短編集
※康二浮気
※スパンキング有り
「もういいよ、別れよ。俺は康二なんかいらない」
「ごめんなさい……許してください」
あー、本当にイライラする。
というのは玄関先で首筋に堂々とキスマークを付け、俺の目の前で突っ立って涙を流す節操のない恋人のせいだ。
女のように泣いて被害者ヅラをし、俺は一ミリたりとも悪くないのに俺の方が悪者みたいだ。
しかもこの期に及んでまだ俺に許しを乞うなんて。図々しいにもほどがある。
「許して欲しい?でも、これ何回目の浮気だっけ?
……尻軽な康二にはお仕置きが必要だね
尻を叩き直して、そろそろ悪いことしてる自覚を持ってもらおうか」
「えっ、やぁ……」
俺は深く溜息を吐き、目の前でモジモジする康二をギロっと睨む。
……俺だって、康二に会えなくて寂しい思いをしてるのに。
この男は俺と少し会えないだけで他の男の温もりを求め、抱かれる。
その度に俺は嫉妬で気が狂ってはいい加減それにも疲れて来た頃だ。
俺はこれを最後に他の男も使い古したこの肉便器を処分することに決めた。
「早くズボンとパンツを脱いで尻を出せ 」
「……っ、」
有無を言わせぬよう、俺が低い声で呟けば康二はズボンのベルトを外しパンツを下ろし、ソファーの背もたれに手をつき、綺麗なヒップラインを俺の前に突き出す。
「……まず、自分がどんな悪いことをしたか、説明してもう一度ちゃんと俺に詫びろ」
心は離れかけているというのにこれまで何百回も抱き尽くした体をこの視界に入れただけで俺の欲望のスイッチは簡単にオンになる。
「……めめに会えなくて、寂しくて先輩に抱かれました。何度もおイタをする俺のゆるいお尻をめめの大きな手で叩いて躾をして下さい。お願いします……」
瞳を潤わせながらお尻を揺らし、懇願するいやらしい康二の姿に俺は唾を飲み、体の中心が膨れ上がるのを感じる。
こうやって先輩にも色目を使って誘惑しているのだと思うと虫唾が走り、心に生まれた炎がゆらゆらと燃え上がってゆく。
「じゃあ、いくよ」
俺は大きく手を振り上げ康二の右の臀部を思い切り叩いた。
「イタッッ……!!!! 」
ベチーンっと高い音が響き、激しい痛みに康二は目を見開き腰を反らす。
結構な力で叩いたから相当痛いだろう。
でも、
「……俺の心の痛みはこんなもんじゃない」
康二の双丘の片方に俺の手の痕が真っ赤にくっきりと残り、それは今まで知ることのなかった俺の支配欲を大きく煽り、俺の男根がガン勃ちになる。
「あっ、うっ……ごめんなさい、めめの気が済むまで俺のお尻を叩いて下さいっ」
康二は涙を流しながら、ソファーの背もたれに縋り付き、俺の前に尻を構え直す。
「もちろん。お仕置きはまだ始まったばかりだよ」
「ア゛ァアッ、めめっ、ごめんなさいっ!!!!」
俺はこの後、飽きるまで康二の尻を何十回と叩いては強弱をつけて揉みしだき、桃のように赤くなったその柔らかさを心ゆくまで堪能した。
「ハァっ、ハァっ……」
「ねぇ、触ってないのに康二の勃ってるよ。もしかして尻を叩かれて興奮してる?これじゃあ、お仕置きにならないね」
康二の竿はしっかりと勃ち上がり、粘りのある液体をソファーに溢し、シミをつくっている。
あー、康二にMっ気があるなんて知らなかったな。
今まで優しく、大切に抱いてきたから、もしかしたらそんな刺激じゃあ物足りなかったのかもしれない。
それで浮気を繰り返すのか……。
「っ、う、気持ちよくなってごめんなさ……い。
どんな形でもめめに触られるだけで、俺、嬉しくて」
虚ろな瞳で俺を見上げる康二がなんだか可愛くなってしまい、俺は康二にチャンスをやることにした。
「どうされたい?自分の口でちゃんとお願いして」
「……めめの大きなおちんちんを俺のだらしないケツ穴にぶっ込んで下さい」
ジーンズの上からでもわかる俺のパンパンに張り詰めた陰茎に康二は尻を擦り付け懇願する。
こんな康二を俺は知らない。
でも、もっと泣かせて俺無しでは生きていけないようにしたい。
——康二の全てを支配したい。
「じゃあ、これからお前の締まりのない尻に栓をしてやるから俺のを濡らして。
あ、康二のナカはさっきまで俺以外の男のモノが挿ってたみたいだし、慣らさなくても大丈夫だよね?」
「っ、はい……」
ジーンズのホックを外し、ボクサーパンツから俺の固くなった逸物を取り出せば、康二は俺の前に跪きうっとりと俺の竿に舌を這わせていく。
「く、は……!」
上目遣いで俺を見上げる姿にもだが、康二に初めてさせるフェラがこんなにも気持ちがいいなんて……!
「…………」
チロチロと猫が毛繕いをするように俺のそそり立つ陰茎を水々しい音を立てながら康二は丁寧に舐め上げていき、俺が感じる姿に目を細める。
「あっ、気持ちいいよ康二っ……」
「……なぁ、めめの咥えたいからソファーに座って」
康二の左手はギチギチに固くなった部分を強弱をつけて扱き、右手は玉を揉みしだく。
口の中に俺の鬼頭を咥え込もうとするも、膝立ちの康二には届かず、物欲しげに裏筋やカリの部分を舌の上で大胆に舐めて行く。
「俺と会えない間、他の男にこんなこと教え込まれてたんだ?」
「…………」
俺が康二の前髪を掴み、顔を上げさせれば康二はそれが肯定だと言うようにそっと目を閉じた。
「はぁ、否定してくれたら良かったのに」
俺の口からは大きな溜息が漏れ、やるせなくなった俺はパンツとズボンを足首まで下ろしドサっとソファーに腰掛け前を寛げた。
「……俺の口でめめのを綺麗にするから」
「ふっ、俺はなにも汚くないよ。汚いのは淫乱のお前のココだろうが」
「ンンッ!!」
俺の先っぽを咥え込んだ康二の尻を前のめりになって、乱暴に揉みしだいてやれば感じた康二が俺のを噛まないようにくぐもった声を出す。
「本当にイライラする……っ」
「ん、んぅ、ん……!!」
先端を舌の表面と裏を使い分けて巧みに舐め上げ、強弱を付けて口を窄めて吸い付いては舌の先っぽを俺の尿道に突き立てカウパー液を掬い取っていく。
……これは俺がよく康二にフェラをする時にやる行為だ。
俺に初めてするフェラで俺の再現をするなんて、この男はどこまで俺を煽れば気が済むのか。
「……噛むなよ」
「!?ンーッ!ンンー、ェッ!!! 」
俺は頭に血が上り、康二の頭を掴んで固定し康二の喉奥を目掛けてガシガシと腰を振る。
息苦しさに康二の頬には涙が伝い、喉に入った異物にえずく。
「気持ちいいなぁ……もうすぐ康二の口に出すから、一滴も溢さずに飲むんだよ」
「んばっ!ふぁ!う、っ!」
目をギュッと閉じながら、必死に頷く康二の頭を逃げられないように掴み、優越感に浸った俺の口角は緩るんで、絶頂を迎える為に角度を変えながら康二の口内を侵略していく。
「——っ、ク!!」
——ドピュッ
「っ、…………」
腰の動きを止めた俺の性器からは久しぶりの射精で恐らく黄身のかかった濃厚な液体が放たれていることだろう。
「康二の口の中が良すぎてたくさん出ちゃった……ね、飲み干せそ?」
「…………」
苦しげな表情で俺のモノをゆっくり飲み込んでいく康二。
俺もよく康二の精子を飲んでいるけど、決して美味しくないソレを今まで康二に飲ませようとは思わなかった。
だけど、
「うっ、俺のと他の男の精液、どっちが美味しい?」
「ん、めめのが美味しい……」
康二は俺の言った言葉を忠実に守ろうと、芯に残った精子すらも搾り取る為、イッたばっかで刺激に弱いチンコにジュルジュルと音を立ててキツく吸い付く。
これはすっごい、癖になりそうだ。
「もう二度と他の男に指一本たりとも触らせるな」
俺以外の男がこの気持ちよさを知っているなんて許せない。
「は、い……」
最後に俺の股間の全体を先ほど宣言した通り、舌で綺麗にした後、自分の唾液でベトベトになった口の周りを目を伏せて手の甲で拭う。
そんな康二の仕草に色気を感じ、精を放ったばかりの俺のモノがまた一気に固さを取り戻す。
「……ちゃんと約束するから、めめの大きなおちんちんを早く俺のナカにちょーだい?」
俺に跨り、可愛くおねだりする康二に骨抜きになりそうになる自分をなんとか叱咤する。
「いいよ。でももう他の男を受け入れないと、自分で蓋をして証明してみせて。
康二は俺だけのものだって」
「う、ん……俺はめめだけのモノ……あ、ん」
念には念を。
悪戯が大好きな小悪魔にはお灸を据えないとね。
「あ、ぁあっ!!めめの全部挿った、でッ」
「キツ……!!」
昨晩、他の男に抱かれたという割には康二の膣内は初めてシた日と同じように締まり、俺は危うくイきそうになってしまう。
俺に喉仏を見せながら歓喜の声を上げるイヤらしい康二に俺のペニスは康二の中で一回りどころか二回りくらい大きくなる。
「おっき!めめぇ、あっ、ンンッ……!奥まであたって気持ちいいっ!!」
「……ふ、」
大して慣らさず、康二の唾液だけで挿入したにも関わらず康二は痛がることもなく、大きく腰を上下に揺らしては時折腰をグラインドさせ自分のイイトコロに俺の先端を擦り付ける。
こんなにも大胆でsexに貪欲な康二を見るのは初めてで、これがきっと、康二の本性なのだ。
「そんなとこ噛んじゃ、いややぁ、っ!」
涙を流しながら快感に感高い声を上げる康二の喉仏に俺が思わず噛みつけば、身の危険を感じた康二の尻穴がギュッと俺の性器を締め付ける。
「酷いことされて、こんなに感じて……康二って淫乱だったんだね、今まで気付いてあげられなくてごめん」
「あっ、んぅ……はぁ、めめ、お願いちゅうして」
康二の汗で濡れた髪を耳元にかけてやり、俺が優しく囁けば康二が甘えた声を出し、俺におねだりをする。
……あぁ、俺もちょうど康二とキスをしたかったところだ。
「しばらく会ってなかったし、俺とのキスも忘れちゃったんじゃない?」
俺が意地悪く微笑めば、康二は切なげな表情を浮かべ俺の唇をジッと見つめて言う。
「うん……二度と忘れへんようにいっぱいキスしてや」
「……いいよ、舌が溶けて無くなるくらいキスしてあげる 」
あんなに煮えたぎっていた心は男心を”知り尽くしている”恋人により、落ち着きを取り戻し今はとにかくいつもと同じように康二を愛でてやりたい。
俺が二人の腹の間にあるピンと天を向いた康二の肉棒に手を伸ばしかけた時。
「な、めめお尻叩いて……」
キスの合間に腰を揺らし、康二は俺にそう懇願する。
「……淫乱」
「ヒィ、んッ!!」
康二へのお仕置きはとっくに終わったと思った俺は康二のお願いに思わず苦笑いが漏れた。
しかし,可愛い恋人のおねだりを断ることが出来ずに康二の尻を何度か軽く叩いてやる。
「はっ……!」
ベチン!という音と刺激に興奮し、感じた康二が俺の男根を締め付け、俺はその強い快感に息を呑み、康二の尻を飽きずにまた叩く。
「あぁっ!めめぇ!!もっと、もっと叩いてっ……!!」
「康二っ、そんなに締め付けたら、イッちゃうって!」
俺に必死でしがみつく康二の体温や嬌声、感覚全てに俺の神経が張り巡らされ、支配しているようで支配されているのは俺の方だと、俺は康二を抱き締め頭の片隅で浮かんだ言葉に笑ってしまう。
「ふうっ、あは、ぁっ……!俺もめめと一緒にイきたい!!」
「ん、一緒にイこうね……」
ラストパートをかけるように必死で腰を振る康二に俺も追い討ちをかけて康二の好きな場所へ先っぽを押しあててやる。
「そこっ、イイっ……!ね、めめ、俺のこと許してくれるん……!?」
「……いいよっ、許す。くっ…!でも、もう次はないからねっ!」
瞳を濡らし、見下ろす俺の恋人の可愛さに心底惚れている俺。
さっきまではもう処分してやろうと思っていたのに、これでは許すしか無くなってしまう。
「うんっ、俺にはめめしかおらへんよ!!
——アァッ……!!」
視界に入るのは俺じゃない男が付けた真新しいキスマーク。
……それは康二がどうせまた浮気するとわかっていても、だ。
「ハァ、っ……康二っ!」
俺の陰茎はドクドクと波打ち、康二の中に欲望を放つ。
「めめ、見てたくさん出た……」
「……あのさ、」
絶頂を迎え、息の上がる康二の視線の先には黄ばんだ康二の子種が俺の腹を濡らし、それを見た瞬間俺の頭に一つの仮定が浮かぶ。
「ん? なに」
「……いや、やっぱりいいや」
うっすらと微笑む康二に俺は首を振り、俺はとんでもない男を好きになってしまったのだと心の中で自分を嘲笑い、久々の康二の温もりを堪能する。
尻を叩かれて感じるドMで策略家の恋人に振り回されるのも案外悪くはないと、本日新たな自分の一面を知り、康二との恋人としてのあり方が今後変わっていくだろう。
「めめ、愛してる。俺にはめめだけや」
「俺も康二を愛してるよ」
11/4 Nice Siri!
「んっ…… 」
「……ねぇ、キスマークだけ付けさせてヤることヤらせないって、お前って本当ドSね。しかも、自分からつけさせておいて除菌シートで拭くなやっ!」
昔から俺に気がある先輩に俺の家の前まで車で送ってもらい、最後に俺が自分の首筋に指をさせば先輩は口角を上げて俺の首筋に強く吸い付く。
「それでもいいって喜んでたくせに、欲が出てきたん?それならもう会わへんからええよ」
愛しいめめでさえ、俺の首にキスマークを付けられへんというのに。
この役割を与えてもらえるだけでもありがたいと思ってもらわんと。
「……くそぅ、惚れた弱みでなにも言い返せねー!なんで俺が目黒とお前の媒介者になってんだよ。俺の方が目黒よりお前のこと好きやのに!」
「そろそろええ、人見つけぇ」
地団駄を踏む先輩に俺は溜息を吐く。
俺が事務所に入所した時から猛アピールをしてきた先輩の俺への片想い歴は人生の半分を超えているといっても過言ではない。
「こんなにイイ男を諦められたら苦労しない」
「…………」
何回振ってもめげずに告白をしてくるので、俺はそれを上手く利用させてもらっている。
先輩が俺を真剣な眼差しで見て、頬に触れた時。
俺の部屋のカーテンがちょうど開き、外を窺う人物の姿。
その顔付きは険しい。
久々の恋人の訪問に俺の胸は高鳴り、俺は急いで先輩の車から降り、歩道へ回る。
左ハンドルの外車に乗っている人物はグループでも限られており、遠目から見ても俺が誰と会っているかすぐにわかるやろ。
「じゃ、恋のスパイス先輩またな♡」
「おー、怖っ。恋人が見てるとお前、俺にそんな顔するんか……目黒も気の毒に」
窓を開けた先輩に満面の笑みで投げチューをしてやれば、めめがこちらを鬼の形相で見ていることに気付いた先輩は苦笑いをする。
「……この後、嫉妬しためめにいっぱい抱いてもらうんよ。仕事人間のめめにはこれくらいして危機感持ってもらわんとな。俺を放っておくとどうなるかわかってもらうんやで」
「目黒がお前に呆れて本当に捨てられたら俺が拾ってあげる」
不敵に微笑む俺に先輩は俺を引き寄せ耳打ちをする。
「(……めめから見たら俺たちがキスをしているように見えるかも)」
なんやかんや先輩も俺との関係を楽しんでいる。
「ん〜、めめはなんだかんだ言うて俺にゾッコンやから大丈夫やで♩俺、料理だけじゃなく褒め上手で世渡り上手、さらに甘え上手で遊び上手、加えて床上手やからめめも俺を手放せへんねん」
「あ〜っ!本当欲しい!お前を俺のにしたい!」
両手でハートマークをつくり俺が先輩にたっぷりと惚気てやると、スマホの着信が鳴り響く。
見かねためめが俺に連絡をしてきたのだ。
「じゃっ、俺そろそろダーリンの所に帰るわ!」
「はいはい、アッシー先輩は複雑な心境で帰りますよ」
先輩の車が見えなくなるまでしっかり手を振り見送る。
……さぁ、今日の夜はとても長くなるやろなぁ。
早く嫉妬で狂っためめに思う存分抱かれたい。
俺は部屋までの道のりを緩む口角を必死で抑えながらゆっくりと歩いた。
終わり
11/4はいい推しの日•いいお尻の日•いいよの日でっせ
※スパンキング有り
「もういいよ、別れよ。俺は康二なんかいらない」
「ごめんなさい……許してください」
あー、本当にイライラする。
というのは玄関先で首筋に堂々とキスマークを付け、俺の目の前で突っ立って涙を流す節操のない恋人のせいだ。
女のように泣いて被害者ヅラをし、俺は一ミリたりとも悪くないのに俺の方が悪者みたいだ。
しかもこの期に及んでまだ俺に許しを乞うなんて。図々しいにもほどがある。
「許して欲しい?でも、これ何回目の浮気だっけ?
……尻軽な康二にはお仕置きが必要だね
尻を叩き直して、そろそろ悪いことしてる自覚を持ってもらおうか」
「えっ、やぁ……」
俺は深く溜息を吐き、目の前でモジモジする康二をギロっと睨む。
……俺だって、康二に会えなくて寂しい思いをしてるのに。
この男は俺と少し会えないだけで他の男の温もりを求め、抱かれる。
その度に俺は嫉妬で気が狂ってはいい加減それにも疲れて来た頃だ。
俺はこれを最後に他の男も使い古したこの肉便器を処分することに決めた。
「早くズボンとパンツを脱いで尻を出せ 」
「……っ、」
有無を言わせぬよう、俺が低い声で呟けば康二はズボンのベルトを外しパンツを下ろし、ソファーの背もたれに手をつき、綺麗なヒップラインを俺の前に突き出す。
「……まず、自分がどんな悪いことをしたか、説明してもう一度ちゃんと俺に詫びろ」
心は離れかけているというのにこれまで何百回も抱き尽くした体をこの視界に入れただけで俺の欲望のスイッチは簡単にオンになる。
「……めめに会えなくて、寂しくて先輩に抱かれました。何度もおイタをする俺のゆるいお尻をめめの大きな手で叩いて躾をして下さい。お願いします……」
瞳を潤わせながらお尻を揺らし、懇願するいやらしい康二の姿に俺は唾を飲み、体の中心が膨れ上がるのを感じる。
こうやって先輩にも色目を使って誘惑しているのだと思うと虫唾が走り、心に生まれた炎がゆらゆらと燃え上がってゆく。
「じゃあ、いくよ」
俺は大きく手を振り上げ康二の右の臀部を思い切り叩いた。
「イタッッ……!!!! 」
ベチーンっと高い音が響き、激しい痛みに康二は目を見開き腰を反らす。
結構な力で叩いたから相当痛いだろう。
でも、
「……俺の心の痛みはこんなもんじゃない」
康二の双丘の片方に俺の手の痕が真っ赤にくっきりと残り、それは今まで知ることのなかった俺の支配欲を大きく煽り、俺の男根がガン勃ちになる。
「あっ、うっ……ごめんなさい、めめの気が済むまで俺のお尻を叩いて下さいっ」
康二は涙を流しながら、ソファーの背もたれに縋り付き、俺の前に尻を構え直す。
「もちろん。お仕置きはまだ始まったばかりだよ」
「ア゛ァアッ、めめっ、ごめんなさいっ!!!!」
俺はこの後、飽きるまで康二の尻を何十回と叩いては強弱をつけて揉みしだき、桃のように赤くなったその柔らかさを心ゆくまで堪能した。
「ハァっ、ハァっ……」
「ねぇ、触ってないのに康二の勃ってるよ。もしかして尻を叩かれて興奮してる?これじゃあ、お仕置きにならないね」
康二の竿はしっかりと勃ち上がり、粘りのある液体をソファーに溢し、シミをつくっている。
あー、康二にMっ気があるなんて知らなかったな。
今まで優しく、大切に抱いてきたから、もしかしたらそんな刺激じゃあ物足りなかったのかもしれない。
それで浮気を繰り返すのか……。
「っ、う、気持ちよくなってごめんなさ……い。
どんな形でもめめに触られるだけで、俺、嬉しくて」
虚ろな瞳で俺を見上げる康二がなんだか可愛くなってしまい、俺は康二にチャンスをやることにした。
「どうされたい?自分の口でちゃんとお願いして」
「……めめの大きなおちんちんを俺のだらしないケツ穴にぶっ込んで下さい」
ジーンズの上からでもわかる俺のパンパンに張り詰めた陰茎に康二は尻を擦り付け懇願する。
こんな康二を俺は知らない。
でも、もっと泣かせて俺無しでは生きていけないようにしたい。
——康二の全てを支配したい。
「じゃあ、これからお前の締まりのない尻に栓をしてやるから俺のを濡らして。
あ、康二のナカはさっきまで俺以外の男のモノが挿ってたみたいだし、慣らさなくても大丈夫だよね?」
「っ、はい……」
ジーンズのホックを外し、ボクサーパンツから俺の固くなった逸物を取り出せば、康二は俺の前に跪きうっとりと俺の竿に舌を這わせていく。
「く、は……!」
上目遣いで俺を見上げる姿にもだが、康二に初めてさせるフェラがこんなにも気持ちがいいなんて……!
「…………」
チロチロと猫が毛繕いをするように俺のそそり立つ陰茎を水々しい音を立てながら康二は丁寧に舐め上げていき、俺が感じる姿に目を細める。
「あっ、気持ちいいよ康二っ……」
「……なぁ、めめの咥えたいからソファーに座って」
康二の左手はギチギチに固くなった部分を強弱をつけて扱き、右手は玉を揉みしだく。
口の中に俺の鬼頭を咥え込もうとするも、膝立ちの康二には届かず、物欲しげに裏筋やカリの部分を舌の上で大胆に舐めて行く。
「俺と会えない間、他の男にこんなこと教え込まれてたんだ?」
「…………」
俺が康二の前髪を掴み、顔を上げさせれば康二はそれが肯定だと言うようにそっと目を閉じた。
「はぁ、否定してくれたら良かったのに」
俺の口からは大きな溜息が漏れ、やるせなくなった俺はパンツとズボンを足首まで下ろしドサっとソファーに腰掛け前を寛げた。
「……俺の口でめめのを綺麗にするから」
「ふっ、俺はなにも汚くないよ。汚いのは淫乱のお前のココだろうが」
「ンンッ!!」
俺の先っぽを咥え込んだ康二の尻を前のめりになって、乱暴に揉みしだいてやれば感じた康二が俺のを噛まないようにくぐもった声を出す。
「本当にイライラする……っ」
「ん、んぅ、ん……!!」
先端を舌の表面と裏を使い分けて巧みに舐め上げ、強弱を付けて口を窄めて吸い付いては舌の先っぽを俺の尿道に突き立てカウパー液を掬い取っていく。
……これは俺がよく康二にフェラをする時にやる行為だ。
俺に初めてするフェラで俺の再現をするなんて、この男はどこまで俺を煽れば気が済むのか。
「……噛むなよ」
「!?ンーッ!ンンー、ェッ!!! 」
俺は頭に血が上り、康二の頭を掴んで固定し康二の喉奥を目掛けてガシガシと腰を振る。
息苦しさに康二の頬には涙が伝い、喉に入った異物にえずく。
「気持ちいいなぁ……もうすぐ康二の口に出すから、一滴も溢さずに飲むんだよ」
「んばっ!ふぁ!う、っ!」
目をギュッと閉じながら、必死に頷く康二の頭を逃げられないように掴み、優越感に浸った俺の口角は緩るんで、絶頂を迎える為に角度を変えながら康二の口内を侵略していく。
「——っ、ク!!」
——ドピュッ
「っ、…………」
腰の動きを止めた俺の性器からは久しぶりの射精で恐らく黄身のかかった濃厚な液体が放たれていることだろう。
「康二の口の中が良すぎてたくさん出ちゃった……ね、飲み干せそ?」
「…………」
苦しげな表情で俺のモノをゆっくり飲み込んでいく康二。
俺もよく康二の精子を飲んでいるけど、決して美味しくないソレを今まで康二に飲ませようとは思わなかった。
だけど、
「うっ、俺のと他の男の精液、どっちが美味しい?」
「ん、めめのが美味しい……」
康二は俺の言った言葉を忠実に守ろうと、芯に残った精子すらも搾り取る為、イッたばっかで刺激に弱いチンコにジュルジュルと音を立ててキツく吸い付く。
これはすっごい、癖になりそうだ。
「もう二度と他の男に指一本たりとも触らせるな」
俺以外の男がこの気持ちよさを知っているなんて許せない。
「は、い……」
最後に俺の股間の全体を先ほど宣言した通り、舌で綺麗にした後、自分の唾液でベトベトになった口の周りを目を伏せて手の甲で拭う。
そんな康二の仕草に色気を感じ、精を放ったばかりの俺のモノがまた一気に固さを取り戻す。
「……ちゃんと約束するから、めめの大きなおちんちんを早く俺のナカにちょーだい?」
俺に跨り、可愛くおねだりする康二に骨抜きになりそうになる自分をなんとか叱咤する。
「いいよ。でももう他の男を受け入れないと、自分で蓋をして証明してみせて。
康二は俺だけのものだって」
「う、ん……俺はめめだけのモノ……あ、ん」
念には念を。
悪戯が大好きな小悪魔にはお灸を据えないとね。
「あ、ぁあっ!!めめの全部挿った、でッ」
「キツ……!!」
昨晩、他の男に抱かれたという割には康二の膣内は初めてシた日と同じように締まり、俺は危うくイきそうになってしまう。
俺に喉仏を見せながら歓喜の声を上げるイヤらしい康二に俺のペニスは康二の中で一回りどころか二回りくらい大きくなる。
「おっき!めめぇ、あっ、ンンッ……!奥まであたって気持ちいいっ!!」
「……ふ、」
大して慣らさず、康二の唾液だけで挿入したにも関わらず康二は痛がることもなく、大きく腰を上下に揺らしては時折腰をグラインドさせ自分のイイトコロに俺の先端を擦り付ける。
こんなにも大胆でsexに貪欲な康二を見るのは初めてで、これがきっと、康二の本性なのだ。
「そんなとこ噛んじゃ、いややぁ、っ!」
涙を流しながら快感に感高い声を上げる康二の喉仏に俺が思わず噛みつけば、身の危険を感じた康二の尻穴がギュッと俺の性器を締め付ける。
「酷いことされて、こんなに感じて……康二って淫乱だったんだね、今まで気付いてあげられなくてごめん」
「あっ、んぅ……はぁ、めめ、お願いちゅうして」
康二の汗で濡れた髪を耳元にかけてやり、俺が優しく囁けば康二が甘えた声を出し、俺におねだりをする。
……あぁ、俺もちょうど康二とキスをしたかったところだ。
「しばらく会ってなかったし、俺とのキスも忘れちゃったんじゃない?」
俺が意地悪く微笑めば、康二は切なげな表情を浮かべ俺の唇をジッと見つめて言う。
「うん……二度と忘れへんようにいっぱいキスしてや」
「……いいよ、舌が溶けて無くなるくらいキスしてあげる 」
あんなに煮えたぎっていた心は男心を”知り尽くしている”恋人により、落ち着きを取り戻し今はとにかくいつもと同じように康二を愛でてやりたい。
俺が二人の腹の間にあるピンと天を向いた康二の肉棒に手を伸ばしかけた時。
「な、めめお尻叩いて……」
キスの合間に腰を揺らし、康二は俺にそう懇願する。
「……淫乱」
「ヒィ、んッ!!」
康二へのお仕置きはとっくに終わったと思った俺は康二のお願いに思わず苦笑いが漏れた。
しかし,可愛い恋人のおねだりを断ることが出来ずに康二の尻を何度か軽く叩いてやる。
「はっ……!」
ベチン!という音と刺激に興奮し、感じた康二が俺の男根を締め付け、俺はその強い快感に息を呑み、康二の尻を飽きずにまた叩く。
「あぁっ!めめぇ!!もっと、もっと叩いてっ……!!」
「康二っ、そんなに締め付けたら、イッちゃうって!」
俺に必死でしがみつく康二の体温や嬌声、感覚全てに俺の神経が張り巡らされ、支配しているようで支配されているのは俺の方だと、俺は康二を抱き締め頭の片隅で浮かんだ言葉に笑ってしまう。
「ふうっ、あは、ぁっ……!俺もめめと一緒にイきたい!!」
「ん、一緒にイこうね……」
ラストパートをかけるように必死で腰を振る康二に俺も追い討ちをかけて康二の好きな場所へ先っぽを押しあててやる。
「そこっ、イイっ……!ね、めめ、俺のこと許してくれるん……!?」
「……いいよっ、許す。くっ…!でも、もう次はないからねっ!」
瞳を濡らし、見下ろす俺の恋人の可愛さに心底惚れている俺。
さっきまではもう処分してやろうと思っていたのに、これでは許すしか無くなってしまう。
「うんっ、俺にはめめしかおらへんよ!!
——アァッ……!!」
視界に入るのは俺じゃない男が付けた真新しいキスマーク。
……それは康二がどうせまた浮気するとわかっていても、だ。
「ハァ、っ……康二っ!」
俺の陰茎はドクドクと波打ち、康二の中に欲望を放つ。
「めめ、見てたくさん出た……」
「……あのさ、」
絶頂を迎え、息の上がる康二の視線の先には黄ばんだ康二の子種が俺の腹を濡らし、それを見た瞬間俺の頭に一つの仮定が浮かぶ。
「ん? なに」
「……いや、やっぱりいいや」
うっすらと微笑む康二に俺は首を振り、俺はとんでもない男を好きになってしまったのだと心の中で自分を嘲笑い、久々の康二の温もりを堪能する。
尻を叩かれて感じるドMで策略家の恋人に振り回されるのも案外悪くはないと、本日新たな自分の一面を知り、康二との恋人としてのあり方が今後変わっていくだろう。
「めめ、愛してる。俺にはめめだけや」
「俺も康二を愛してるよ」
11/4 Nice Siri!
「んっ…… 」
「……ねぇ、キスマークだけ付けさせてヤることヤらせないって、お前って本当ドSね。しかも、自分からつけさせておいて除菌シートで拭くなやっ!」
昔から俺に気がある先輩に俺の家の前まで車で送ってもらい、最後に俺が自分の首筋に指をさせば先輩は口角を上げて俺の首筋に強く吸い付く。
「それでもいいって喜んでたくせに、欲が出てきたん?それならもう会わへんからええよ」
愛しいめめでさえ、俺の首にキスマークを付けられへんというのに。
この役割を与えてもらえるだけでもありがたいと思ってもらわんと。
「……くそぅ、惚れた弱みでなにも言い返せねー!なんで俺が目黒とお前の媒介者になってんだよ。俺の方が目黒よりお前のこと好きやのに!」
「そろそろええ、人見つけぇ」
地団駄を踏む先輩に俺は溜息を吐く。
俺が事務所に入所した時から猛アピールをしてきた先輩の俺への片想い歴は人生の半分を超えているといっても過言ではない。
「こんなにイイ男を諦められたら苦労しない」
「…………」
何回振ってもめげずに告白をしてくるので、俺はそれを上手く利用させてもらっている。
先輩が俺を真剣な眼差しで見て、頬に触れた時。
俺の部屋のカーテンがちょうど開き、外を窺う人物の姿。
その顔付きは険しい。
久々の恋人の訪問に俺の胸は高鳴り、俺は急いで先輩の車から降り、歩道へ回る。
左ハンドルの外車に乗っている人物はグループでも限られており、遠目から見ても俺が誰と会っているかすぐにわかるやろ。
「じゃ、恋のスパイス先輩またな♡」
「おー、怖っ。恋人が見てるとお前、俺にそんな顔するんか……目黒も気の毒に」
窓を開けた先輩に満面の笑みで投げチューをしてやれば、めめがこちらを鬼の形相で見ていることに気付いた先輩は苦笑いをする。
「……この後、嫉妬しためめにいっぱい抱いてもらうんよ。仕事人間のめめにはこれくらいして危機感持ってもらわんとな。俺を放っておくとどうなるかわかってもらうんやで」
「目黒がお前に呆れて本当に捨てられたら俺が拾ってあげる」
不敵に微笑む俺に先輩は俺を引き寄せ耳打ちをする。
「(……めめから見たら俺たちがキスをしているように見えるかも)」
なんやかんや先輩も俺との関係を楽しんでいる。
「ん〜、めめはなんだかんだ言うて俺にゾッコンやから大丈夫やで♩俺、料理だけじゃなく褒め上手で世渡り上手、さらに甘え上手で遊び上手、加えて床上手やからめめも俺を手放せへんねん」
「あ〜っ!本当欲しい!お前を俺のにしたい!」
両手でハートマークをつくり俺が先輩にたっぷりと惚気てやると、スマホの着信が鳴り響く。
見かねためめが俺に連絡をしてきたのだ。
「じゃっ、俺そろそろダーリンの所に帰るわ!」
「はいはい、アッシー先輩は複雑な心境で帰りますよ」
先輩の車が見えなくなるまでしっかり手を振り見送る。
……さぁ、今日の夜はとても長くなるやろなぁ。
早く嫉妬で狂っためめに思う存分抱かれたい。
俺は部屋までの道のりを緩む口角を必死で抑えながらゆっくりと歩いた。
終わり
11/4はいい推しの日•いいお尻の日•いいよの日でっせ
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