ぬい事変
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こっそりちくちく
毎日こつこつ
綿を詰めたら出来上がり
「ギャルソンさん!みてみて!」
挨拶もそこそこに、ナナシが鞄から嬉しそうに取り出したのは一つのぬいぐるみ。
その姿は見覚えがありすぎる。
「…私、ですか?」
「うん!可愛いでしょう?」
デフォルメされたまんまるい顔の闇のギャルソンのぬいぐるみは、可愛くにっこりと笑った表情でナナシに抱きしめられている。
「よく出来ていますね、お裁縫得意で?」
「いえいえ、ネットで型紙見つけて見様見真似で刺繡したくらいで」
「…ずいぶんかわいらしい私で」
「でしょ?可愛いんです!」
指に数か所絆創膏があるのは努力したのであろう、ぬいぐるみは少し歪だが、しっかり縫製されており、一人内緒で頑張っていたのが伺える。
こそばゆい感情がギャルソンに沸くのと同時に、嬉しそうにぬいぐるみを抱くナナシが愛らしく、自身も愛されていているのが明白にされたのが嬉しい。
「…私本人も愛でていいのですよ?」
「うーんそれは」
「え」
「嘘嘘!ね、本人に持ってもらいたい!写真撮りたいの、推し活です推し活!」
「はいはい、続きは奥で」
推し。いつでも傍に居たいという現れと捉え、にやけるのが止まらない。
それを踏まえ、ギャルソンにもある考えが浮かんだ。
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