その手をよく見せて
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ボールが弾む音、床にシューズが擦れる音、大きな掛け声、どれも私にとっては新鮮なものだった。
選手一人一人の動きを見てクロッキーする。
うん、なかなか楽しいな。鉛筆がいい感じに走る。
バスケを見るのは初めてで、こんな激しいスポーツだったのか、と感心してしまった。リングの下では体を張った攻防があり、攻守が切り替わる度に全力で走る。
(あ、さっきの)
先ほどの親切な人にボールが渡る。
(うわっ・・・きれー)
その人が放ったボールは、綺麗な半円を描きリングへと吸い込まれていく。
「三井さんナイッシュー!!」
仲間から声をかけられ、ハイタッチをする彼は「みつい」と呼ばれていた。みついくんね、また講義で会うだろうし覚えておこう。
「よし!解散!!」
「っした!!」
部員たちは各々片付け始めた。結構描けたし、私もそろそろ失礼させてもらおう。
親切なみついくんのシュートも凄かったけど、あの黒髪の子のダンクシュートも凄かったなぁ。遠目で見ても分かる、あれはかなりのイケメンだ。あ、でもあの少し背の低い人も凄かった。ノールックパスっていうのかな?走るのも速かった。
スタンドを下りたところで、みついくんを見つけた。何やらそのイケメン君と言い合ってる。わんおんわんがどーとか。何それ?犬の鳴き声?
「みついくん、ありがとう。お邪魔しました。」
「お?あぁ、いいって。てか、名前知ってたのか?」
「そう呼ばれてるの聞こえたから。漢字は銀行と一緒?」
「それ以外にあるか?」
「あるかもしれないでしょ。私、桐生レオナ。よろしくね。」
三井くんは「三井寿だ、よろしくな」と首からかけたタオルで汗を拭く。すごい汗、私こんなに汗かいたこと無いかも。
「・・・先輩、1on1」
「お前まだいたのか!流川!俺は講義あんだよ!宮城にでも頼め!」
「・・・」
このイケメン君は、るかわくんというのか。
三井くんの後輩なんだ。
「お前ちゃんと講義出てんのか?1年のうちはちゃんと出とけよ。」
「・・・む」
「ふふふ」
三井くんとるかわくんのやり取りに、思わず笑ってしまった。二人に怪訝な顔で見られる。しまった。
「ごめんなさい、ちょっと面白くて。」
「何がだよ。」
「るかわくん、でいいのかな?先輩のアドバイスは間違ってないよ。」
「・・・」
「1年と2年で一般教養科目と語学は取りきった方がいい。後々楽だし、バスケできる時間も増えるよ。」
「ほらみろ!俺と同じこと言ってるだろ!」
「・・・」
るかわくんは少し不機嫌そうな顔をして、私達から離れ別の部員のところへ向かった。でも、その人からも「またかよー!」と言われてる。
あの様子だと、練習ばっかりしてるんだろな。
「ったく、あいつは。」
「なかなかキャラ濃いね。」
「そう言えば、スケッチするとか言ってたけど、できたのかよ?」
「うん、動いてる人描くの楽しかった。三井くんも描いたよ。」
三井くんはマジか!と少し赤くなった。そこ赤くなる?三井くんってちょいちょい可愛いな。これだよ、と三井くんがシュートを放つ姿を描いたページを見せた。
「・・・すっげ。」
「そう?遠いとこからシュート決めれる三井くんの方が凄いよ。」
お世辞抜きで言うと、三井くんはさらに赤くなってしまった。
何だかこっちまで少し恥ずかしくなってしまう。
「こ、この後、講義って言ってたよね。足止めしてごめんなさい。」
「いや、まぁ、大丈夫だ。」
「それじゃ、またね。」
「おぅ、またな。」
何だろう、この感じ。久しぶりの感覚だ。
選手一人一人の動きを見てクロッキーする。
うん、なかなか楽しいな。鉛筆がいい感じに走る。
バスケを見るのは初めてで、こんな激しいスポーツだったのか、と感心してしまった。リングの下では体を張った攻防があり、攻守が切り替わる度に全力で走る。
(あ、さっきの)
先ほどの親切な人にボールが渡る。
(うわっ・・・きれー)
その人が放ったボールは、綺麗な半円を描きリングへと吸い込まれていく。
「三井さんナイッシュー!!」
仲間から声をかけられ、ハイタッチをする彼は「みつい」と呼ばれていた。みついくんね、また講義で会うだろうし覚えておこう。
「よし!解散!!」
「っした!!」
部員たちは各々片付け始めた。結構描けたし、私もそろそろ失礼させてもらおう。
親切なみついくんのシュートも凄かったけど、あの黒髪の子のダンクシュートも凄かったなぁ。遠目で見ても分かる、あれはかなりのイケメンだ。あ、でもあの少し背の低い人も凄かった。ノールックパスっていうのかな?走るのも速かった。
スタンドを下りたところで、みついくんを見つけた。何やらそのイケメン君と言い合ってる。わんおんわんがどーとか。何それ?犬の鳴き声?
「みついくん、ありがとう。お邪魔しました。」
「お?あぁ、いいって。てか、名前知ってたのか?」
「そう呼ばれてるの聞こえたから。漢字は銀行と一緒?」
「それ以外にあるか?」
「あるかもしれないでしょ。私、桐生レオナ。よろしくね。」
三井くんは「三井寿だ、よろしくな」と首からかけたタオルで汗を拭く。すごい汗、私こんなに汗かいたこと無いかも。
「・・・先輩、1on1」
「お前まだいたのか!流川!俺は講義あんだよ!宮城にでも頼め!」
「・・・」
このイケメン君は、るかわくんというのか。
三井くんの後輩なんだ。
「お前ちゃんと講義出てんのか?1年のうちはちゃんと出とけよ。」
「・・・む」
「ふふふ」
三井くんとるかわくんのやり取りに、思わず笑ってしまった。二人に怪訝な顔で見られる。しまった。
「ごめんなさい、ちょっと面白くて。」
「何がだよ。」
「るかわくん、でいいのかな?先輩のアドバイスは間違ってないよ。」
「・・・」
「1年と2年で一般教養科目と語学は取りきった方がいい。後々楽だし、バスケできる時間も増えるよ。」
「ほらみろ!俺と同じこと言ってるだろ!」
「・・・」
るかわくんは少し不機嫌そうな顔をして、私達から離れ別の部員のところへ向かった。でも、その人からも「またかよー!」と言われてる。
あの様子だと、練習ばっかりしてるんだろな。
「ったく、あいつは。」
「なかなかキャラ濃いね。」
「そう言えば、スケッチするとか言ってたけど、できたのかよ?」
「うん、動いてる人描くの楽しかった。三井くんも描いたよ。」
三井くんはマジか!と少し赤くなった。そこ赤くなる?三井くんってちょいちょい可愛いな。これだよ、と三井くんがシュートを放つ姿を描いたページを見せた。
「・・・すっげ。」
「そう?遠いとこからシュート決めれる三井くんの方が凄いよ。」
お世辞抜きで言うと、三井くんはさらに赤くなってしまった。
何だかこっちまで少し恥ずかしくなってしまう。
「こ、この後、講義って言ってたよね。足止めしてごめんなさい。」
「いや、まぁ、大丈夫だ。」
「それじゃ、またね。」
「おぅ、またな。」
何だろう、この感じ。久しぶりの感覚だ。