☆チョッパー、親になる ※夢主は子供です
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▽増えた
芝生甲板にある支部で、何か発明品を作っているウソップの背中に、ティナが体当たりするように乗った。完全に油断していたウソップは、そのまま前屈するような形になる。
「ぐえ……お前重くなったか?……って、痛!ぐはぁ!」
それを見ていたルフィとチョッパーも、ウソップに体当たりからの馬乗りに。3人も支えられなくなったウソップは床に倒れてしまった。
「ウソップが動かなくなっちった」
「ウソップー!しっかりしろー!」
「アッハハハハ!」
下敷きになっているウソップを、あらーと見ているティナ。慌ててそこから下りて青ざめるチョッパー。ルフィは腹を抱えて笑っている。
「ティナ、そんなバカな事してないでお風呂入るわよ」
「はぁい。お風呂行ってきまーす」
ウソップからおりて三人に手を振ると、ナミのところに駆け寄って手を繋いだ。
ルフィとチョッパーは手を振って見送るが、ウソップは手を振る気力もないようだ。
服を脱がしてもらいながら目に付いたのは、脱衣場の隅にある体重計。
ナミが服を脱いでいる間にそれに乗った。
「んー……1と7……」
針がさす数字をしゃがんで見つめる。
「わぁい!ナミさーん体重増えたー!1と7だった!」
自分の腰に抱きついて、嬉しそうに報告するティナに頬が引きつる。
「そ、そう……良かったわねぇ……」
一度でいいからそう言ってみたいと、切実に思うナミ。
「あ、ティナ。1と7じゃなくて17キロよ。キ・ロ。17キロね」
「じゅーななきろ。17キロだった」
言い直して、ドヤ顔を見せるティナに「良かったわねー」と笑みを浮かべる。
手を繋いで風呂場に入り、ティナが椅子に座ったのを見届け、シャワーの温度を自分の手で確かめてからティナの体にかけていく。
「熱い?」
「大丈夫!ナミさんなんキロ?」
「15キロ」
「わぁい勝ったー!」
あぁ……子供の無邪気さに胸が痛むわ……
立ち上がって飛び跳ねて喜ぶティナを見て、ナミは、はぁーっと息をついた。
「増えたって事は、前何キロだったの?」
「え……」
ただ単純に疑問だった事を聞いただけだったのだが、ティナは固まってしまい、瞳をきょときょととぎこちなく動かしている。
「え、どうしたの?」
1度、出していたシャワーを止め、その両手を握る。
「えっと……えっとねー、あんねー……前はね、でもね、17のところになかったかんね、あんねー……んー……」
喋っている途中に、しゅんと項垂れてしまった頭。
「ごめんごめん。疑ってるわけじゃなかったの。なんキロだったのかなーって思っただけ」
まさか、なんキロ増えたか聞いただけでそんな反応を取られるとは思っていなかったナミは、慌てふためく。
ゆっくりとこちらを見て、「覚えてなくてごめんなさい……」と、八の字に下がっていく眉。
「いいのよ。前の体重なんて覚えてなくても。ほら、気にしない気にしない」
ね?と笑ってみせ、その頭を撫でる。
「はい、じゃあ頭洗うからね。どうするんだっけ?」
椅子に座り直して、耳を手で塞ぎ、固く目を瞑ると「おながいします!」と元気よく挨拶した。
また先程とは違った意味で、頭を下げたそこにシャワーを流していく。
「子供って分からないわ……」
耳を塞いでいるのと水音で聞こえないのをいい事に、ため息混じりに独りごちる。
風呂から上がると、ティナはみんなに自慢する為に、ナミを置いて先にダイニングへと直行。
「ねぇ、みんな聞いてー!」
ドアを開けて入ると、ロビンとフランキーとナミ以外がそこにいた。ゾロは壁に凭れて寝ている。
「お、どうした?」
ティナは、口元に手を当ててエッエッエッと笑った。
「あんねぇ、体重がねぇ……なんと、17キロになって増えてたのー!」
口元に当てていた両手を挙げて、満面の笑みでそう告げるティナに素直に喜ぶ男たち。
「すげぇなぁ、良かったなぁ」
チョッパーは、嬉しさで顔を輝かす。
「通りで乗った時重かったわけだ」
ウソップも納得したかのように笑う。
「なんか知んねーけどすげーのか!よし、サンジ!明日は宴にするぞ!祝いだ!」
「いや、そこまでせんでも……」
宴だー!と騒ぐルフィに、静かに突っ込むウソップ。
チョッパーも一緒に、宴だー!と騒ぎ出す。
「ティナちゃんいっぱい食べてもっと可愛くなってねー」
サンジに頭を撫でられたティナは、「うん」と元気に返事をした。
「俺も食うぞ!」
「お前は食いすぎだ!」
そんな会話が繰り広げられている最中に、ティナはフランキーの元に。
「あにきー。聞いて聞いてー」
「お、どうした?」
ルフィに壊されたブランコの修理をしていた手を止めて、ティナの前にしゃがんだ。
笑顔で報告するその頭を「良かったなぁ。スーパーな人間になってるじゃねーか」と撫でた後、二人で揃えた両腕を挙げてポーズを決めた。
更に嬉しそうに笑う為、脇に手を入れて高い高いをしてやると声をあげてキャッキャと喜ぶ。
一頻りフランキーに褒められ、ご満悦のまま女部屋へと向かった。
「ティナ、体重増えたのね。おめでとう」
ロビンに先にそう言われてしまったティナは、寝る用意をしているナミに怒る。
「ナミさん!私が言いたかったのに!」
「ごめんごめん。でもまだ体重までは言ってないから。ね?」
「……17キロだった……」
テンション下がったまま報告するティナに、ロビンは微笑んだ。
「あら凄いじゃない。私より大きいわよ」
そう言うと表情を一転させ、目をキラキラさせてロビンを見つめる。
「ほんと?ロビンちゃんなんキロ?」
「13キロよ」
「勝ったー!わぁい!私おっきー!」
両手を挙げて、ぴょんぴょん飛びはねて喜ぶティナを見て、今のうちに喜んでおきなさいと微笑ましく見守るナミとロビン。
「あ、そうだ。ティナ、アンタ、前の体重覚えてないの気にしてたから記録付けるのはどう?そしたら1発で分かるわよ。ノートあげるから」
「……きろく?」
「あら、いいじゃない。ついでに身長も測ってみたらどうかしら?体重が増えたって事は、来た頃より伸びてる可能性もあるわよ」
ロビンの提案に「それいいわね」と指を鳴らした。
そのカッコ良さに、ティナも真似をしようと指先を擦り合わせるが、音1つ鳴らない。
「ロビン、2人で協力して測るわよ。準備はいい?」
「ええ、もちろん」
ナミはメジャーを用意し、ロビンは胸の前で手を交差した。その構えを視界の端に捉えたナミに嫌な予感が過ぎる。
「あ、ちょっとロビ――」
「五輪咲き 」
「おお」
ティナの体から3本と足元に2本、ロビンの手が咲いた。足首を掴む床に生えた手。体の横にそえるように拘束された両腕。顎を少し引いた状態に固定する手。
「さ、ナミちゃん今よ」
「うん……今なんだけど……ロビンが身長測定如きに能力を使うとは思わなかったわ……」
突然、動きを封じられたティナは、驚きはするものの「何これすごーい!」と声を弾ませている。
「あら。2人で協力してって言ったのはナミちゃんよ」
ふふ、と笑うロビンに苦笑するしかない。
「もう測れたらなんでもいいわ。ティナ、ちょっと動かないでジッとしててよ」
「あーん、うごけないよー」
ティナの背後に行くとメジャーを使って身長を測る。ついでに服の採寸もしておく。
これからどこまで成長するか、ナミとロビンにまた1つ楽しみが増えた瞬間だった。
芝生甲板にある支部で、何か発明品を作っているウソップの背中に、ティナが体当たりするように乗った。完全に油断していたウソップは、そのまま前屈するような形になる。
「ぐえ……お前重くなったか?……って、痛!ぐはぁ!」
それを見ていたルフィとチョッパーも、ウソップに体当たりからの馬乗りに。3人も支えられなくなったウソップは床に倒れてしまった。
「ウソップが動かなくなっちった」
「ウソップー!しっかりしろー!」
「アッハハハハ!」
下敷きになっているウソップを、あらーと見ているティナ。慌ててそこから下りて青ざめるチョッパー。ルフィは腹を抱えて笑っている。
「ティナ、そんなバカな事してないでお風呂入るわよ」
「はぁい。お風呂行ってきまーす」
ウソップからおりて三人に手を振ると、ナミのところに駆け寄って手を繋いだ。
ルフィとチョッパーは手を振って見送るが、ウソップは手を振る気力もないようだ。
服を脱がしてもらいながら目に付いたのは、脱衣場の隅にある体重計。
ナミが服を脱いでいる間にそれに乗った。
「んー……1と7……」
針がさす数字をしゃがんで見つめる。
「わぁい!ナミさーん体重増えたー!1と7だった!」
自分の腰に抱きついて、嬉しそうに報告するティナに頬が引きつる。
「そ、そう……良かったわねぇ……」
一度でいいからそう言ってみたいと、切実に思うナミ。
「あ、ティナ。1と7じゃなくて17キロよ。キ・ロ。17キロね」
「じゅーななきろ。17キロだった」
言い直して、ドヤ顔を見せるティナに「良かったわねー」と笑みを浮かべる。
手を繋いで風呂場に入り、ティナが椅子に座ったのを見届け、シャワーの温度を自分の手で確かめてからティナの体にかけていく。
「熱い?」
「大丈夫!ナミさんなんキロ?」
「15キロ」
「わぁい勝ったー!」
あぁ……子供の無邪気さに胸が痛むわ……
立ち上がって飛び跳ねて喜ぶティナを見て、ナミは、はぁーっと息をついた。
「増えたって事は、前何キロだったの?」
「え……」
ただ単純に疑問だった事を聞いただけだったのだが、ティナは固まってしまい、瞳をきょときょととぎこちなく動かしている。
「え、どうしたの?」
1度、出していたシャワーを止め、その両手を握る。
「えっと……えっとねー、あんねー……前はね、でもね、17のところになかったかんね、あんねー……んー……」
喋っている途中に、しゅんと項垂れてしまった頭。
「ごめんごめん。疑ってるわけじゃなかったの。なんキロだったのかなーって思っただけ」
まさか、なんキロ増えたか聞いただけでそんな反応を取られるとは思っていなかったナミは、慌てふためく。
ゆっくりとこちらを見て、「覚えてなくてごめんなさい……」と、八の字に下がっていく眉。
「いいのよ。前の体重なんて覚えてなくても。ほら、気にしない気にしない」
ね?と笑ってみせ、その頭を撫でる。
「はい、じゃあ頭洗うからね。どうするんだっけ?」
椅子に座り直して、耳を手で塞ぎ、固く目を瞑ると「おながいします!」と元気よく挨拶した。
また先程とは違った意味で、頭を下げたそこにシャワーを流していく。
「子供って分からないわ……」
耳を塞いでいるのと水音で聞こえないのをいい事に、ため息混じりに独りごちる。
風呂から上がると、ティナはみんなに自慢する為に、ナミを置いて先にダイニングへと直行。
「ねぇ、みんな聞いてー!」
ドアを開けて入ると、ロビンとフランキーとナミ以外がそこにいた。ゾロは壁に凭れて寝ている。
「お、どうした?」
ティナは、口元に手を当ててエッエッエッと笑った。
「あんねぇ、体重がねぇ……なんと、17キロになって増えてたのー!」
口元に当てていた両手を挙げて、満面の笑みでそう告げるティナに素直に喜ぶ男たち。
「すげぇなぁ、良かったなぁ」
チョッパーは、嬉しさで顔を輝かす。
「通りで乗った時重かったわけだ」
ウソップも納得したかのように笑う。
「なんか知んねーけどすげーのか!よし、サンジ!明日は宴にするぞ!祝いだ!」
「いや、そこまでせんでも……」
宴だー!と騒ぐルフィに、静かに突っ込むウソップ。
チョッパーも一緒に、宴だー!と騒ぎ出す。
「ティナちゃんいっぱい食べてもっと可愛くなってねー」
サンジに頭を撫でられたティナは、「うん」と元気に返事をした。
「俺も食うぞ!」
「お前は食いすぎだ!」
そんな会話が繰り広げられている最中に、ティナはフランキーの元に。
「あにきー。聞いて聞いてー」
「お、どうした?」
ルフィに壊されたブランコの修理をしていた手を止めて、ティナの前にしゃがんだ。
笑顔で報告するその頭を「良かったなぁ。スーパーな人間になってるじゃねーか」と撫でた後、二人で揃えた両腕を挙げてポーズを決めた。
更に嬉しそうに笑う為、脇に手を入れて高い高いをしてやると声をあげてキャッキャと喜ぶ。
一頻りフランキーに褒められ、ご満悦のまま女部屋へと向かった。
「ティナ、体重増えたのね。おめでとう」
ロビンに先にそう言われてしまったティナは、寝る用意をしているナミに怒る。
「ナミさん!私が言いたかったのに!」
「ごめんごめん。でもまだ体重までは言ってないから。ね?」
「……17キロだった……」
テンション下がったまま報告するティナに、ロビンは微笑んだ。
「あら凄いじゃない。私より大きいわよ」
そう言うと表情を一転させ、目をキラキラさせてロビンを見つめる。
「ほんと?ロビンちゃんなんキロ?」
「13キロよ」
「勝ったー!わぁい!私おっきー!」
両手を挙げて、ぴょんぴょん飛びはねて喜ぶティナを見て、今のうちに喜んでおきなさいと微笑ましく見守るナミとロビン。
「あ、そうだ。ティナ、アンタ、前の体重覚えてないの気にしてたから記録付けるのはどう?そしたら1発で分かるわよ。ノートあげるから」
「……きろく?」
「あら、いいじゃない。ついでに身長も測ってみたらどうかしら?体重が増えたって事は、来た頃より伸びてる可能性もあるわよ」
ロビンの提案に「それいいわね」と指を鳴らした。
そのカッコ良さに、ティナも真似をしようと指先を擦り合わせるが、音1つ鳴らない。
「ロビン、2人で協力して測るわよ。準備はいい?」
「ええ、もちろん」
ナミはメジャーを用意し、ロビンは胸の前で手を交差した。その構えを視界の端に捉えたナミに嫌な予感が過ぎる。
「あ、ちょっとロビ――」
「
「おお」
ティナの体から3本と足元に2本、ロビンの手が咲いた。足首を掴む床に生えた手。体の横にそえるように拘束された両腕。顎を少し引いた状態に固定する手。
「さ、ナミちゃん今よ」
「うん……今なんだけど……ロビンが身長測定如きに能力を使うとは思わなかったわ……」
突然、動きを封じられたティナは、驚きはするものの「何これすごーい!」と声を弾ませている。
「あら。2人で協力してって言ったのはナミちゃんよ」
ふふ、と笑うロビンに苦笑するしかない。
「もう測れたらなんでもいいわ。ティナ、ちょっと動かないでジッとしててよ」
「あーん、うごけないよー」
ティナの背後に行くとメジャーを使って身長を測る。ついでに服の採寸もしておく。
これからどこまで成長するか、ナミとロビンにまた1つ楽しみが増えた瞬間だった。