おいしいを聞かせて
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昔から料理が好きだった。
自分で食べるのも好きだったし、誰かに食べてもらえるのも好きだった。
新生活が始まって、一ヶ月が過ぎた。
大学進学とともに家を出て、この春から一人暮らしを始めた。最初は少し寂しかったけれど、一週間もすれば慣れてきて、一ヶ月が経った頃には快適な一人暮らしライフを満喫していた。
都内のマンモス大学へ進学し、栄養学を学んでいる。
料理が好き過ぎて、高校卒業と同時に給食室のおばちゃんになりたかったが、両親から「大学は行ってて損はない」と説得され、せめて少しでも興味のあることを学ぼうと、栄養学を専攻した。頑張って管理栄養士の資格を取るのもありかも、と最近は思っている。
(今日のお弁当もいい感じにできたー!)
天気のいい日は、キャンパス内の芝生で自作のお弁当を食べる。手間かもしれないけど、節約にもなるし、好きなものを食べれるから続けている。
(うん、今日の出汁巻き卵は上出来だ。)
快晴の空の元、食べるお弁当は最高。
これが、誰かと一緒なら、尚更いいんだけど。
悲しいかな、少々コミュ障な私は、早くもぼっち大学生活を過ごしていた。
昔から料理ばかりして、同級生の友達と遊ぶなんてことをあまりしてこなかった私は、友達作りというスキルが全く無いまま、ここまできてしまった。
(まぁ、ぼっちも気楽でいいんだけどね。)
しかし、やっぱりたまに寂しくなる。
何より仲の良い人がいないと、作ってあげる!というのができない。
給食室のおばちゃんになりたいぐらい、私は誰かに作ってあげるのが好きだった。実家にいたときは、共働きの両親に料理を作ってあげてた。
「美味しいよ」と両親が笑顔で食べてくれるのが何より嬉しかった。
しかし、今は一人暮らし。料理を振る舞うほど仲の良い人はいない。なかなか悲しい現実だ。
(ごちそうさまでした。)
今日は午後の授業が休講になってたな。このままスーパーに寄って帰ろう。
私はお弁当箱を片付け、お尻を軽く払った。
(ちょっと買い過ぎたかな・・・)
スーパーでお肉の特売に跳びついてしまった。これは小分けにして冷凍しないといけないな。
よいしょっと袋を持ち直し、自宅の鍵を開けようとしたとき。
ガチャ
隣の部屋の扉が開いた。
出てきたのは、壁・・・
(えっ!?でっか!!)
・・・ではなく、自分より遥かに大きい男の人だった。
その大きさに、開いた口が塞がらない。
初めて見るお隣さんの顔は、色白で切れ長な目をしている。わぁ、なかなかの美人さんだ。
スポーツバックを肩にかけ、服は上下ジャージだ。
「・・・どうも。」
「あ、こ、こんにちは。」
そうだ、ちゃんと挨拶しなきゃ。
お隣さんなんだから、失礼のないようにしないと。
お隣さんはそのままスタスタと、私の横を通り過ぎて行った。
あの雰囲気は運動部とかに所属してるのかもしれない。あの体の大きさだ、そうに違いない。
(・・・いっぱい食べそう。)
思わず後ろ姿を見つめて考える。
いやいや、流石にそれはダメだろ。
一瞬頭によぎった考えを、無し無しと払拭する。
でも・・・やっぱり、いっぱい食べそう。
自分で食べるのも好きだったし、誰かに食べてもらえるのも好きだった。
新生活が始まって、一ヶ月が過ぎた。
大学進学とともに家を出て、この春から一人暮らしを始めた。最初は少し寂しかったけれど、一週間もすれば慣れてきて、一ヶ月が経った頃には快適な一人暮らしライフを満喫していた。
都内のマンモス大学へ進学し、栄養学を学んでいる。
料理が好き過ぎて、高校卒業と同時に給食室のおばちゃんになりたかったが、両親から「大学は行ってて損はない」と説得され、せめて少しでも興味のあることを学ぼうと、栄養学を専攻した。頑張って管理栄養士の資格を取るのもありかも、と最近は思っている。
(今日のお弁当もいい感じにできたー!)
天気のいい日は、キャンパス内の芝生で自作のお弁当を食べる。手間かもしれないけど、節約にもなるし、好きなものを食べれるから続けている。
(うん、今日の出汁巻き卵は上出来だ。)
快晴の空の元、食べるお弁当は最高。
これが、誰かと一緒なら、尚更いいんだけど。
悲しいかな、少々コミュ障な私は、早くもぼっち大学生活を過ごしていた。
昔から料理ばかりして、同級生の友達と遊ぶなんてことをあまりしてこなかった私は、友達作りというスキルが全く無いまま、ここまできてしまった。
(まぁ、ぼっちも気楽でいいんだけどね。)
しかし、やっぱりたまに寂しくなる。
何より仲の良い人がいないと、作ってあげる!というのができない。
給食室のおばちゃんになりたいぐらい、私は誰かに作ってあげるのが好きだった。実家にいたときは、共働きの両親に料理を作ってあげてた。
「美味しいよ」と両親が笑顔で食べてくれるのが何より嬉しかった。
しかし、今は一人暮らし。料理を振る舞うほど仲の良い人はいない。なかなか悲しい現実だ。
(ごちそうさまでした。)
今日は午後の授業が休講になってたな。このままスーパーに寄って帰ろう。
私はお弁当箱を片付け、お尻を軽く払った。
(ちょっと買い過ぎたかな・・・)
スーパーでお肉の特売に跳びついてしまった。これは小分けにして冷凍しないといけないな。
よいしょっと袋を持ち直し、自宅の鍵を開けようとしたとき。
ガチャ
隣の部屋の扉が開いた。
出てきたのは、壁・・・
(えっ!?でっか!!)
・・・ではなく、自分より遥かに大きい男の人だった。
その大きさに、開いた口が塞がらない。
初めて見るお隣さんの顔は、色白で切れ長な目をしている。わぁ、なかなかの美人さんだ。
スポーツバックを肩にかけ、服は上下ジャージだ。
「・・・どうも。」
「あ、こ、こんにちは。」
そうだ、ちゃんと挨拶しなきゃ。
お隣さんなんだから、失礼のないようにしないと。
お隣さんはそのままスタスタと、私の横を通り過ぎて行った。
あの雰囲気は運動部とかに所属してるのかもしれない。あの体の大きさだ、そうに違いない。
(・・・いっぱい食べそう。)
思わず後ろ姿を見つめて考える。
いやいや、流石にそれはダメだろ。
一瞬頭によぎった考えを、無し無しと払拭する。
でも・・・やっぱり、いっぱい食べそう。
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