雨明り

Tiffany side




「あっ…」


テヨンに話しかけようと小さく手をあげて呼びかけたのに、
彼女は視線を真っ直ぐ固定したまま硬い顔をして私の横をスタスタと通り過ぎて行った
私に目も合わせなかったぎこちないテヨンの顔を思い出して少し落ち込む


怖い、か…



好きだけど付き合うのが怖いと泣いていたテヨン
テヨンが怖がるのは、それはつまり私の想いを信じられないから
私を信じられないから…


…はっ!
ダメよこんなんじゃ


ついついネガティブな思考に囚われそうになる自分を叱咤して頭を切り替える


ジェシカが教えてくれたじゃない
好きだから怖がってるんだって
テヨンを思って離れる必要はないんだって

だったら私はテヨンに少しずつわかってもらえればいい

テヨンを大好きなこと
ずっとテヨンの傍にいたいってこと
そして、この想いは友情ではなく、間違いなく恋愛感情だということ






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