察した桐生の顔は一気に茹で上がった。
「俺は桐生と一緒にいたい。」
「・・・」
「俺の気持ちは変わらん。」
「もう一回言う、好きだ。」
フワリと風が吹いて、桐生の髪が揺れた。