TaeYeon side






私は泣いているティファニーを抱き締めて、
「愛してるよ」「大丈夫だよ」って何度も囁いた









しばらくするとティファニーは落ち着いてきて、
一度ギュッと私を抱き締めた後
少し体を離して顔を上げた




テヨン「ティファニー　大丈夫？」


パニ「うん　テテ、ありがとう
ごめんね」


テヨン「なんで謝るの？
ティファニーは何も悪くないよ」


パニ「うん…」


テヨン「それに、泣いてるティファニーも可愛いから私は大歓迎だよ

別の意味で啼いてるティファニーも大好きだけど…」


パニ「もう！　ピョンテなんだから！
ふふふっ…」


テヨン「へへへ　やっと笑顔になったね
ティファニーは笑顔が一番似合うよ」




そんな風に抱き合ったまま笑顔で話していると、
それまで私達の雰囲気を悟って離れていたらしいウギョルスタッフさんが近づいてきた





スタッフ「すみません　テヨンさん、ティファニーさん

どうやらお二人が帰省してること広まっちゃって、
大勢の人が見物に来てるみたいで…」


テヨン・パニ「「え！？」」



慌てて回りを見回すと、
道の向こうでスタッフさんが一生懸命見物人を規制しているのが見えた




スタッフ「さっきまでのお二人の雰囲気見てたら
邪魔するのはあれだなと思って僕達も見物人を止めてたんですけど、
何せ人手が全然足りなくて…」


テヨン「あ、なんかすみません…！」


スタッフ「いえ、気にしないで下さい

でも、ここからどうやって出るかが問題で…」


テヨン「確かに…」



道には人だかりができており、
ここを抜けるとなると無事では済まなそう…




パニ「テヨン…」


不安そうな目をしたティファニーが私を見つめた





テヨン「大丈夫だよ　ティファニーのことは私が絶対守るからね」



不安そうなティファニーを見て思わずそう言ったものの、
これといって良い案が浮かばない






むむむ…どうしよう










すると、



プップーーーーー





白いワゴン車が人だかりを掻き分けて
こちらに向かって来た



テヨン「あ！あれ、うちのワゴン車だ！」


パニ「え？」


ティファニーも振り返って車を見る





車は私達の近くまで来て止まると、
運転席の窓から父が顔を出して叫んだ




テヨ父「お～い！早く乗れ！
うちに帰るぞ！」



思わぬ救世主の登場に私達は安堵し、
スタッフさんに後のことをお願いして慌てて車に乗った









テヨ父「二人とも久しぶりだな
まぁ再会の挨拶は後にして、とりあえずここを抜けるぞ」


父はそう言って、人だかりの中を慎重に
でもできるだけ急いで運転した