ショートショート(500字以内)

《悪役令嬢》


「今夜の夜会で私、断罪されるみたい」

「は………?」

意味がわからないと言う顔でこちらを見てくる執事兼幼馴染。乳母の息子だった彼とは幼い頃からずっと一緒にいる。それはもう本当にずっと。
だから、断罪の意味は分かっても、その言葉が出てきた意味がわからない様子だ。珍しくお茶を淹れながらポカンという顔をしている。溢さないのはさすがだ。

「殿下との婚約は破棄ってことよ」

「は…?」

今度は少し怒りの籠った声が返って来た。

「私が殿下のために市街へ視察に行ったり、ちょっと怪しいお店に足を運んだのが、ダメだったみたい」

「それが何故『断罪』に?」

「うーん。多分第二王女様じゃない?」

あの人ブラコンだし、私のことが気に入らなかったんでしょ。と軽く言うと、目の前の彼はカップを握りしめ、ナワナワと震えている。

「あのね…だから、わたしは殿下の婚約者じゃなくなるわけだし…結婚しない?」

「は?!へっ…?!」

さすがの彼も動揺したのか今度はカップを落とした。ガシャンという音が響く。

「もうしがらみなんてないもの!これからも一緒にいましょ!」

私は心からの笑顔で微笑んだ。



fin.



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自分が悪役令嬢モノを書くなら?と思って書いてみました。
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