☆チョッパー、親になる ※夢主は子供です
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▽釣りには要注意
雲ひとつない青い空が広がる下で、ティナとルフィ、ウソップとチョッパーは手すりに並んで座って釣りの真っ最中。
「お、ティナ引いてんぞ」
ウソップに言われて竿をしっかり握り直す。
「私のおさかなー!」
「うはー!大物か!?」
糸がピンッと張り凄い力で引っ張られる。
海に引きずりこまれそうになるその体にルフィの腕が巻き付いた。
「ティナ!絶対竿離すなよ!」
チョッパーとウソップは甲板に下りて、魚を逃すまいと力を合わせルフィの体を引っ張る。
「うおりゃあー!」
水飛沫を撒き散らして海面から現れた魚を、甲板に引き揚げた。ビチビチと跳ねて活きがいい。
「す、すげぇー!でけぇー!」
「ま、マグロ……!?マグロかコレ?」
「生簀に入れろー!急げー!」
「待って!」
ルフィが魚を持ち上げようとした時、ティナがストップをかけた。
どうやら自分が釣った魚だからと、自分で生簀に入れたいらしい。
それをウソップとチョッパーが、危ないからと諭すが言う事を聞かない。
「本当に大丈夫か?」
「いつでも代わるからな」
「だいじょーぶだから見てて!」
ふんっと鼻息を荒くするティナ。
水を求めて苦しみもがき跳ね、ウロコや海水で滑る魚を必死に両手で抱きかかえる。
「お、重っ……!」
自分とそう変わらない大きさの魚を抱えながら、1歩1歩踏みしめて前に進む。
「ティナ頑張れー!」
応援を送るルフィと、固唾を呑みながらも応援するウソップ。ただひたすら心配そうに見守るチョッパー。
ようやく生簀の入口までやってきた。
「おー!入ったぞー!」
「ティナが……ティナが1人で生簀に魚を……おれは嬉しいぞー!」
ティナの成長に感涙しているチョッパーに、「泣く程の事かよ!」とウソップからツッコミが入る。
「よーし!次釣ろうぜー!今度はティナに負けねーぞー!」
「オイティナ……あれ?」
「え、嘘だろ……ティナ……?」
「え……?ティナが……消えた……?」
その頃、アクアリウムバーにいたロビンとナミ、フランキーの目に入ってきたのは……
「あら、大きな魚」
「……え?なんでティナまで!?」
魚と一緒に落ちてきたのは苦しそうにもがくティナ。その姿を見てナミは目を剥いた。
「ここで泳ぎの練習か?スーパーだな」
「溺れてるのよ!見りゃ分かるでしょ!ちょっと誰も気付いてないの!?嘘でしょ!?」
ナミが上に行こうとした時、ルフィの腕が伸びてきた。しかし、ティナがいる所とは全く違う場所を探っている。
「ルフィ!もっと左よ左!あー!もう何やってんのよバカね!」
ナミが指示を出すが聞こえていないようだ。
ずっと見当違いの所を探るルフィの手に焦れったくなる。
そんな事をしているうちに力尽きたのか、ティナはピクリとも動かなくなってしまった。
「ティナ!しっかりしなさい!」
ナミの叫びも、水中にいるティナには届かないだろう。しかし、声をかけずにはいられなかった。
「お、あのチビ動かなくなったぞ」
「あら、大変。沈んでいくわ」
焦るナミとは違い、心配はしているのだろうが、声音からは緊張感も焦りも何も伝わってこない。ただ淡々と実況をしているだけ。
頼りにならないルフィの代わりに自分が助けに行こうとした矢先、ルフィの腕が引っ込んだ。
入れ代わりにウソップが入ってきて、ティナが無事に助けられた事にナミは胸を撫で下ろす。
ようやく安心出来て、椅子に腰掛け本の続きに目を落とした。
無事救出出来た生簀の周りでは、まだ安心出来る状況には程遠かった。
「い、いいい息がない!」
「な、何ぃー!?」
絶望せざるを得ない報告に、ルフィとウソップの声が重なる。
チョッパーは、心臓マッサージと人工呼吸を繰り返す。それを息を呑んで見守る2人。
「何やってんだ?」
通りかかったゾロが、ただならぬ空気を察して訊ねた。
「……ティナが……死んだ……」
「は?」
重い口調で言うルフィに眉根をしかめる。
「てめぇ縁起でもねぇ事言うんじゃねー!まだ死んでねーよ!」
これにはウソップも本気で訂正を入れる。
わけが分からないゾロは、様子を見守る事にした。
「だ、だっで、いぎがねぇって……」
「だからって決めつけんじゃねーよ!今チョッパー頑張ってんだろ!お前船長なんだから早々にクルー見捨ててんじゃねーよ!」
ウソップに叱咤されたルフィは、ティナが生き返る希望を胸に声をかける。
「ティナー!もっと遊んでやるから死ぬなぁー!」
「ティナちゃんがどうしたってー!?って、チョッパー!」
どこから聞きつけたのか、ティナの事を心配し突如現れたサンジだったが、次にはチョッパーに怒気を含んだ声を浴びせる。
それには、人工マッサージをしていたチョッパーは勿論、ここにいる全員がサンジに怪訝な表情を向けた。
「てんめぇー!ティナちゃんとキスするたぁどういう了見だコラァ!」
「キスゥー!?」
「アホか……」
みんな驚く中、ゾロだけが呆れたようにツッコミを入れる。
「んだとコラァ!とにかくティナちゃんとキスするのはチョッパー、お前でも許さーん!」
話が全然見えないチョッパー達は一同唖然。
サンジだけが怒っている。
どうやら、人工呼吸とキスを見間違えたようだ。
「これはキスじゃなくて――」
チョッパーが訂正をいれようとした時、水を吐いて咳き込んだティナ。
漸く、生簀の周りも緊張が解けた。
「……ん……チョッパー……?」
瞼が開き、浮遊していたティナの瞳がチョッパーを映し、自分の名前を呼んでくれた事に涙を浮かべる。
「ティナ、大丈夫か?」
「ヤッホーイ!ティナが生き返ったぞー!」
「良かったー……お前、気ィ失ってたんだぞ。ったく、心配かけさせやがって」
ゾロもその様子に安心したのか、小さく笑ってそこを後にした。
それぞれ喜びの反応を示す中、まだ勘違いをしている男が1人。
「気を失ってた……だと……?……お前、どんだけ熱烈なキスしたんだよ、クソ生意気な……」
「いや、もういいよ」
雲ひとつない青い空が広がる下で、ティナとルフィ、ウソップとチョッパーは手すりに並んで座って釣りの真っ最中。
「お、ティナ引いてんぞ」
ウソップに言われて竿をしっかり握り直す。
「私のおさかなー!」
「うはー!大物か!?」
糸がピンッと張り凄い力で引っ張られる。
海に引きずりこまれそうになるその体にルフィの腕が巻き付いた。
「ティナ!絶対竿離すなよ!」
チョッパーとウソップは甲板に下りて、魚を逃すまいと力を合わせルフィの体を引っ張る。
「うおりゃあー!」
水飛沫を撒き散らして海面から現れた魚を、甲板に引き揚げた。ビチビチと跳ねて活きがいい。
「す、すげぇー!でけぇー!」
「ま、マグロ……!?マグロかコレ?」
「生簀に入れろー!急げー!」
「待って!」
ルフィが魚を持ち上げようとした時、ティナがストップをかけた。
どうやら自分が釣った魚だからと、自分で生簀に入れたいらしい。
それをウソップとチョッパーが、危ないからと諭すが言う事を聞かない。
「本当に大丈夫か?」
「いつでも代わるからな」
「だいじょーぶだから見てて!」
ふんっと鼻息を荒くするティナ。
水を求めて苦しみもがき跳ね、ウロコや海水で滑る魚を必死に両手で抱きかかえる。
「お、重っ……!」
自分とそう変わらない大きさの魚を抱えながら、1歩1歩踏みしめて前に進む。
「ティナ頑張れー!」
応援を送るルフィと、固唾を呑みながらも応援するウソップ。ただひたすら心配そうに見守るチョッパー。
ようやく生簀の入口までやってきた。
「おー!入ったぞー!」
「ティナが……ティナが1人で生簀に魚を……おれは嬉しいぞー!」
ティナの成長に感涙しているチョッパーに、「泣く程の事かよ!」とウソップからツッコミが入る。
「よーし!次釣ろうぜー!今度はティナに負けねーぞー!」
「オイティナ……あれ?」
「え、嘘だろ……ティナ……?」
「え……?ティナが……消えた……?」
その頃、アクアリウムバーにいたロビンとナミ、フランキーの目に入ってきたのは……
「あら、大きな魚」
「……え?なんでティナまで!?」
魚と一緒に落ちてきたのは苦しそうにもがくティナ。その姿を見てナミは目を剥いた。
「ここで泳ぎの練習か?スーパーだな」
「溺れてるのよ!見りゃ分かるでしょ!ちょっと誰も気付いてないの!?嘘でしょ!?」
ナミが上に行こうとした時、ルフィの腕が伸びてきた。しかし、ティナがいる所とは全く違う場所を探っている。
「ルフィ!もっと左よ左!あー!もう何やってんのよバカね!」
ナミが指示を出すが聞こえていないようだ。
ずっと見当違いの所を探るルフィの手に焦れったくなる。
そんな事をしているうちに力尽きたのか、ティナはピクリとも動かなくなってしまった。
「ティナ!しっかりしなさい!」
ナミの叫びも、水中にいるティナには届かないだろう。しかし、声をかけずにはいられなかった。
「お、あのチビ動かなくなったぞ」
「あら、大変。沈んでいくわ」
焦るナミとは違い、心配はしているのだろうが、声音からは緊張感も焦りも何も伝わってこない。ただ淡々と実況をしているだけ。
頼りにならないルフィの代わりに自分が助けに行こうとした矢先、ルフィの腕が引っ込んだ。
入れ代わりにウソップが入ってきて、ティナが無事に助けられた事にナミは胸を撫で下ろす。
ようやく安心出来て、椅子に腰掛け本の続きに目を落とした。
無事救出出来た生簀の周りでは、まだ安心出来る状況には程遠かった。
「い、いいい息がない!」
「な、何ぃー!?」
絶望せざるを得ない報告に、ルフィとウソップの声が重なる。
チョッパーは、心臓マッサージと人工呼吸を繰り返す。それを息を呑んで見守る2人。
「何やってんだ?」
通りかかったゾロが、ただならぬ空気を察して訊ねた。
「……ティナが……死んだ……」
「は?」
重い口調で言うルフィに眉根をしかめる。
「てめぇ縁起でもねぇ事言うんじゃねー!まだ死んでねーよ!」
これにはウソップも本気で訂正を入れる。
わけが分からないゾロは、様子を見守る事にした。
「だ、だっで、いぎがねぇって……」
「だからって決めつけんじゃねーよ!今チョッパー頑張ってんだろ!お前船長なんだから早々にクルー見捨ててんじゃねーよ!」
ウソップに叱咤されたルフィは、ティナが生き返る希望を胸に声をかける。
「ティナー!もっと遊んでやるから死ぬなぁー!」
「ティナちゃんがどうしたってー!?って、チョッパー!」
どこから聞きつけたのか、ティナの事を心配し突如現れたサンジだったが、次にはチョッパーに怒気を含んだ声を浴びせる。
それには、人工マッサージをしていたチョッパーは勿論、ここにいる全員がサンジに怪訝な表情を向けた。
「てんめぇー!ティナちゃんとキスするたぁどういう了見だコラァ!」
「キスゥー!?」
「アホか……」
みんな驚く中、ゾロだけが呆れたようにツッコミを入れる。
「んだとコラァ!とにかくティナちゃんとキスするのはチョッパー、お前でも許さーん!」
話が全然見えないチョッパー達は一同唖然。
サンジだけが怒っている。
どうやら、人工呼吸とキスを見間違えたようだ。
「これはキスじゃなくて――」
チョッパーが訂正をいれようとした時、水を吐いて咳き込んだティナ。
漸く、生簀の周りも緊張が解けた。
「……ん……チョッパー……?」
瞼が開き、浮遊していたティナの瞳がチョッパーを映し、自分の名前を呼んでくれた事に涙を浮かべる。
「ティナ、大丈夫か?」
「ヤッホーイ!ティナが生き返ったぞー!」
「良かったー……お前、気ィ失ってたんだぞ。ったく、心配かけさせやがって」
ゾロもその様子に安心したのか、小さく笑ってそこを後にした。
それぞれ喜びの反応を示す中、まだ勘違いをしている男が1人。
「気を失ってた……だと……?……お前、どんだけ熱烈なキスしたんだよ、クソ生意気な……」
「いや、もういいよ」