ミルク
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何を考えてここまで勧めるのかは定かではない。しかし、貰うと言わない限り近づき続けるであろうギャルソンに根負けしたナナシは、目を瞑って恥ずかしそうに勧めを受ける事にしたのだった。
するとぴたりと近づくのをやめ、にっこりと笑ったギャルソンは後ろに退いてミルクの入った小さなポットを開けた。
そして、そのままポットに指を突っ込んだ。
「え」
「ほら、早く口を開けて」
「え?何で指」
「あ~、垂れちゃいますよ!早くしないと!」
「え、あー!んっ…!」
急かすギャルソンの言葉に慌てて口を開けてしまったナナシ。すかさずギャルソンの指が一本口に入り、ナナシの口の中にミルクを届けた。
確かに甘いが、色々と間違った飲用であると感じたときにはもう遅く、ナナシは羞恥とギャルソンにからかわれたという事実に顔が赤くなっていくのを感じていた。
「ぎゃるひょんひゃん…!」
「ほら、喋ってないで味わって下さいな。風味が逃げてしまう」
「っ…ん…」
「…そう、いい子。しっかり舌も使いなさい…」
こうなってしまえば後はギャルソンの思う壺。ナナシは口に入っているギャルソンの指を言われるがまま舐めとるしか出来なかった。冷たく細い指はナナシの口の中でゆっくり動かされ、舌のやわらかさとぬるぬるとした湿り気に痺れる様な感覚を覚える。
「ナナシ、私を見なさい…もっと見つめて」
「んっ…はぁ…」
「美味しい?」
「…はひ…」
「ほんと厭らしい顔しますね、貴女は…」
「…っんん」
「舌を出して…」
ぬるりとギャルソンの指がナナシの口から抜かれる。銀色の糸のように唾液が繋がり、ナナシの唾液に濡れた指を自ら口に入れ舐めまわすと、従順に赤い小さな舌をちろりと出しているナナシの舌に吸い付いた。
ギャルソンがナナシの舌を舐めようとすると、ナナシは恥ずかしいのか舌を引っ込め逃げようとする。そんな事許すわけが無いギャルソンは、少し強めに舌を押入れナナシの口の中を犯していった。
「んっん…!やっ…ん」
「ナナシ…!このまま」
「あ」
このまま、そう言って座っているナナシの肩を強く掴み、息を荒くし、強く口付けようとした罰なのだろうか。二人はそのまま椅子ごと後ろに倒れていったのだった。
「…ギャルソン、さん?」
「…」
ナナシは座ったまま椅子の背もたれがクッションになった為、多少後頭部を打ったが痛みはなかった。見上げれば覆いかぶさる様にして顔から着地したギャルソンは、無言で床に口付けていたのだ。
慌てて声をかけると、しばらく無言だったギャルソンは、ぱっと顔を上げため息をついた。
「だ、大丈夫ですか!?」
「…生きてたら鼻折ってましたね」
「は、はは…」
むくりと起き上がったギャルソンの鼻は、多少赤いものの当然なのか何の変哲もなかった。先程の言葉は冗談なのか皮肉なのか分からない。
ナナシは、乾いた笑いを漏らして倒れ続けたのだった。
「…少々がっつき過ぎました」
「少々じゃないですよ!全く!」
「…申し訳ありませんでした」
ギャルソンは起き上がると、ナナシの手をとって彼女の服に付いたほこりを払うと小さく謝罪し、珍しく理性的でなかった自分に内心驚きを隠せなかった。
横では恥ずかしさの吹き飛んだナナシがご立腹。あまり怒った事の無いナナシにどうしていいか分からず、とっさに出た一言。
「紅茶、淹れなおしましょうか…?」
「もう結構です!」
初めてギャルソンが彼女の地雷を踏んだ瞬間だった。
fin
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