ある日の会話
夢小説設定
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「そういえば最近おかしな事が起こってるんですよ」
「おや、どんなことですか?」
「最近、友人が変な夢を見ると言うんです」
「夢、ですか」
「ええ、それも友人5人が同じ夢を見ているんです」
「それはそれは、怪奇現象ですね」
「ええ、皆揃って男友達でして、『男がナナシに近づくなって脅迫してくる』夢ばかりみているそうなんです」
「おやおや、それは怖い夢ですね。きっとナナシさんを守りたい素敵な守護霊が天罰でも下しているのではないのでしょうか」
「その男は青白い顔をして執事みたいなタキシードに身を包んだ蝋燭を持った人だそうで、私を怖がって友人が避け始めました」
「まあまあ、きっとその友人はナナシさんに悪い事しようとしている人たちなんですよ。その夢の男性には感謝しなきゃいけないと私は思いますよ」
「…」
「…」
「しらばっくれないで下さいよ!本当に困っているんですから!どう考えてもギャルソンさんしかいないでしょう!?お化け女って怖がられているんですから!」
「っ…だ、だってナナシさんに近づきすぎなんですよ!相手は男性です!いつ襲われるかこっちだって肝を冷やしているんですから!」
「そんなことする訳ないじゃないですか!大体同じ学校の同じクラスってだけでそんな事したら相手の男の子だって可哀想ですよ!」
「か、可哀想って…!ナナシさんはあの人達を庇うんですか!?そうやって…そうやって私よりあの人達の誰かと仲良くするつもりなんでしょう…!」
「そ、そんな訳ないに決まってるじゃないですか!何でそんな考えに辿り着いちゃったんですか…」
「…嘘だ。3日前、アイス奢ってもらってご満悦だったくせに」
「う…で、でも、あの5人との接点は一度話したことあるか無いかくらい…って、それより何でそんなこと知ってるんですか!?まさか…私の行動、全て見てたんですか…?」
「あ…そ、それはその…とにかく!私というものが有りながら他の男性と話すのが嫌なんですよ!ましてや仲良くしてるなんて…」
「だ、だからって夢で祟るような事をしたら寝不足になって困っちゃいますよ?私に言ってくれればなるべく話さなかったのに…」
「…だって、こんな事言ったらナナシさん嫌がると思って…」
「…」
「…」
「…ごめんなさい。心配させてしまって」
「…いいえ、私の方こそ度が過ぎました」
「ギャルソンさん…」
「ナナシさん…」
「すごく苛々するにゃとてつもなく後頭部引っ叩きたい気分にゃ…!」
化け猫、ある日の記録。
fin.
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