雨夜

Jessica side



今日は久しぶりにテヨンが皆と再会し、
テヨンとティファニーは何度か気まずい雰囲気を出しながらも仕事をこなした


皆と宿舎に戻って着替えを準備していると、
コンコンッとドアがノックされた



シカ「はい?」


テヨン「シカ?もう準備できたよ」


シカ「わかったわ
ちょっと待ってて」



頭の中であと数日のコーディネイトを決めながらバッグに洋服を詰め込んでいく



テヨン「あ~そんなにしたらしわになっちゃうよ
私が畳んであげるからシカは服決めてて」


シカ「あっそ
じゃあお願い」



立ち上がってクローゼットの前で少しうろうろしていると、テヨンが私にポツリと言った



テヨン「シカ 宿舎にいてもいいんだよ?
無理しなくていいからね」


シカ「無理なんかしてないわ
そんなことよりしゃべってないでさっさとバッグに詰めなさいよ」


テヨン「って、え?私が詰めるの?」


シカ「畳んだものついでに詰めといて
私は服決めるから」


テヨン「へいへい」



テヨンは不服そうにしながらも、ちょっと嬉しそうに口角が上がっていた


二人の準備が終わると、私はテヨンに尋ねる



シカ「パニと話しなくていいの?」


テヨン「いいよ…
会いたくないだろうし、きっと今日も私が出るまで部屋から出てこないよ」


シカ「でも、あなたの気持ちが整理つかないでしょ?」


テヨン「いい
まだ…、まだ私も会いたくない」


テヨンはそう言うと、ドスドスと怒っているように足音を立てて玄関に向かい始めた



ユナ「あ、オンニ達もう行くの?」


ちょうど部屋から出てきたユナに声をかけられる



シカ「うん、もう行くわ
パニによろしくね
もうちょっと話できたら良かったんだけど…」


ユナ「オンニ、パニオンニのことは任せて
シカオンニはテヨンオンニと一緒にいてくれるだけで十分だから」


シカ「ユナ…」


ユナ「シカオンニ、無理しないでね
何かあったらすぐ言って」


シカ「うん、ありがとう」



ユナに優しく頭を撫でられて思わず微笑んでいると、
テヨンが大きな音を立ててドアを閉め、宿舎を出て行ってしまった


シカ「ユナ、ごめん
もう行くわ」


ユナ「うん 
ごめんね、オンニ
よろしくね」



慌ててテヨンを追いかけると、彼女は振り返って私を見た後傷ついた表情をした



シカ「…ティファニーだと思った?」


テヨン「違うし…」


シカ「追いかけてほしくてあんなに音立てて玄関出たんでしょ?」


テヨン「違う!」


シカ「もういいわ、行きましょ」




泣きそうな顔をしたテヨンの手を引っ張り、私達はタクシーでホテルに戻った




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