おいしいを聞かせて
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(流川視点)
大学進学とともに一人暮らしを始めた。少しずつ慣れはしたが、食事をどうするか悩まされていた。ろくに自炊もできない、かといって外食ばかりだと金がかかる。
たまに三井先輩や宮城先輩が奢ってくれたが、そんなしょっちゅうではない。
(さて、今日はどうするか。)
練習から帰宅し、風呂に入った。
冷蔵庫には何も入っていない。しかし、腹は減る。
ピーンポーン
誰だ。この家を知ってる知り合いはほぼいない。
不審に思いながらも扉を開けると、先日鉢合わせした隣の住人が立っていた。
あまりにオドオドしてるので、何かと思ったら、料理を作りすぎたから食べてくれ、という。
腹が減ってる俺は、迷いなくそれを受け取った。
「・・・ご飯、お持ちしましょうか?」
俺が頷くと、そいつは一旦部屋に戻り、炊飯器ごとも持ってきた。ここまでしてもらって、何もしないのは悪い気がして、茶でも出そうと中へ入れと言ったら、またオドオドしていた。
「そのまましちゃ駄目です!!」
もらった料理を温めようとすると、全力で止めに来た。タッパーは蓋したまま電子レンジに入れては駄目らしい。初めて知った。
隣の住人は同じ大学の1年で、桐生レオナというらしい。
自分の分と桐生の分の茶をコップに注ぐ。
温めた料理からは、間違いなく美味い匂いがした。空腹だったからなのか、それとも久しぶりの手料理だったからなのか、箸を止めることなく食べた。
桐生が持ってきた米は全部食べてしまった。
遠慮されたが、タッパーや炊飯器の釜を洗って返した。
「それじゃ、お邪魔しました。おやすみなさい。」
「・・・なさい。」
翌日の朝、また鉢合わせた。
そして、桐生は俺の腹の音を聞くと、サンドイッチを渡してきた。お前の飯じゃないのか?と思ったが、昨日の料理の味を思い出し、ありがたく受け取った。
思った通りサンドイッチは美味かった。
練習のときに、宮城先輩に一連の出来事を話した。
かなり驚かれたが、炊飯器まるごと持ってきたって言ったらウケてた。
「何か下心ある感じでもねーし、本当にただのおすそ分けだろうな。」
「そっすね。」
「でも、お礼はしとけよ。タダ飯食わせてもらったんだから。しかも手料理!!」
考えてもなかった。確かにそうだ。
でも、礼って何渡せばいいんだ?
夜のスーパーに朝飯を買いに行ったら、桐生がいた。
肩を叩くと、分かりやすく驚いていた。桐生からやたら腹が減る匂いがすると思ったら、焼肉屋でバイトをしているそうだ。
部屋の前で先ほどスーパーで買った板チョコを渡した。何を礼に渡せばいいか分からず、とりあえず甘い物だったらいいか、と選んだ。
「うまかった、また食いたい。」
なかなか板チョコを受け取らない桐生にそう言って、板チョコを桐生の買い物袋に突っ込んだ。
ただ素直にまた食いたいと思っていた。
再びインターホンが鳴った。
今度は部屋に食べに来いと言われた。
何が食べれるのかと少し楽しみに行ったら、山盛りのオムライスだった。こんなん店以外で見たことない。多すぎたかと心配されたが、これぐらい余裕。
食べてる間、桐生も食べ始めるがあまり進んでおらず、どちらかというと、俺が食べてる姿をジッと見ていた。食べてる姿を見たら腹が膨れるのか?と試しにやってみたが、流石にそれはなかった。
食べ終わったあと、いろいろと質問された。俺も気になり、同じ質問を返した。
そして今
何故か桐生は泣いていた。
泣いた理由は色々とあるようだか、俺に理解できるものではなかった。
ただ、ほっとけない感じがしたから、連絡先を交換した。
また飯も食いたいし。
大学進学とともに一人暮らしを始めた。少しずつ慣れはしたが、食事をどうするか悩まされていた。ろくに自炊もできない、かといって外食ばかりだと金がかかる。
たまに三井先輩や宮城先輩が奢ってくれたが、そんなしょっちゅうではない。
(さて、今日はどうするか。)
練習から帰宅し、風呂に入った。
冷蔵庫には何も入っていない。しかし、腹は減る。
ピーンポーン
誰だ。この家を知ってる知り合いはほぼいない。
不審に思いながらも扉を開けると、先日鉢合わせした隣の住人が立っていた。
あまりにオドオドしてるので、何かと思ったら、料理を作りすぎたから食べてくれ、という。
腹が減ってる俺は、迷いなくそれを受け取った。
「・・・ご飯、お持ちしましょうか?」
俺が頷くと、そいつは一旦部屋に戻り、炊飯器ごとも持ってきた。ここまでしてもらって、何もしないのは悪い気がして、茶でも出そうと中へ入れと言ったら、またオドオドしていた。
「そのまましちゃ駄目です!!」
もらった料理を温めようとすると、全力で止めに来た。タッパーは蓋したまま電子レンジに入れては駄目らしい。初めて知った。
隣の住人は同じ大学の1年で、桐生レオナというらしい。
自分の分と桐生の分の茶をコップに注ぐ。
温めた料理からは、間違いなく美味い匂いがした。空腹だったからなのか、それとも久しぶりの手料理だったからなのか、箸を止めることなく食べた。
桐生が持ってきた米は全部食べてしまった。
遠慮されたが、タッパーや炊飯器の釜を洗って返した。
「それじゃ、お邪魔しました。おやすみなさい。」
「・・・なさい。」
翌日の朝、また鉢合わせた。
そして、桐生は俺の腹の音を聞くと、サンドイッチを渡してきた。お前の飯じゃないのか?と思ったが、昨日の料理の味を思い出し、ありがたく受け取った。
思った通りサンドイッチは美味かった。
練習のときに、宮城先輩に一連の出来事を話した。
かなり驚かれたが、炊飯器まるごと持ってきたって言ったらウケてた。
「何か下心ある感じでもねーし、本当にただのおすそ分けだろうな。」
「そっすね。」
「でも、お礼はしとけよ。タダ飯食わせてもらったんだから。しかも手料理!!」
考えてもなかった。確かにそうだ。
でも、礼って何渡せばいいんだ?
夜のスーパーに朝飯を買いに行ったら、桐生がいた。
肩を叩くと、分かりやすく驚いていた。桐生からやたら腹が減る匂いがすると思ったら、焼肉屋でバイトをしているそうだ。
部屋の前で先ほどスーパーで買った板チョコを渡した。何を礼に渡せばいいか分からず、とりあえず甘い物だったらいいか、と選んだ。
「うまかった、また食いたい。」
なかなか板チョコを受け取らない桐生にそう言って、板チョコを桐生の買い物袋に突っ込んだ。
ただ素直にまた食いたいと思っていた。
再びインターホンが鳴った。
今度は部屋に食べに来いと言われた。
何が食べれるのかと少し楽しみに行ったら、山盛りのオムライスだった。こんなん店以外で見たことない。多すぎたかと心配されたが、これぐらい余裕。
食べてる間、桐生も食べ始めるがあまり進んでおらず、どちらかというと、俺が食べてる姿をジッと見ていた。食べてる姿を見たら腹が膨れるのか?と試しにやってみたが、流石にそれはなかった。
食べ終わったあと、いろいろと質問された。俺も気になり、同じ質問を返した。
そして今
何故か桐生は泣いていた。
泣いた理由は色々とあるようだか、俺に理解できるものではなかった。
ただ、ほっとけない感じがしたから、連絡先を交換した。
また飯も食いたいし。