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「はぁ…支配人ってこういうところが面倒くさい人よねぇ…。大体ね、ナナシちゃんも日頃から支配人の求愛に気付かないのも悪いのよぉ?練習なんて要らなかったでしょうにぃ」
「きゅ、求愛って…またそういう冗談を…」
幽霊ねえさんもまた、彼女と彼の行く末を案じている一人。日々二人、というより彼女を応援してきたのだが、彼女の鈍さに業を煮やしていることも然り、二人を近づけても中々進展しない理由を幽霊ねえさんは重々承知していた。
「冗談なんかじゃないわよ!昨日の夜だって、支配人ったらソファーに置いてあるクッションをナナシちゃんに見立てて『そ、そしたらナナシさんが急に胸に飛び込んで、チョコを一粒加えながら目を閉じて顔を近づ…ああんもう!ナナシさん可愛すぎでしょうが!たぎってきた!』ってずっと叫んでて気持ち悪かったのよ…引くわ」
「引くにゃー…それはドン引きにゃ…」
「それは…信じたくないです」
「あら…ごめんなさいね、これは求愛じゃなくてただの変態行為だったわね。いいわ、私も説得してみるから」
「…寧ろナナシちゃんが相手を変えるよう説得したいにゃ…」
喋れば喋るほど彼の従業員からの評価が下がっていく一方で、聞いてはいけないことを耳にしてしまった気がした彼女であったが、今はその言葉を気にしている場合ではない。
この状況に力を貸すと言ってくれた幽霊ねえさんに感謝しつつ、そのまま説得することとなった。
「もしかして、支配人ったらずっとこの中で恨み節を続けているの?女々しいわねぇ」
「というか引き篭もらなくても良かったにゃ、面倒臭い!」
「そ、そんな言い方しなくても…というか、何でギャルソンさんがショックを受けているのかわかんないけど、私はギャルソンさんに勘違いされたくないんです!お願いします、どうにかして下さい…!」
「そうねぇ、ナナシちゃんからチョコが貰えなかったこともあるでしょうけど、それ以上に失恋したと思い込んでいるから出て来ないのよ。」
「失恋…?」
何故彼が部屋に閉じこもってしまったのか、中から聞こえる負の念に考える余裕は失われていた。
「支配人、聞こえるぅ?いい事教えてあげるからちゃんと聞いてねぇ!」
そして、幽霊ねえさんは大きく息を吸い込むと、扉に向かって大声を上げた。
「ナナシちゃんはね、支配人に告白する気でチョコを作って来たのよぉ!そんなところでうじうじしてないで、早く出てきなさ~い!」
「…ってうぉい!何ばらしてるんですか!?」
大声で扉に向かって暴露してしまった幽霊ねえさんに、さすがの彼女も声を荒立てて止めに入った。これが幽霊ねえさんの思う策なのか、勘違いされたくなければ本心を話せばいいじゃない、という強攻策であった。
「駄目ねぇ、やっぱり本人が言わないと聞かないのかしら…」
「止めて下さいよ!恥かしいじゃないですか!」
「仕方ないじゃないの…大体ね、ナナシちゃんが素直に言わないからこうなっちゃったのよ、しっかり気持ちを伝えることが一番の解決策よ!」
「そ、そんなぁ…!」
この間にも、彼はこの中で自分が化け猫を好きなのだと勘違いしている。
そんな幽霊ねえさんの言葉に涙目になりつつも、今まさに大好きな彼が勘違いの為に心が離れていっている事態に、胸が締め付けられる想いに駆られていた。
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