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椅子に腰掛けている彼と、床に正座をしている彼女の間で、とある会話がなされていた。
「あの…足が痺れ…」
「どこかに良い足置きはありませんかね」
「…なんでもありません、床が冷たくて気持ちいいです」
「それは結構。…それで?今日は誰と何をしてきたと言いました?」
どうやら正座しているのは、彼女の意思によるものでないようだ。
正座させられている彼女は目を泳がせて焦りの色を見せており、そして静かに質問し続けている彼といえば、声色こそ怒ってはいないものの、眉間に皺を寄せて不機嫌他ならぬ表情で彼女を見下ろしていた。
「だ、だから、友達から映画の前売り券を貰って一緒に…」
「もっと詳しく状況を述べなさい」
「友だ…同じ学校のクラスメイトの子が、他の友達と映画を観に行く約束だったのだけどその子が急に行けなくなって、レイトショーだけど券が余っているから一緒に観に行かない?と誘ってくれたので映画を観てきました…」
「で?」
「そ…それでここに来るのが遅れました…」
「何分遅れですか」
「…一時間、ちょっと」
「1時間14分32秒です。その時間、私がどうしていたと思いますか?」
「え?心配とか…」
「重石でも乗せましょうか」
「わー!ごめんなさいぃ!もう遅れませんからぁ!」
どうやら彼を不機嫌にさせた理由は彼女自身にあるようで、彼女の遅刻が直接の原因らしい。
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