キン肉マン
ある日ブロッケンJr.は、酔っ払ったザ・ニンジャがかけた術によって自分の守護霊が見えるようになってしまった。
「って、俺の守護霊親父じゃねぇか!!」
「不服か」
「そんな事ありません!!師匠!」
「誰に謝ってんだ?あいつ…」
二日酔いで表情の優れないバッファローマンが、何もない壁に向かって頭を下げているブロッケンJr.を見てぼやいた。
「お前ら、これが見えないのかよ!ほら!これ俺の親父!」
ブロッケンJr.が指差す方向を見るが、何も見えない四人は首を傾げるだけだった。
「ニンジャ頼むぜ、早く解いてくれよ!」
「と言われても…何の術をかけたかわからんと解くことができん」
「それはないだろ!」
「そんなに俺が見えるのは嫌か」
「そういう意味じゃなくて!俺だけ見えてると、変なヤツって思われるからだよ!だって何もない所に向かって一人で話してるんだぜ!?」
「その通りだな」
「あんまり叫ぶなよ、頭に響く…」
「お前の二日酔いより、俺のが深刻なんだよ!」
「二、三日の辛抱だ。そのうち解けよう」
「二、三日もこの状態なのかよ!」
「部屋にでもこもって居ればいいだろう。外に出なければ、変な目で見られまい」
「そりゃそうだけど…」
ちらりと後ろに立つ親父を見た。昔と変わらず、腕を組んでこちらを睨んでいるように見える。
「ほんとに守護霊なのかよ…今にも殴ってきそうなんだけど…」
守護霊に怯えるブロッケンJr.が少し可哀想に見える四人だった。その時、チャイムが鳴り玄関が開く音がした。無断で入ってくる所を見ると、この家の者を知っている人物だ。
「お、愛しのハニーが来てくれたぜ?アイツといれば、親父も怖くねぇだろ」
「は!?いや、待て!アイツこそまずい!」
慌てて身を隠そうとするブロッケンだったが、バタバタしているうちに部屋のドアが勢いよく開けられた。
「おはよーブロッケン!ママが料理を届けてくれって…何してんの?」
テーブルの下で身体を小さくしているブロッケンを見て、幼馴染の彼女は首を傾げた。
「き、気にすんな。地震が来た時のための練習だ」
「へー。というかこの部屋お酒くさい!おじさん達、またお酒飲んだの?」
「おじさん言うなガキンチョ。まだまだ若いんだっつの!」
そう言って、バッファローマンが彼女の鼻を摘んだ。
「んー鼻がもげるー!」
「おいジュニア!あのデカ牛から、〇〇を離せ!」
「わ、わかったよ!おい、バッファローマンやめろ!」
テーブルの下から出て、バッファローマンから彼女を離す。
「悪かったって、お前の彼女に手は出さねぇよ」
「ばっ…幼馴染だって言ってんだろ!?」
「なんだお前、まだ小娘を娶っていなかったのか。素性は知ってるんだ、とっとと結婚して子供でも作れ」
「親父は黙っててくれ!」
「誰に怒ってんの?ブロッケン…」
「あ…」
つい流れで叫んでしまい、部屋がしんと静まり返る。
「俺、二度寝しよ」
「〇〇殿、差し入れありがたく頂戴する。母上殿にもよろしく伝えといてくれ」
「私は部屋に戻る。来るなよ」
「すまんが、やらなければならない事があってな。〇〇、ブロッケンの側にいてやってほしいんだが」
「ちょ…!?ソルジャー隊長!?」
「ラジャー!」
「お前は何気軽に引き受けてんだよ!」
敬礼する彼女の肩を掴み帰るように促すが、自分では動かないようで仕方なく担ぎ上げる。
「ほぅ、そいつにはそれくらい強引でなければわからんからな。そのまま部屋に連れ込め」
「そんな事しねぇよ!!」
またしても自分以外には見えていない父親に突っかかってしまい、彼女を降ろしてソファーに倒れ込んだ。
「ねぇーさっきから、誰に怒ってるの?」
面白そうなものを見る目で、彼女が俺の顔を覗き込む。
(くっそぉ〜、人の災難を楽しそうにしやがって…)
ぐいっと帽子を引き下ろし、顔が見えないようにする。親父が俺達を見て笑っている姿に、泣きそうになったなんて恥ずかしくて見せられない。
「ねぇーブロッケン、教えてよー!おーしーえーてー!」
「ぜってぇ、やだ!!」
「ブーロッケーン!」
「やだ!!」
彼女とのやり取りを、そんな顔で見ていたなんて俺は知らない。
「くっそう…なんだよアイツら、焦ったいんだよ!」
「まだ若いし、仕方ないだろう」
「バッファローマン、くれぐれも余計な手出しはするなよ?」
「くだらん…」
「とか言いつつ、残ってるくせに…」
「黙れ」
部屋の外では、四人の超人が彼らのやり取りを静かに見守っていたのであった。
「って、俺の守護霊親父じゃねぇか!!」
「不服か」
「そんな事ありません!!師匠!」
「誰に謝ってんだ?あいつ…」
二日酔いで表情の優れないバッファローマンが、何もない壁に向かって頭を下げているブロッケンJr.を見てぼやいた。
「お前ら、これが見えないのかよ!ほら!これ俺の親父!」
ブロッケンJr.が指差す方向を見るが、何も見えない四人は首を傾げるだけだった。
「ニンジャ頼むぜ、早く解いてくれよ!」
「と言われても…何の術をかけたかわからんと解くことができん」
「それはないだろ!」
「そんなに俺が見えるのは嫌か」
「そういう意味じゃなくて!俺だけ見えてると、変なヤツって思われるからだよ!だって何もない所に向かって一人で話してるんだぜ!?」
「その通りだな」
「あんまり叫ぶなよ、頭に響く…」
「お前の二日酔いより、俺のが深刻なんだよ!」
「二、三日の辛抱だ。そのうち解けよう」
「二、三日もこの状態なのかよ!」
「部屋にでもこもって居ればいいだろう。外に出なければ、変な目で見られまい」
「そりゃそうだけど…」
ちらりと後ろに立つ親父を見た。昔と変わらず、腕を組んでこちらを睨んでいるように見える。
「ほんとに守護霊なのかよ…今にも殴ってきそうなんだけど…」
守護霊に怯えるブロッケンJr.が少し可哀想に見える四人だった。その時、チャイムが鳴り玄関が開く音がした。無断で入ってくる所を見ると、この家の者を知っている人物だ。
「お、愛しのハニーが来てくれたぜ?アイツといれば、親父も怖くねぇだろ」
「は!?いや、待て!アイツこそまずい!」
慌てて身を隠そうとするブロッケンだったが、バタバタしているうちに部屋のドアが勢いよく開けられた。
「おはよーブロッケン!ママが料理を届けてくれって…何してんの?」
テーブルの下で身体を小さくしているブロッケンを見て、幼馴染の彼女は首を傾げた。
「き、気にすんな。地震が来た時のための練習だ」
「へー。というかこの部屋お酒くさい!おじさん達、またお酒飲んだの?」
「おじさん言うなガキンチョ。まだまだ若いんだっつの!」
そう言って、バッファローマンが彼女の鼻を摘んだ。
「んー鼻がもげるー!」
「おいジュニア!あのデカ牛から、〇〇を離せ!」
「わ、わかったよ!おい、バッファローマンやめろ!」
テーブルの下から出て、バッファローマンから彼女を離す。
「悪かったって、お前の彼女に手は出さねぇよ」
「ばっ…幼馴染だって言ってんだろ!?」
「なんだお前、まだ小娘を娶っていなかったのか。素性は知ってるんだ、とっとと結婚して子供でも作れ」
「親父は黙っててくれ!」
「誰に怒ってんの?ブロッケン…」
「あ…」
つい流れで叫んでしまい、部屋がしんと静まり返る。
「俺、二度寝しよ」
「〇〇殿、差し入れありがたく頂戴する。母上殿にもよろしく伝えといてくれ」
「私は部屋に戻る。来るなよ」
「すまんが、やらなければならない事があってな。〇〇、ブロッケンの側にいてやってほしいんだが」
「ちょ…!?ソルジャー隊長!?」
「ラジャー!」
「お前は何気軽に引き受けてんだよ!」
敬礼する彼女の肩を掴み帰るように促すが、自分では動かないようで仕方なく担ぎ上げる。
「ほぅ、そいつにはそれくらい強引でなければわからんからな。そのまま部屋に連れ込め」
「そんな事しねぇよ!!」
またしても自分以外には見えていない父親に突っかかってしまい、彼女を降ろしてソファーに倒れ込んだ。
「ねぇーさっきから、誰に怒ってるの?」
面白そうなものを見る目で、彼女が俺の顔を覗き込む。
(くっそぉ〜、人の災難を楽しそうにしやがって…)
ぐいっと帽子を引き下ろし、顔が見えないようにする。親父が俺達を見て笑っている姿に、泣きそうになったなんて恥ずかしくて見せられない。
「ねぇーブロッケン、教えてよー!おーしーえーてー!」
「ぜってぇ、やだ!!」
「ブーロッケーン!」
「やだ!!」
彼女とのやり取りを、そんな顔で見ていたなんて俺は知らない。
「くっそう…なんだよアイツら、焦ったいんだよ!」
「まだ若いし、仕方ないだろう」
「バッファローマン、くれぐれも余計な手出しはするなよ?」
「くだらん…」
「とか言いつつ、残ってるくせに…」
「黙れ」
部屋の外では、四人の超人が彼らのやり取りを静かに見守っていたのであった。
