SantaClaus
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あと少しで朝日が昇るともあって、パーティーはお開きとなり、参加者のお化けたちと共に、ナナシも帰路に付こうと席を立った。
そんな中、ナナシは不意に呼び止められ振り返ると、そこには主催者でもあるギャルソンの姿があった。
「呼び止めてしまってすみませんね、何だかタイミングが掴めなくてこんな時間に…」
「いえいえ、気にしないで下さい。でもサンタって…?」
「んふふ、それは追々…どうぞ中へ」
サンタが来ている、そんな冗談を言いながら連れて来られたのは、今夜使っていない一室。
最初は今夜も楽しかったなど、他愛も無い会話をしていたが、ふと会話が途切れると、ギャルソンは目を逸らして言葉を発した。
「…目を瞑ってもらえますか?」
中に入って早々、ナナシの質問に答える為なのかギャルソンは静かに、それでいて少しだけ楽しそうに言った。
何をされるのかどきどきしながらも、素直にそう従うと、真っ暗な視界の中、またギャルソンの声が聞こえてきた。
「さて。サンタからの質問です」
「は、はい」
「手を出していただけますか」
「手…?」
本当にサンタからの質問ではないことは明白だったが、胸に込み上げる好奇心はクリスマスの夜にプレゼントを待っていた、あの日のような高揚感に溢れていた。
何の脈略も無いその指示に、ナナシは胸を高鳴らせながら、大人しく右手を前に突き出した。
「右、ですか」
すると、目を瞑っていてその表情は見えないものの、あまり浮かない声が聞こえてきた。
間を空けた返答に、間の空いた相槌。何か返答を誤ったのかとナナシは不安になったが、しばらくすると右手に冷たい感触を覚え、それがギャルソンの手であると感じると、何かが指にはまった。
「ん?」
「もういいですよ」
目を開けて。
そう聞こえたためナナシが目を開けると、先ほど感触のあった右手を見た。
「ま、こんな日までこの店に来てくれた皆勤賞とでも思って下さい」
笑って話しているであろうギャルソンの説明は、ナナシの耳から耳を通り抜けてしまった。
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