☆チョッパー、親になる ※夢主は子供です
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▽おもちゃ
「出来たー!出来たぞー!ティナー!新作が出来たぞー!」
今日も今日とて、誰かの声が響き渡るサニー号。
今日の声はウソップだ。
「しんさく!どんなのー?見せて見せて」
「俺も見たいぞ!」
「なんの新作が出来たんだ?」
ウソップの周りに集まるのはティナだけではない。チョッパーとルフィもだ。早く見せろと、ウソップを急かす2人と1匹。
ウソップはそれを背後に隠して、こほんと1つ咳払い。
「あー、諸君静粛に」
示し合わせたかのように、芝生甲板の上に並んで正座をする。
新作とは一体どのような物なのか、期待に目をキラキラと輝かせて待っている2人と1匹。
ウソップも、その場に座ってそれぞれの顔を見た後、背後に隠していた長方形の箱を真ん中に置いた。
「フッフッフッ。今回の新作はなんと、立体パズルだ!とくとご覧あれ!」
「り……ん?」
「なんだコレ」
「コレ積み木か。あ、でも薄いぞ」
ジャーン!と自信満々に箱の蓋を開けて見せたウソップだったが、反応は思っていたものより遥かに薄い。
2人と1匹も、これまた想像していたような物ではなかったのか、中の物を見て首を傾げている。
ウソップもウソップで、思ったリアクションでなかった事に肩を落とす。
「パズルだっつってんだろ。立体パズル。ったくお前らはよォ……」
その箱の中に入っているのは、長方形や真四角、凹凸など様々な形をしているカラフルな木製のピース。
少し薄めだが、立たせる事も可能なので、平面パズルだけでなく、積み上げる事も出来る優れもの。
箱の中から木のフレームを取り出した。
「いいか?見てろよ。これをこうしてこの中に隙間なく当てはめてくんだよ。うまくいったら綺麗にビシッとハマるから」
ウソップは、次々にピースをそのフレームの中にはめこんでいく。それを、どれどれと頭を寄せ合って見る。
「難しそうだな……ティナに出来るかな」
限られた大きさのフレームの中に、隙間なくピースを当てはめていくだけ。
聞こえは簡単そうだが、いざやるとなるとどうだろう。
こういう類のもので遊ぶのは恐らく初めてかもしれない。
ティナにはまだ早いんじゃないかと、チョッパーの中に生まれる不安。
「あー、ウソップ私がやるー。やりたーい」
「はいはい。ちょっと待ってろ。今そっち向けて……あ、こっち来るのね」
フレームをティナの方に向けようとしたが、ウソップの隣に移動してきたので、再びそれをこちらに直す。ついでに、ティナの分のスペースをあけるように少し横にずれた。
ルフィは、「なんか地味だなァ」と後ろに手をついて退屈そうにしている。
ウソップからピースを譲り受けたティナは、どこにそれを当てはめていこうか頭を悩ませる。
「コレここかな?あ、ねェチョッパー見て。どう?」
「お、上手だぞ。次はどの形を置くんだ?」
「えっとねー、どれにしよっかなー」
ピースを選んではフレームの中に置いていくティナを、優しい眼差しで見守るチョッパー。
何も心配する事はなかったな、と杞憂に終わり安心したチョッパーは、1つ置くごとにこちらを見てくるティナに頷いたり言葉を返す。
「ティナ、おれ暇だからこっちからしてっていいか」
退屈そうにしていたルフィも、楽しそうに遊んでいる姿にあてられたのか、反対方向からやると言い出した。
「ルフィ、これね、ここ置いとくね」
「サンキュー」
50個程ありそうなピースを、自分の手元からルフィとの間に持って行く。
嫌がりもせずに、みんなと遊ぶその姿勢にチョッパーは「いい子いい子」とその頭を撫でる。
ティナは、何故頭を撫でられているのか分からないようだが、とても嬉しそうに微笑んだ。
「おいウソップ、コレ難しいぞ。どうなってんだ?」
開始から5分も経たずに、抗議の声をあげたのはルフィだ。
「お、ルフィが先に音を上げたか。分かってたけど……お前もたまにはこういうので遊んで頭使えよ。ティナを見ろ。もうすっかりハマってるぞ」
「えー……だって難しいもんよー」
ピースを指先で弄び唇を尖らせるルフィは、今にもギブアップをしそうだ。
一方でティナは、すっかりパズルに夢中。
「これ隙間あいてるぞ」
「あ、ホントだ。じゃあコレをよけてー……うーん……どれかなー?」
「どれだろうな」
悩みながらではあるが、フレームの3分の1程が隙間なく埋まって順調そのもの。
「ティナもこんなのよく出来るなぁ、スゲーな。おれァもう飽きたぞ」
「え、もう飽きたの?はっや!」
ピースを置くのをやめて、弾かれるように顔をあげて驚くティナ。そして、「もう飽きたんだって」とその表情のままチョッパーに報告している。
「ルフィは考える事が得意じゃないんだ」
「ティナはルフィみたいな人間にならないように、ちゃんと頭使おうなー」
「はーい」
「おい!お前ら失礼だぞ!おれだって頭使う時ぐらいあるぞ!」
「ほーお……それはどんな時かね?ルフィくん」
胡座をかいたそこで頬杖をつき、じとりとした目付きを送るウソップ。
「今日は右手に取った肉から先に食うか、それとも左手に取った肉から先に食うか……これがなかなか難しいんだ」
右手と左手を順番に口に持って行って食べる動作をした後、腕を組んで1人頷くルフィ。
それを見たチョッパーもルフィを真似て、右手と左手を交互に空想の肉を食べる動作をして首を傾げる。
そうしていると、ティナに肩を叩かれてそちらに意識を移す。
聞いた本人は、やっぱりくだらない事だったと言わんばかりに呆れて細くなっていく目。
「なんだそりゃ。お前いっつも取った先から口に入れてくじゃねーか」
「右から食っても左から食ってもうめーんだコレが」
「結局頭使ってねーよ!頭使う話どこ行ったんだよ!」
ウソップのツッコミに、シシシと笑うルフィ。
「おい、お前らからもなんか言って……って聞いてねーし!パズルに夢中でありがてぇよ!」
どこから聞いていなかったのか、チョッパーと楽しそうにピースを置いているティナ。
「ウソップ、コレ楽しいよ。作ってくれてありがとう」
「おう、そりゃ良かった」
ルフィはすっかりお手上げで、その上でピースを積み木のように積み重ねて遊んでいる。
最初の薄い反応からどうなるかと思っていたウソップだったが、楽しく遊んでくれていて安堵する。
また、自分の作ったおもちゃで遊んでほしいと思うようになった。
次はどんな物がいいか、ウソップ工場本部の中にあるガラクタ箱を漁りながら思考を巡らせる。
「出来たー!出来たぞー!ティナー!新作が出来たぞー!」
今日も今日とて、誰かの声が響き渡るサニー号。
今日の声はウソップだ。
「しんさく!どんなのー?見せて見せて」
「俺も見たいぞ!」
「なんの新作が出来たんだ?」
ウソップの周りに集まるのはティナだけではない。チョッパーとルフィもだ。早く見せろと、ウソップを急かす2人と1匹。
ウソップはそれを背後に隠して、こほんと1つ咳払い。
「あー、諸君静粛に」
示し合わせたかのように、芝生甲板の上に並んで正座をする。
新作とは一体どのような物なのか、期待に目をキラキラと輝かせて待っている2人と1匹。
ウソップも、その場に座ってそれぞれの顔を見た後、背後に隠していた長方形の箱を真ん中に置いた。
「フッフッフッ。今回の新作はなんと、立体パズルだ!とくとご覧あれ!」
「り……ん?」
「なんだコレ」
「コレ積み木か。あ、でも薄いぞ」
ジャーン!と自信満々に箱の蓋を開けて見せたウソップだったが、反応は思っていたものより遥かに薄い。
2人と1匹も、これまた想像していたような物ではなかったのか、中の物を見て首を傾げている。
ウソップもウソップで、思ったリアクションでなかった事に肩を落とす。
「パズルだっつってんだろ。立体パズル。ったくお前らはよォ……」
その箱の中に入っているのは、長方形や真四角、凹凸など様々な形をしているカラフルな木製のピース。
少し薄めだが、立たせる事も可能なので、平面パズルだけでなく、積み上げる事も出来る優れもの。
箱の中から木のフレームを取り出した。
「いいか?見てろよ。これをこうしてこの中に隙間なく当てはめてくんだよ。うまくいったら綺麗にビシッとハマるから」
ウソップは、次々にピースをそのフレームの中にはめこんでいく。それを、どれどれと頭を寄せ合って見る。
「難しそうだな……ティナに出来るかな」
限られた大きさのフレームの中に、隙間なくピースを当てはめていくだけ。
聞こえは簡単そうだが、いざやるとなるとどうだろう。
こういう類のもので遊ぶのは恐らく初めてかもしれない。
ティナにはまだ早いんじゃないかと、チョッパーの中に生まれる不安。
「あー、ウソップ私がやるー。やりたーい」
「はいはい。ちょっと待ってろ。今そっち向けて……あ、こっち来るのね」
フレームをティナの方に向けようとしたが、ウソップの隣に移動してきたので、再びそれをこちらに直す。ついでに、ティナの分のスペースをあけるように少し横にずれた。
ルフィは、「なんか地味だなァ」と後ろに手をついて退屈そうにしている。
ウソップからピースを譲り受けたティナは、どこにそれを当てはめていこうか頭を悩ませる。
「コレここかな?あ、ねェチョッパー見て。どう?」
「お、上手だぞ。次はどの形を置くんだ?」
「えっとねー、どれにしよっかなー」
ピースを選んではフレームの中に置いていくティナを、優しい眼差しで見守るチョッパー。
何も心配する事はなかったな、と杞憂に終わり安心したチョッパーは、1つ置くごとにこちらを見てくるティナに頷いたり言葉を返す。
「ティナ、おれ暇だからこっちからしてっていいか」
退屈そうにしていたルフィも、楽しそうに遊んでいる姿にあてられたのか、反対方向からやると言い出した。
「ルフィ、これね、ここ置いとくね」
「サンキュー」
50個程ありそうなピースを、自分の手元からルフィとの間に持って行く。
嫌がりもせずに、みんなと遊ぶその姿勢にチョッパーは「いい子いい子」とその頭を撫でる。
ティナは、何故頭を撫でられているのか分からないようだが、とても嬉しそうに微笑んだ。
「おいウソップ、コレ難しいぞ。どうなってんだ?」
開始から5分も経たずに、抗議の声をあげたのはルフィだ。
「お、ルフィが先に音を上げたか。分かってたけど……お前もたまにはこういうので遊んで頭使えよ。ティナを見ろ。もうすっかりハマってるぞ」
「えー……だって難しいもんよー」
ピースを指先で弄び唇を尖らせるルフィは、今にもギブアップをしそうだ。
一方でティナは、すっかりパズルに夢中。
「これ隙間あいてるぞ」
「あ、ホントだ。じゃあコレをよけてー……うーん……どれかなー?」
「どれだろうな」
悩みながらではあるが、フレームの3分の1程が隙間なく埋まって順調そのもの。
「ティナもこんなのよく出来るなぁ、スゲーな。おれァもう飽きたぞ」
「え、もう飽きたの?はっや!」
ピースを置くのをやめて、弾かれるように顔をあげて驚くティナ。そして、「もう飽きたんだって」とその表情のままチョッパーに報告している。
「ルフィは考える事が得意じゃないんだ」
「ティナはルフィみたいな人間にならないように、ちゃんと頭使おうなー」
「はーい」
「おい!お前ら失礼だぞ!おれだって頭使う時ぐらいあるぞ!」
「ほーお……それはどんな時かね?ルフィくん」
胡座をかいたそこで頬杖をつき、じとりとした目付きを送るウソップ。
「今日は右手に取った肉から先に食うか、それとも左手に取った肉から先に食うか……これがなかなか難しいんだ」
右手と左手を順番に口に持って行って食べる動作をした後、腕を組んで1人頷くルフィ。
それを見たチョッパーもルフィを真似て、右手と左手を交互に空想の肉を食べる動作をして首を傾げる。
そうしていると、ティナに肩を叩かれてそちらに意識を移す。
聞いた本人は、やっぱりくだらない事だったと言わんばかりに呆れて細くなっていく目。
「なんだそりゃ。お前いっつも取った先から口に入れてくじゃねーか」
「右から食っても左から食ってもうめーんだコレが」
「結局頭使ってねーよ!頭使う話どこ行ったんだよ!」
ウソップのツッコミに、シシシと笑うルフィ。
「おい、お前らからもなんか言って……って聞いてねーし!パズルに夢中でありがてぇよ!」
どこから聞いていなかったのか、チョッパーと楽しそうにピースを置いているティナ。
「ウソップ、コレ楽しいよ。作ってくれてありがとう」
「おう、そりゃ良かった」
ルフィはすっかりお手上げで、その上でピースを積み木のように積み重ねて遊んでいる。
最初の薄い反応からどうなるかと思っていたウソップだったが、楽しく遊んでくれていて安堵する。
また、自分の作ったおもちゃで遊んでほしいと思うようになった。
次はどんな物がいいか、ウソップ工場本部の中にあるガラクタ箱を漁りながら思考を巡らせる。