サプライズ(学パロ)
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※銀八先生を書いたつもりが、銀時になってしまいました。それでも許せる人はどうぞ
学校に授業終了を告げるチャイムが鳴り響いた。
「はーい。今日はここまでー」
「よし終わったァァ!」
紗羽が1番に立ち上がり、次に立ったのは沖田。
教室から出ていこうとする銀八を、背後から沖田が拘束した。
「オイオイ沖田くーん?何やってんのー?自分が何してるか分かってるー?」
「分かってやすぜィ。ちょいとSMプレイに付き合ってもらうだけでさァ」
「いやいやいや。何言っちゃってんの?ちょっとォ!誰かァァァ!」
「後は頼んだアル!みんな行くアルヨ!」
「えええ!?ちょ、神楽ちゅわァァァん!?行かないでェェ!」
「あらまぁ、張り切っちゃって」
神楽の後に続いて、九兵衛と妙、そしてクラスのみんなが教室からダッシュで出て行った。
「先生!ごめんなさい!先生を助けたいところだけど、私行かないといけない所があるの!お仕置きなら後で喜んで受けるから!」
さっちゃんは銀八にそう言うと、涙を拭いながら走り去って行く。
「オイィィィ!なんで誰も助けてくんねーんだよ!どういう事だコレ!」
その瞬間、手首が背後に回されたかと思えば、ガチャッと無機質な音と手首にヒヤリとした感触と違和感。
それが何か確かめようと思ったけど、ガチャガチャと音が鳴るだけで外れない。
手錠をかけられたのだと気付いて、サーッと血の気が引き、表情が強ばる。
視界の隅に入って来た人影の方に視線を移動させれば、机の上に脚を組んで座る紗羽の姿。
「紗羽ちゃん!紗羽なら助けてくれるよな?なっ!?」
「あれ?なんか聞こえにくいな。プールの水がまだ残ってんのかな?」
「今10月!プールの授業なんてもうねェだろーがァァ!」
首を傾けて、耳掃除を始めた紗羽に感じた絶望。
最後の希望が……
「行けヅラ!君のターンだ!」
「ヅラじゃない桂だ。やっと俺の出番が来たか。待ちわびたぞ、この時を」
アイマスクを持った桂が、にじり寄ってくる。
「俺は待ちわびてねーんだよ!ヅラ!テメーそれしたら、アレだからな!アレするぞ!停学にすっぞ!つーか殺す!」
「ちったァ黙っててくれやせんかねィ?うるさくてかなわねェ」
「ヅラじゃない桂だ!はははは!先生!覚悟!」
抗議しようと口を開いた瞬間、閉ざされた視界。
アイマスクを外したいが、沖田にかけられた手錠が邪魔をする。
「やめろ!外せ!こんな事して何が楽しいんだ!」
「さ、先生行こっか」
「え?どこへ?」
背中を軽く押され、銀八の足が自然と前に出る。それをいい事に前へと歩かせて教室を出た。
「いいとこでさァ。天国が見れやすぜィ」
沖田の発言に戦慄が走る。
逃げようにも逃げられない。腕を掴まれ、背中も押されている。
(マジでSMプレイされるんじゃ……?いやいやまさか。ははは。俺ドSだからァ。原作でも沖田くんとドSコンビ組んでっから!するならS側だよね?勿論攻める方だって絶対そう!)
心の中で無理矢理自分を励ます。
「階段気を付けてよ」
紗羽の優しい忠告に、沖田は舌打ちした。
「分かってらァ、うっせーな。先生、階段ですっ転ぶ時は俺を巻き込まないよう転んでくだせェ。俺に被害がなかったらどう転んでもいいんで」
(何その忠告ゥ!聞いた事ないんだけどォ!)
銀八は、引っ張られるがまま進んでいく。徐々に男女の賑やかな声が耳に届いてくる。
(え、マジで何されんの俺。ものっそい怖いんだけど!つーか何?ここどこ?まさか、公開レ〇プとかじゃねーよな?いやだいやだいやだいやだァァァ!帰りたい!今すぐ帰りたい!誰か帰らせてくれェェェ!)
「ちょっと便所」
「じゃあ俺がかわりに行こう」
「うん、お願い」
(いやいや、かわりに?かわりにってなんだよ!なんでヅラがかわりに便所行くんだよ!おかしいだろ!紗羽も、なぁにが「お願い」だ、こんにゃろ!ヅラ死ね!混ぜるな危険混ぜて死ね!)
「先生良かったね。トイレの心配なくなったよ」
(ええええ!?紗羽ちゃんんん!?お前はいつからそんな子になったのォォ!?そんな子じゃなかっただろーがァァァ!トイレは俺が行きたいんだよ!あ、いや、本当は行きたくないけど……つーか殺してくれェェ!誰か殺せよォォ!お願い!300円あげるからァァァ!誰か俺を殺してェェェ!)
「おーい。準備出来たアルヨー」
神楽の報告に、なんの準備が出来たのか分からず、アイマスクの下で瞳をきょときょと動かす。
(え?え?準備?準備ってなんの準備?)
「はーい。じゃあ幕あけるね」
(え?幕?嘘だろ?まさか、マジで公開……)
ブザーが鳴り、幕が上がる気配が感じられる。
「先生、みなさんがお待ちだぜィ。ほら、アイツなんか早く先生の乱れた姿が見たくてウズウズしてらァ」
「ちょ、沖田くんんん!?何言ってんのォォ!?」
「先生しっ!」
「しっじゃねー!」
「おー、間に合って良かった。ちゃんと便所に行ってきたぞ」
(ヅラ、テメー後でぜってーぶっ殺す!)
「おかえりー」
「うむ。今帰ったぞ紗羽」
(なんでちょっとカップル的な挨拶交わしてんだコイツら)
「先生、アイマスク外していいですぜィ」
それを合図に、手錠が外され両手が自由になる。
アイマスクを外したらすぐに逃げようと意気込むと、離れていく人影。
それを外した瞬間、銀八は逃げる事を忘れた。
いや、体の全機能が停止したかのように動けなかったのだ。
パンパンパンッと鳴り響く破裂音と舞い散る紙吹雪。
せーの、と小さく掛け声があがった後――
「先生!誕生日おめでとう!」
重なった祝いの声と沸き起こる拍手。
「え……」
呆然と固まる銀八。
「せんせー!おめでとォォ!」
抱きついてきたさっちゃんにさえ、避けたり投げ飛ばしたりする事が出来なかった。
自分が置かれた状況が把握出来ない。
眼下にはクラスのみんながいて、自分に祝いの言葉をかけている。
「先生何ボーッとしてるアルか。早くロウソク消すヨロシ」
横長の机には、イチゴが乗ったホールケーキが5つ並んでいる。その上には火の灯ったロウソク。
さっちゃんを剥がしてから、ステージから下りてそれに近付く。
「新八くんがいるから歌はなしだけどね」
チラッと新八に視線を投げて軽口を叩く紗羽。
「ちょっとそれどういう意味ですか!」
「そうね。手を叩くだけにしましょうか」
「えええ!姉上まで!」
ショックを隠しきれない新八をよそに、銀八は1ホールずつ火を消していく。
最後のロウソクの火が消えた瞬間、再び拍手に包まれる体育館。
「先生おめでとう!」
「いただきまーす!」
神楽は1ホール持ち上げると、大きく口を開けた。1口で半分も消えたそれにつっかかる沖田。
きちんと切って分け合う生徒や取り合いをする生徒。
その光景に銀八は小さな笑みを口元に刻み、ガシガシと頭を搔いた。
「テメーらァ、俺の分もあぶっ!」
飛んできたケーキが、銀八の顔に命中。
「…………」
しんと静まる体育館。
ぼとりと床に落ちたのを合図に、ドッと笑いが沸き起こる。
「テメーらァ!誰の誕生日だと思ってんだァァ!俺にケーキ全部寄越せェェ!」
「先生!生クリームだらけの私を食べてー!」
「サプライズ大成功」
神楽と紗羽は、ハイタッチして笑いあった。
その時のめちゃくちゃな、でもみんなが笑顔で映っている集合写真は教室に飾られている。
学校に授業終了を告げるチャイムが鳴り響いた。
「はーい。今日はここまでー」
「よし終わったァァ!」
紗羽が1番に立ち上がり、次に立ったのは沖田。
教室から出ていこうとする銀八を、背後から沖田が拘束した。
「オイオイ沖田くーん?何やってんのー?自分が何してるか分かってるー?」
「分かってやすぜィ。ちょいとSMプレイに付き合ってもらうだけでさァ」
「いやいやいや。何言っちゃってんの?ちょっとォ!誰かァァァ!」
「後は頼んだアル!みんな行くアルヨ!」
「えええ!?ちょ、神楽ちゅわァァァん!?行かないでェェ!」
「あらまぁ、張り切っちゃって」
神楽の後に続いて、九兵衛と妙、そしてクラスのみんなが教室からダッシュで出て行った。
「先生!ごめんなさい!先生を助けたいところだけど、私行かないといけない所があるの!お仕置きなら後で喜んで受けるから!」
さっちゃんは銀八にそう言うと、涙を拭いながら走り去って行く。
「オイィィィ!なんで誰も助けてくんねーんだよ!どういう事だコレ!」
その瞬間、手首が背後に回されたかと思えば、ガチャッと無機質な音と手首にヒヤリとした感触と違和感。
それが何か確かめようと思ったけど、ガチャガチャと音が鳴るだけで外れない。
手錠をかけられたのだと気付いて、サーッと血の気が引き、表情が強ばる。
視界の隅に入って来た人影の方に視線を移動させれば、机の上に脚を組んで座る紗羽の姿。
「紗羽ちゃん!紗羽なら助けてくれるよな?なっ!?」
「あれ?なんか聞こえにくいな。プールの水がまだ残ってんのかな?」
「今10月!プールの授業なんてもうねェだろーがァァ!」
首を傾けて、耳掃除を始めた紗羽に感じた絶望。
最後の希望が……
「行けヅラ!君のターンだ!」
「ヅラじゃない桂だ。やっと俺の出番が来たか。待ちわびたぞ、この時を」
アイマスクを持った桂が、にじり寄ってくる。
「俺は待ちわびてねーんだよ!ヅラ!テメーそれしたら、アレだからな!アレするぞ!停学にすっぞ!つーか殺す!」
「ちったァ黙っててくれやせんかねィ?うるさくてかなわねェ」
「ヅラじゃない桂だ!はははは!先生!覚悟!」
抗議しようと口を開いた瞬間、閉ざされた視界。
アイマスクを外したいが、沖田にかけられた手錠が邪魔をする。
「やめろ!外せ!こんな事して何が楽しいんだ!」
「さ、先生行こっか」
「え?どこへ?」
背中を軽く押され、銀八の足が自然と前に出る。それをいい事に前へと歩かせて教室を出た。
「いいとこでさァ。天国が見れやすぜィ」
沖田の発言に戦慄が走る。
逃げようにも逃げられない。腕を掴まれ、背中も押されている。
(マジでSMプレイされるんじゃ……?いやいやまさか。ははは。俺ドSだからァ。原作でも沖田くんとドSコンビ組んでっから!するならS側だよね?勿論攻める方だって絶対そう!)
心の中で無理矢理自分を励ます。
「階段気を付けてよ」
紗羽の優しい忠告に、沖田は舌打ちした。
「分かってらァ、うっせーな。先生、階段ですっ転ぶ時は俺を巻き込まないよう転んでくだせェ。俺に被害がなかったらどう転んでもいいんで」
(何その忠告ゥ!聞いた事ないんだけどォ!)
銀八は、引っ張られるがまま進んでいく。徐々に男女の賑やかな声が耳に届いてくる。
(え、マジで何されんの俺。ものっそい怖いんだけど!つーか何?ここどこ?まさか、公開レ〇プとかじゃねーよな?いやだいやだいやだいやだァァァ!帰りたい!今すぐ帰りたい!誰か帰らせてくれェェェ!)
「ちょっと便所」
「じゃあ俺がかわりに行こう」
「うん、お願い」
(いやいや、かわりに?かわりにってなんだよ!なんでヅラがかわりに便所行くんだよ!おかしいだろ!紗羽も、なぁにが「お願い」だ、こんにゃろ!ヅラ死ね!混ぜるな危険混ぜて死ね!)
「先生良かったね。トイレの心配なくなったよ」
(ええええ!?紗羽ちゃんんん!?お前はいつからそんな子になったのォォ!?そんな子じゃなかっただろーがァァァ!トイレは俺が行きたいんだよ!あ、いや、本当は行きたくないけど……つーか殺してくれェェ!誰か殺せよォォ!お願い!300円あげるからァァァ!誰か俺を殺してェェェ!)
「おーい。準備出来たアルヨー」
神楽の報告に、なんの準備が出来たのか分からず、アイマスクの下で瞳をきょときょと動かす。
(え?え?準備?準備ってなんの準備?)
「はーい。じゃあ幕あけるね」
(え?幕?嘘だろ?まさか、マジで公開……)
ブザーが鳴り、幕が上がる気配が感じられる。
「先生、みなさんがお待ちだぜィ。ほら、アイツなんか早く先生の乱れた姿が見たくてウズウズしてらァ」
「ちょ、沖田くんんん!?何言ってんのォォ!?」
「先生しっ!」
「しっじゃねー!」
「おー、間に合って良かった。ちゃんと便所に行ってきたぞ」
(ヅラ、テメー後でぜってーぶっ殺す!)
「おかえりー」
「うむ。今帰ったぞ紗羽」
(なんでちょっとカップル的な挨拶交わしてんだコイツら)
「先生、アイマスク外していいですぜィ」
それを合図に、手錠が外され両手が自由になる。
アイマスクを外したらすぐに逃げようと意気込むと、離れていく人影。
それを外した瞬間、銀八は逃げる事を忘れた。
いや、体の全機能が停止したかのように動けなかったのだ。
パンパンパンッと鳴り響く破裂音と舞い散る紙吹雪。
せーの、と小さく掛け声があがった後――
「先生!誕生日おめでとう!」
重なった祝いの声と沸き起こる拍手。
「え……」
呆然と固まる銀八。
「せんせー!おめでとォォ!」
抱きついてきたさっちゃんにさえ、避けたり投げ飛ばしたりする事が出来なかった。
自分が置かれた状況が把握出来ない。
眼下にはクラスのみんながいて、自分に祝いの言葉をかけている。
「先生何ボーッとしてるアルか。早くロウソク消すヨロシ」
横長の机には、イチゴが乗ったホールケーキが5つ並んでいる。その上には火の灯ったロウソク。
さっちゃんを剥がしてから、ステージから下りてそれに近付く。
「新八くんがいるから歌はなしだけどね」
チラッと新八に視線を投げて軽口を叩く紗羽。
「ちょっとそれどういう意味ですか!」
「そうね。手を叩くだけにしましょうか」
「えええ!姉上まで!」
ショックを隠しきれない新八をよそに、銀八は1ホールずつ火を消していく。
最後のロウソクの火が消えた瞬間、再び拍手に包まれる体育館。
「先生おめでとう!」
「いただきまーす!」
神楽は1ホール持ち上げると、大きく口を開けた。1口で半分も消えたそれにつっかかる沖田。
きちんと切って分け合う生徒や取り合いをする生徒。
その光景に銀八は小さな笑みを口元に刻み、ガシガシと頭を搔いた。
「テメーらァ、俺の分もあぶっ!」
飛んできたケーキが、銀八の顔に命中。
「…………」
しんと静まる体育館。
ぼとりと床に落ちたのを合図に、ドッと笑いが沸き起こる。
「テメーらァ!誰の誕生日だと思ってんだァァ!俺にケーキ全部寄越せェェ!」
「先生!生クリームだらけの私を食べてー!」
「サプライズ大成功」
神楽と紗羽は、ハイタッチして笑いあった。
その時のめちゃくちゃな、でもみんなが笑顔で映っている集合写真は教室に飾られている。
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