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うわ、早すぎた…
緊張して眠りが浅くなっちゃったのかな。とりあえず顔を洗いに洗面所へ。それにしても、5時代に起きるとか、県外通学でもあるまいし…
せっかく早起きしたんだし、ちょっと早めに家を出て散歩して、それから学校に行こう。裏道とか見つかるかな?公園とかどんな感じだろう。なんて、少しワクワクする。
母さんは寝ているらしく、朝ごはんは昨日のカレーだ。冷蔵庫を開けると、お弁当のおかずが幾つか作り置きしてあった。
「行ってきまーす」
準備を終えて外に出れば、早朝特有の涼しい空気が肺を満たす。引っ越す前の場所と比べると、ここ花岳町(かがくちょう)はとても静かな場所だと思ったけど、朝は思ったより人を見かけるなぁ。掃き掃除をするおじいさん、花壇に水をやるおばあさん、犬の散歩をしているお姉さん…それから、学生服の人も。ちょっと背が小さいけど、ランドセルではないし、中学生だろう。なんだか珍しい制服だから、もしかして俺と同じ学校かな?こういうとき制服が決まっていれば見分けられるのに!でもまだ時間はあるし、ついていってみればわかるかな。
あたりを物珍しげにキョロキョロと見回しながら、黒髪でおチビな男子中学生に付いていく。駅のほうに向かうのかな。……あれ、今角を曲がったよね?
いつの間にか見失ってしまっていた。確かにいた筈だと納得できずその場でキョロキョロあたりを見渡していると、不意打ちに後ろから声を掛けられた。
「君、どうしたの?」
振り返ると、先ほどの学生よりは背が高いがそれでもおチビな部類の学生が。髪は黄色で、アホ毛が目立っている。
「え、えっと…」
どう答えようか迷い、
「君は?」
結局質問を返すことにする。
「俺?今から学校行くんだ!この抜け道使うと近道なんだよー!」
ここ、抜け道だったんだ…じゃあさっきの子もこの子と同じ学校なのだろうか。
「君はどこの学校?俺は官軒(かんのき)中学なんだけど」
あっ、それって…!
「俺も同じ学校!」
「そうなんだ!じゃ、案内するよー!学校であんま会わないけど、どのクラス?名前なんていうの?」
「俺は2年A組弁前 漢。今学期官軒中学に転校することになったんだ。」
「えっ、俺と同じクラスじゃん!じゃこれから宜しく、弁前!俺、アレッシス・アルコール。」
「そ、そうなんだ!うん、こちらこそ宜しくね、アルコール君!」
「アルコールでいいよ!じゃ早速レッツゴー!ふふん、初日っから裏道通学とはお主も悪よのぉ〜」
「なんのこれしき…さ、アルコール君、案内したまえ」
「んおっ、ノりますなぁー!張り切って案内させていただきますぜ、旦那!」
こうして俺は、明るいアルコール君と楽しく学校までの道を歩いた。
✸←前 次→❖
緊張して眠りが浅くなっちゃったのかな。とりあえず顔を洗いに洗面所へ。それにしても、5時代に起きるとか、県外通学でもあるまいし…
せっかく早起きしたんだし、ちょっと早めに家を出て散歩して、それから学校に行こう。裏道とか見つかるかな?公園とかどんな感じだろう。なんて、少しワクワクする。
母さんは寝ているらしく、朝ごはんは昨日のカレーだ。冷蔵庫を開けると、お弁当のおかずが幾つか作り置きしてあった。
「行ってきまーす」
準備を終えて外に出れば、早朝特有の涼しい空気が肺を満たす。引っ越す前の場所と比べると、ここ花岳町(かがくちょう)はとても静かな場所だと思ったけど、朝は思ったより人を見かけるなぁ。掃き掃除をするおじいさん、花壇に水をやるおばあさん、犬の散歩をしているお姉さん…それから、学生服の人も。ちょっと背が小さいけど、ランドセルではないし、中学生だろう。なんだか珍しい制服だから、もしかして俺と同じ学校かな?こういうとき制服が決まっていれば見分けられるのに!でもまだ時間はあるし、ついていってみればわかるかな。
あたりを物珍しげにキョロキョロと見回しながら、黒髪でおチビな男子中学生に付いていく。駅のほうに向かうのかな。……あれ、今角を曲がったよね?
いつの間にか見失ってしまっていた。確かにいた筈だと納得できずその場でキョロキョロあたりを見渡していると、不意打ちに後ろから声を掛けられた。
「君、どうしたの?」
振り返ると、先ほどの学生よりは背が高いがそれでもおチビな部類の学生が。髪は黄色で、アホ毛が目立っている。
「え、えっと…」
どう答えようか迷い、
「君は?」
結局質問を返すことにする。
「俺?今から学校行くんだ!この抜け道使うと近道なんだよー!」
ここ、抜け道だったんだ…じゃあさっきの子もこの子と同じ学校なのだろうか。
「君はどこの学校?俺は官軒(かんのき)中学なんだけど」
あっ、それって…!
「俺も同じ学校!」
「そうなんだ!じゃ、案内するよー!学校であんま会わないけど、どのクラス?名前なんていうの?」
「俺は2年A組弁前 漢。今学期官軒中学に転校することになったんだ。」
「えっ、俺と同じクラスじゃん!じゃこれから宜しく、弁前!俺、アレッシス・アルコール。」
「そ、そうなんだ!うん、こちらこそ宜しくね、アルコール君!」
「アルコールでいいよ!じゃ早速レッツゴー!ふふん、初日っから裏道通学とはお主も悪よのぉ〜」
「なんのこれしき…さ、アルコール君、案内したまえ」
「んおっ、ノりますなぁー!張り切って案内させていただきますぜ、旦那!」
こうして俺は、明るいアルコール君と楽しく学校までの道を歩いた。
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