紅緒
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ひんやりとした指先が私の顔を撫でる。
「動かないで」
緊張と筆が唇に触れる感覚に思わずぴくりと唇を動かすと、小さく叱咤された。
「そう、そのまま」
上唇を筆が湿度を滑らせていく。
長い睫と冷たい目が文字通り目と鼻の先にある。息が指にかかるのが恥ずかしくて息も出来ない。
「自然にしてくださいね」
息をしていない彼がもう一度自分のルージュから色を筆にとると、今度は下唇に筆を這わせる。
ゆっくり、丹念に、丁寧に、筆が触れる。
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