ただ、ソラが見たかった
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- heroine side -
大きくなったら何になりたい?
ハンネスおじさんはよく、私にそう聞いてきた。
彼はきっと、私が家でどんな扱いを受けているか知っていたのだろう。
否、知らなくても、きっと何か察してくれたのだろうか。
『んー、えーっとねぇ…。』
現に、彼はこうして、私の左手をしっかり繋ぎながら、昼下がりの街を散歩に連れて行ってくれる。
ぶらぶらと、彼と繋がれた手を前後に振りながら、私はアッと声を上げた。
『アレがいい!!私、大きくなったらアレになりたい!!』
精一杯、背伸びをしながら私は“アレ”に向かって指をさした。
それに対してハンネスおじさんは、3秒ほどアレを見つめると、
『ぶわっはっはっはっ!!!!!ラウル、お前アレになりたいのか!!!!!』
そりゃあ随分、大層な夢じゃねえか!なんて腹を抱えながら笑うもんだから、私は拗ねてそっぽを向いた。
『別にいいもん!おじさんに分かってもらわなくても…。』
少し涙が出て、鼻声なのがバレないように小声で対抗する。
それに対しておじさんは大慌てで取り繕った。
『ぁあ、すまんすまん! ラウル、別に俺は、お前の夢をバカにしてるわけじゃねえんだよ。な?』
それでも駆け寄ってきたおじさんの口の端はピクピクと動いていて。
『っハンネスおじさんのバカっ!!!!!!』
涙が溢れたのはきっとしょうがない。
『あっ、オイ、ラウル!!!!』
_______________________________
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(その後、ハンネスが禁酒するほど塞ぎ込んだのは言うまでも無い)
大きくなったら何になりたい?
ハンネスおじさんはよく、私にそう聞いてきた。
彼はきっと、私が家でどんな扱いを受けているか知っていたのだろう。
否、知らなくても、きっと何か察してくれたのだろうか。
『んー、えーっとねぇ…。』
現に、彼はこうして、私の左手をしっかり繋ぎながら、昼下がりの街を散歩に連れて行ってくれる。
ぶらぶらと、彼と繋がれた手を前後に振りながら、私はアッと声を上げた。
『アレがいい!!私、大きくなったらアレになりたい!!』
精一杯、背伸びをしながら私は“アレ”に向かって指をさした。
それに対してハンネスおじさんは、3秒ほどアレを見つめると、
『ぶわっはっはっはっ!!!!!ラウル、お前アレになりたいのか!!!!!』
そりゃあ随分、大層な夢じゃねえか!なんて腹を抱えながら笑うもんだから、私は拗ねてそっぽを向いた。
『別にいいもん!おじさんに分かってもらわなくても…。』
少し涙が出て、鼻声なのがバレないように小声で対抗する。
それに対しておじさんは大慌てで取り繕った。
『ぁあ、すまんすまん! ラウル、別に俺は、お前の夢をバカにしてるわけじゃねえんだよ。な?』
それでも駆け寄ってきたおじさんの口の端はピクピクと動いていて。
『っハンネスおじさんのバカっ!!!!!!』
涙が溢れたのはきっとしょうがない。
『あっ、オイ、ラウル!!!!』
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(その後、ハンネスが禁酒するほど塞ぎ込んだのは言うまでも無い)