雨募る

Tiffany side





今日はジェシカの誕生日
仕事を終えて誕生日会を行うお店に向かう



ユリ「あ、パニ お疲れ~
こっちこっち」


パニ「あ~間に合って良かったわ」



お店の個室にはもう私以外のメンバーが皆揃っていて、ワイワイとお喋りをしていた


あ、テヨンもちゃんといる…



テヨンは一番奥、隣にジェシカ、反対側にソニ、そしてジェシカの反対側にユナが座り、
テヨンはソニと話をしていた
私は不自然に映らないようにテヨンを視界に入れながらユナの隣の椅子に座り、
皆に遅くなったことを詫びる


パニ「ごめんね
ちょっと撮影がおしちゃって」


スヨン「いいよいいよ
もう皆ドリンク頼んだの
パニは何にする?」


パニ「私はコレにするわ」



あまりメニューを吟味せずにささっとドリンクを決め、メニューから顔を上げる


今日はちょっとテヨンと近いわ
目が合うかな…?



あの日からテヨンと話はおろか目もろくに合わせていない
これまで喧嘩ですらここまで長引かせたことはない私達にとって初めての経験


だけど、これは喧嘩じゃないから

喧嘩だったら早く謝って仲直りできるけれど、これはそんなことじゃない
もっと自分と向き合ってからテヨンと話をしないといけないことだから


私の隣にテヨンがいないことを毎日実感するたび辛くてどうしようもなくなるけれど、
「これは私がテヨンとのことを考えるための時間なのだから」
そう自分に言い聞かせてなんとか寂しさや悲しさを紛らわせている


この時間はいつまで続くんだろう
私はいつになったら答えを出せるんだろう
自分のことなのに自分が分からない


テヨンとずっと一緒にいたいって思うこの気持ちは友情なの?愛情なの?

もしかして…



今まで男性とした恋愛のときとは違う気持ちを感じている自分に戸惑う


この気持ちは何という名前なのだろう?
テヨンといると楽しくて、ドキドキして、でも、安心できて、
全てを包み込んでしまうようなこの気持ちは…







スヨン「よし!じゃあ皆ドリンク揃った?
乾杯しよう!
じゃあジェシカ!Happy Birthday!!」


8人「Happy Birthday(おめでとう)!!!」


シカ「Thank you~!」



みんなが一斉にお祝いを言った後、テーブルはワイワイとまた騒がしくなった



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