1章
夢小説設定
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気の遠くなるような倍率をくぐり抜けた、アイドルとしての素質を兼ね備えている者たちにとっても、突然大勢の前で歌えという指示はやはり緊張や困惑をするものだ。「うわ〜どうしよう、緊張するね!」と、友ちゃんに両肩を後ろから掴まれた。
「はーい、静かに!まだ自分の曲はもちろん無いから、得意だったり好きな曲を自由に歌えばいいのよ。とにかくこの授業で見てるのは、どんな状況下でも恐れずに立ち向かう姿勢と、アイドルとして周りを楽しませることができるかどうか。みんな期待しているわ〜!」
私は歌うことがずっと大好きだった。小さい頃は覚えた歌を家族の前で歌ったり、中学の頃は友達とカラオケに入り浸って流行りの曲や好きなアイドルの曲を歌いまくっていた。とはいえ、ちゃんとした指導を受けたことはない。でも、堂々と楽しく歌えれば良いんだと思い、好きな女の子アイドルの曲を選ぶことにした。
「曲は決まったかしら?自分の番になったらこのPCで曲を探して、位置につくこと。始まりの合図はあなた達から出してもらえれば再生するわよ!じゃあまず、Aクラスの出席番号1番から!」
えっオレ!?とクラスメイトの声が聞こえた。彼はダンス系ユニットの曲を選んだようで、踊りながら歌っていた。1番目は絶対緊張しただろうけど、最後までやりきった。周りから拍手が起こる。その後も番号順に行い、途中で緊張で歌詞が飛んでしまう子や、声が震えてしまっている子などもいて、私もかなり緊張してきてしまった。
「はーいお疲れ様!じゃあ次の子!前に出て。」
「っはい!」いよいよ番がきた。
「頑張って!」友ちゃんに肩を叩かれた。音也達にも頑張れと言われ、気恥ずかしいような、嬉しいような、なんとも言えない気持ちになった。
「Aクラスの櫻葉愛梨です!よろしくお願いします。」
すぅっと深呼吸をした。顔を上げた先で、たまたま一ノ瀬くんと目があった。
『頑張ってください。』
定かでは無いが口パクでそう言われて、胸がきゅっとなった。.....よし、やるぞ。
右腕をあげて合図を出した。聴きなれたイントロが流れ出す。
それからのことはあまり記憶にないが、歌い慣れた歌に踊り慣れたダンス。自然と緊張も解けて、アイドル達がやるようなファンサも加えながら歌い続けた。とはいえ、知らない子に急にファンサをするのもどうかと思うので、友ちゃんをはじめとしたクラスメイトと目があった時に指を差したりウインクしたり、主役は私と思いながらファンサをしてみた。みんな割と乗ってくれて、私もどんどん調子が良くなっていく。
...あ、一ノ瀬くんも私を見てる。
ちょうど大サビに差し掛かった時に彼とばっちり目があったので、指を差して、振り付け通りバッキュンと撃ち抜いた。少し驚いた顔をしていたが、気付くと曲も終わり、拍手に包まれていた。
「お疲れ様!かなりよかったわよん♡はい、じゃあ次に行くわよ〜!」
はぁはぁと切れる息を整えて、ありがとうございました!と頭を下げた。私の初めてのステージが終わった。
「はーい、静かに!まだ自分の曲はもちろん無いから、得意だったり好きな曲を自由に歌えばいいのよ。とにかくこの授業で見てるのは、どんな状況下でも恐れずに立ち向かう姿勢と、アイドルとして周りを楽しませることができるかどうか。みんな期待しているわ〜!」
私は歌うことがずっと大好きだった。小さい頃は覚えた歌を家族の前で歌ったり、中学の頃は友達とカラオケに入り浸って流行りの曲や好きなアイドルの曲を歌いまくっていた。とはいえ、ちゃんとした指導を受けたことはない。でも、堂々と楽しく歌えれば良いんだと思い、好きな女の子アイドルの曲を選ぶことにした。
「曲は決まったかしら?自分の番になったらこのPCで曲を探して、位置につくこと。始まりの合図はあなた達から出してもらえれば再生するわよ!じゃあまず、Aクラスの出席番号1番から!」
えっオレ!?とクラスメイトの声が聞こえた。彼はダンス系ユニットの曲を選んだようで、踊りながら歌っていた。1番目は絶対緊張しただろうけど、最後までやりきった。周りから拍手が起こる。その後も番号順に行い、途中で緊張で歌詞が飛んでしまう子や、声が震えてしまっている子などもいて、私もかなり緊張してきてしまった。
「はーいお疲れ様!じゃあ次の子!前に出て。」
「っはい!」いよいよ番がきた。
「頑張って!」友ちゃんに肩を叩かれた。音也達にも頑張れと言われ、気恥ずかしいような、嬉しいような、なんとも言えない気持ちになった。
「Aクラスの櫻葉愛梨です!よろしくお願いします。」
すぅっと深呼吸をした。顔を上げた先で、たまたま一ノ瀬くんと目があった。
『頑張ってください。』
定かでは無いが口パクでそう言われて、胸がきゅっとなった。.....よし、やるぞ。
右腕をあげて合図を出した。聴きなれたイントロが流れ出す。
それからのことはあまり記憶にないが、歌い慣れた歌に踊り慣れたダンス。自然と緊張も解けて、アイドル達がやるようなファンサも加えながら歌い続けた。とはいえ、知らない子に急にファンサをするのもどうかと思うので、友ちゃんをはじめとしたクラスメイトと目があった時に指を差したりウインクしたり、主役は私と思いながらファンサをしてみた。みんな割と乗ってくれて、私もどんどん調子が良くなっていく。
...あ、一ノ瀬くんも私を見てる。
ちょうど大サビに差し掛かった時に彼とばっちり目があったので、指を差して、振り付け通りバッキュンと撃ち抜いた。少し驚いた顔をしていたが、気付くと曲も終わり、拍手に包まれていた。
「お疲れ様!かなりよかったわよん♡はい、じゃあ次に行くわよ〜!」
はぁはぁと切れる息を整えて、ありがとうございました!と頭を下げた。私の初めてのステージが終わった。