☆チョッパー、親になる ※夢主は子供です
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▽恋人ごっこ
「チョッパーお仕事?」
医務室にひょこっと顔を覗かせると、何やら机で仕事中のチョッパーが目に入った。
「ちょうど良かった。今手があいたから遊びに誘おうと思ってたんだ」
使っていた道具や資料を片付けて椅子からおりた。
ニィッと笑うティナとチョッパーは、何して遊ぶか相談に入る。
「そうだ!恋人ごっこしようよ!」
「恋人ごっこ?それおもしろいのか?」
初めて耳にした"恋人ごっこ"に目を輝かせて尋ねるが、「んー分かんない」と、発案者なのに首を傾けるティナに不安を覚える。
チョッパーはまず遊び方を聞くことにした。
「あんねぇ、手ェ繋いでね……えーっと……」
たどたどしく説明されて要領を得ないが、要はおままごとのような類だ。恋人を真似るという遊び。
しかし、いかんせん恋人を見た事がないティナは、サンジに教えてもらった『恋人とは』という定義に則り、遊びを開始する。
「チョッパーが彼氏役で、私が彼女役」
「彼氏役か……難しそうだな」
チョッパーも恋人がどんなものか分からず、ましてや彼氏がどんな事をするのかもよく分かっていない。
「やめる?」
「いや、大丈夫だぞ。じゃあ始めよう」
意気揚々と探りながらであるが、可愛らしい内容で遊ぶ二人が過ごす船内で、男同士の醜い争いが行われていた。
同じ船内だとは思えない真逆の状況。
「ティナ、何か飲まないか?おれ喉乾いたぞ」
「のむー!あ、チョッパー腕組むのー」
自分の腕に抱きついてきたティナに少しの気恥しさを感じるが、たまにはこんなのも悪くないなと思う。
そのまま医務室からダイニングに行くと、決闘中のゾロとサンジがいた。
「あのー!すいませーん!おとろりろりこりちゅうすいませーん!」
きっとティナは、『お取り込み中』と言いたいのだろう。これも直してあげないとなと、密かに意気込むチョッパー。
「お、ティナちゃんどうした?」
どけ!とゾロを蹴ってティナの前に跪いたサンジだったが、目に映りこんだものに拳を震わせる。
「あんねぇ、お菓子と――」
「てんめェェ!チョッパー!お前、ティナちゃんと腕組むたァ、どういう了見だコラァ!」
「あ、いや、これは、えっと……」
恋人ごっこをしていると説明すればいいのだが、どことなく恥ずかしくて言葉を詰まらせる。
「サンジくん、お菓子――」
「ちょっと待っててね、ティナちゃん。今からトナカイの丸焼きを作ってあげるからねー。きっと美味しいよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!落ち着けサンジ!違うんだ!これはただの遊びなんだ!」
「腕を組む遊びだと?何考えてんだー!ティナちゃんにそんな爛れた事教えるんじゃありませーん!」
「あー!チョッパー!」
サンジはチョッパーをダイニングから放り出すと、ドアを閉めた。ゴミでも片付けたの如く、手をはたくサンジ。それを唖然と見つめるティナ。
「さ、ティナちゃん。何かな?」
何事もなかったかのように、平然とした態度でティナの前に跪いた。
「あんねぇ、チョッパーと一緒にね、お菓子食べようと思ったの」
「あー、でもご飯の時間もうすぐだぜ?それまで我慢出来ねぇかな?」
「ごはん……もうすぐごはん?でも、お菓子食べたいよー」
「ティナ、ご飯前はお菓子我慢だぞ。言っただろ」
ダイニングのドアに隠れているつもりなのだろうが、完全に体が出てしまっている為、隠れきれていない。
「チョッパー……それ、逆だぞ」
サンジに指摘されたチョッパーは、ハッと気付き、ドアに体を隠して顔だけを覗かせる。
「チョッパー、お菓子ダメ?食べたい」
正しく隠れたのも束の間、すぐにティナに腕を引かれてダイニングに入った。
「ダメだ。お菓子食べたらお腹いっぱいになってご飯食べれないだろ」
「今日はちゃんと食べるよー」
「そう言って必ずご飯残すのは誰だ?」
「ゾロ」
壁に凭れて寝ているゾロに飛び火した。
そうとも知らずに、イビキをかいて寝ているゾロ。
「ゾロじゃなくてティナだよ……」
ため息をついて、どうしたものかと頭を悩ませる。
ティナは、ゾロが残してるんだよーとまだ言っている。
「おれもお菓子我慢するよ。その代わり、お菓子食べなかった分、ご飯いっぱい食べような」
「んー……チョッパーも我慢するなら、私も我慢すゆ……」
「えらい。ティナえらいぞ」
チョッパーに頭を撫でられ、ご満悦な表情を浮かべる。
サンジにその事を伝え、ご飯が出来るまでお菓子を食べずに待つ事にした。
「ティナ、さっきゾロのせいにしたからゾロに謝ろうな」
「ゾロ、ごめんなさーい!」
「ごふっ」
謝りながら、寝ているゾロの腹に遠慮なく突進したティナ。
「あ?なんだ?メシか?」
「違うぞ。ティナがゾロのせいにしたから謝らせてたんだ」
「ゾロごめんねー。許してー」
寝ていた為なんの事か分からなかったが、謝っているので許す事にした。しかし、ゾロはそんな事よりもティナの起こし方に思う所があるわけで。
「おい、チョッパー。急に腹に突っ込んでくんのやめさせろ」
痛くも重くもないが、意識がない所に急に乗っかられては寝覚めも悪いというもの。
「ティナ、ゾロが腹に突っ込むなって言ってるぞ。やめような。もっと優しくするんだぞ」
「優しく?」
「そう。どーんじゃなくて、ふわっとやるんだ」
「ほー……ふわ?……分かった!」
「今のぜってー分かってないだろ。つーか、腹に乗るの止めさせてくれ」
それを聞いたチョッパーは、ティナにそれを告げて止めるよう注意する。
はい!と元気良く手を挙げて言うが、ゾロはどこか不安げなそれで見ている。
そして、次にチョッパーは、先程の『お取り込み中』がちゃんと言えるようにティナに教えていく。
練習している途中で、テーブルにずらりと料理が並んだ。みんなを集めて夕食タイム。
「はぁーい、チョッパー。あーん」
フォークに突き刺した肉を、ぎこちなくチョッパーの開いた口に運ぶ。
「うん、美味い。次俺の番だな。ティナ、はいあーん」
あーと大きな口を開けて待つそこに、チョッパーは危なげもなく料理を運ぶ。
「おーいしー!」
二人の光景にルフィ以外の時間が止まった。
食事が始まってから、延々と繰り返される食べさせ合い。チョッパーからティナになら分かるが、逆となると考えものだ。
それに加えて、二人からピンク色のオーラが出ているような気がしてならない。
「ねぇ、どうなってるの?」
「おれが知るかよ。こっちが聞きてぇよ」
「あのチビ、あんなのどこで覚えてきたんだ?」
ヒソヒソと話すナミとウソップとフランキー。
さすがに呆然となるゾロと魂が抜けているサンジ。我関せずと食べ進めていくルフィと、二人をにこやかに見守るロビン。そんな中で、まだ仲良く食べさせ合いをする二人。
「ティナあーんして」
「あー……ん!」
「口汚れてるから拭こうな」
ティッシュで拭こうとしたチョッパーの手をティナが止めた。その反応に首を傾げる。
「恋人ごっこだからちゃんとチューして拭くの」
「あ、そうだな。チューして……ってチュー!?」
その後、チョッパーはルフィ以外の男連中から問い詰められ、ティナはナミから説教を受けていた。
「恋人ごっこ禁止!」
「えー……」
「チョッパーお仕事?」
医務室にひょこっと顔を覗かせると、何やら机で仕事中のチョッパーが目に入った。
「ちょうど良かった。今手があいたから遊びに誘おうと思ってたんだ」
使っていた道具や資料を片付けて椅子からおりた。
ニィッと笑うティナとチョッパーは、何して遊ぶか相談に入る。
「そうだ!恋人ごっこしようよ!」
「恋人ごっこ?それおもしろいのか?」
初めて耳にした"恋人ごっこ"に目を輝かせて尋ねるが、「んー分かんない」と、発案者なのに首を傾けるティナに不安を覚える。
チョッパーはまず遊び方を聞くことにした。
「あんねぇ、手ェ繋いでね……えーっと……」
たどたどしく説明されて要領を得ないが、要はおままごとのような類だ。恋人を真似るという遊び。
しかし、いかんせん恋人を見た事がないティナは、サンジに教えてもらった『恋人とは』という定義に則り、遊びを開始する。
「チョッパーが彼氏役で、私が彼女役」
「彼氏役か……難しそうだな」
チョッパーも恋人がどんなものか分からず、ましてや彼氏がどんな事をするのかもよく分かっていない。
「やめる?」
「いや、大丈夫だぞ。じゃあ始めよう」
意気揚々と探りながらであるが、可愛らしい内容で遊ぶ二人が過ごす船内で、男同士の醜い争いが行われていた。
同じ船内だとは思えない真逆の状況。
「ティナ、何か飲まないか?おれ喉乾いたぞ」
「のむー!あ、チョッパー腕組むのー」
自分の腕に抱きついてきたティナに少しの気恥しさを感じるが、たまにはこんなのも悪くないなと思う。
そのまま医務室からダイニングに行くと、決闘中のゾロとサンジがいた。
「あのー!すいませーん!おとろりろりこりちゅうすいませーん!」
きっとティナは、『お取り込み中』と言いたいのだろう。これも直してあげないとなと、密かに意気込むチョッパー。
「お、ティナちゃんどうした?」
どけ!とゾロを蹴ってティナの前に跪いたサンジだったが、目に映りこんだものに拳を震わせる。
「あんねぇ、お菓子と――」
「てんめェェ!チョッパー!お前、ティナちゃんと腕組むたァ、どういう了見だコラァ!」
「あ、いや、これは、えっと……」
恋人ごっこをしていると説明すればいいのだが、どことなく恥ずかしくて言葉を詰まらせる。
「サンジくん、お菓子――」
「ちょっと待っててね、ティナちゃん。今からトナカイの丸焼きを作ってあげるからねー。きっと美味しいよ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ!落ち着けサンジ!違うんだ!これはただの遊びなんだ!」
「腕を組む遊びだと?何考えてんだー!ティナちゃんにそんな爛れた事教えるんじゃありませーん!」
「あー!チョッパー!」
サンジはチョッパーをダイニングから放り出すと、ドアを閉めた。ゴミでも片付けたの如く、手をはたくサンジ。それを唖然と見つめるティナ。
「さ、ティナちゃん。何かな?」
何事もなかったかのように、平然とした態度でティナの前に跪いた。
「あんねぇ、チョッパーと一緒にね、お菓子食べようと思ったの」
「あー、でもご飯の時間もうすぐだぜ?それまで我慢出来ねぇかな?」
「ごはん……もうすぐごはん?でも、お菓子食べたいよー」
「ティナ、ご飯前はお菓子我慢だぞ。言っただろ」
ダイニングのドアに隠れているつもりなのだろうが、完全に体が出てしまっている為、隠れきれていない。
「チョッパー……それ、逆だぞ」
サンジに指摘されたチョッパーは、ハッと気付き、ドアに体を隠して顔だけを覗かせる。
「チョッパー、お菓子ダメ?食べたい」
正しく隠れたのも束の間、すぐにティナに腕を引かれてダイニングに入った。
「ダメだ。お菓子食べたらお腹いっぱいになってご飯食べれないだろ」
「今日はちゃんと食べるよー」
「そう言って必ずご飯残すのは誰だ?」
「ゾロ」
壁に凭れて寝ているゾロに飛び火した。
そうとも知らずに、イビキをかいて寝ているゾロ。
「ゾロじゃなくてティナだよ……」
ため息をついて、どうしたものかと頭を悩ませる。
ティナは、ゾロが残してるんだよーとまだ言っている。
「おれもお菓子我慢するよ。その代わり、お菓子食べなかった分、ご飯いっぱい食べような」
「んー……チョッパーも我慢するなら、私も我慢すゆ……」
「えらい。ティナえらいぞ」
チョッパーに頭を撫でられ、ご満悦な表情を浮かべる。
サンジにその事を伝え、ご飯が出来るまでお菓子を食べずに待つ事にした。
「ティナ、さっきゾロのせいにしたからゾロに謝ろうな」
「ゾロ、ごめんなさーい!」
「ごふっ」
謝りながら、寝ているゾロの腹に遠慮なく突進したティナ。
「あ?なんだ?メシか?」
「違うぞ。ティナがゾロのせいにしたから謝らせてたんだ」
「ゾロごめんねー。許してー」
寝ていた為なんの事か分からなかったが、謝っているので許す事にした。しかし、ゾロはそんな事よりもティナの起こし方に思う所があるわけで。
「おい、チョッパー。急に腹に突っ込んでくんのやめさせろ」
痛くも重くもないが、意識がない所に急に乗っかられては寝覚めも悪いというもの。
「ティナ、ゾロが腹に突っ込むなって言ってるぞ。やめような。もっと優しくするんだぞ」
「優しく?」
「そう。どーんじゃなくて、ふわっとやるんだ」
「ほー……ふわ?……分かった!」
「今のぜってー分かってないだろ。つーか、腹に乗るの止めさせてくれ」
それを聞いたチョッパーは、ティナにそれを告げて止めるよう注意する。
はい!と元気良く手を挙げて言うが、ゾロはどこか不安げなそれで見ている。
そして、次にチョッパーは、先程の『お取り込み中』がちゃんと言えるようにティナに教えていく。
練習している途中で、テーブルにずらりと料理が並んだ。みんなを集めて夕食タイム。
「はぁーい、チョッパー。あーん」
フォークに突き刺した肉を、ぎこちなくチョッパーの開いた口に運ぶ。
「うん、美味い。次俺の番だな。ティナ、はいあーん」
あーと大きな口を開けて待つそこに、チョッパーは危なげもなく料理を運ぶ。
「おーいしー!」
二人の光景にルフィ以外の時間が止まった。
食事が始まってから、延々と繰り返される食べさせ合い。チョッパーからティナになら分かるが、逆となると考えものだ。
それに加えて、二人からピンク色のオーラが出ているような気がしてならない。
「ねぇ、どうなってるの?」
「おれが知るかよ。こっちが聞きてぇよ」
「あのチビ、あんなのどこで覚えてきたんだ?」
ヒソヒソと話すナミとウソップとフランキー。
さすがに呆然となるゾロと魂が抜けているサンジ。我関せずと食べ進めていくルフィと、二人をにこやかに見守るロビン。そんな中で、まだ仲良く食べさせ合いをする二人。
「ティナあーんして」
「あー……ん!」
「口汚れてるから拭こうな」
ティッシュで拭こうとしたチョッパーの手をティナが止めた。その反応に首を傾げる。
「恋人ごっこだからちゃんとチューして拭くの」
「あ、そうだな。チューして……ってチュー!?」
その後、チョッパーはルフィ以外の男連中から問い詰められ、ティナはナミから説教を受けていた。
「恋人ごっこ禁止!」
「えー……」