「エステルの隣の席だ」
そう言って先生は空いている席を指差す。
「はい。エステルくん、宜しくね」
言って席につく。
「う、うん、宜しくね」
隣のエステルくんはちょっと緊張しているみたいで、はにかんだ様な笑みを見せた。
「では出席をとる……」
❖
「……で、この時代の文化は……」
あぁっ、どうしよう。
消しゴムが無いことに気付いたのは授業が始まって暫くしてからだった。昨日ちゃんと筆箱に入れたと思ってたのに…!
隣の子に借りるべきか、消しゴムなしで天下(美しいノート)を築くか…
借りる→
✦諦める→
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