1章
夢小説設定
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校舎までの道のりを歩いていると、後ろから大きな声がした。
「愛梨〜!おはよう!」
手を振りながらこちらに駆けてくる彼は、まるで犬のようだった。
「おはよ、音也!」
美穂も私の挨拶に合わせてぺこっとお辞儀をした。音也は全然人見知りしないタイプなのか、美穂に色々話しかけている。俺一十木音也、よろしくね!と自己紹介をする声を聞きつつ、前に振り返ろうとした時、私の視界の端に彼、一ノ瀬トキヤが映った。
昨日の美穂との会話を急に思い出し、音也と彼は正反対な性格なんだろうな、同室で上手くやっていけてるのか?など、ふと感じた。昨日は目が合ってしまって、少し気まずい思いをしたので、なるべく目を合わせないよう自然と前を向き2人の会話に入った。
「身体測定は、男女に分かれて記載の順番でまわってちょうだいね!」
林檎ちゃんが説明を終えると、一気にガヤガヤと騒がしくなる。無論、私もそうだが。
「愛梨っ!早く回ろうよ!」
なんて張り切っている友ちゃんが心底羨ましい。そんな完璧なプロポーションしてたら、そりゃ身体測定も楽しみでしょうよ...と、顔に出てしまう。
「あれ、なんか暗い顔してない?大丈夫?」
しまった、顔に出てしまってたかと焦ったのも束の間、音也、真斗くん、なっちゃんの3人もどうした?と集まってきてしまった。
「いや、別に元気だよ?ただ身体測定が嫌なだけ...」
「そういえば愛梨、今日朝ごはん少なくしたの?体重気にしてるの?」
友ちゃんと真斗くんがこら、女子になんてこと言うんだ!と音也を叱咤したが、まさしく音也の言う通りだ。朝、知らぬ間に美穂とそんな事を話していたとは。
「まあそりゃね、体重は気になるよ...。」
全然太ってないのに、女の子は柔らかいくらいがかわいいですよぉ、なんて自由に言ってくれているが、やはり自分では気にしてしまう。
もういい加減いこっ、とみんなの背中を押して教室を出た。男女分かれて一通り身体測定を終え、ホームルームや授業を少し行い、長い1日が終わった。
放課後は自主練するも良し、寮に帰るも良しと比較的自由が効く。今日は友ちゃんとレコーディングルームの下見に行く約束をしてたので、ホームルームが終わった後に話しかけようとしていたところを林檎ちゃんに呼び出された。友ちゃんに少し待ってて、とジェスチャーで伝えたらオーケー、と指で返されたのでそのまま林檎ちゃんと教室を出ると、職員室の隣の談話室に案内された。
「ごめんねぇ〜?折角のアフターファイブなのに!」
顔の前で手を合わせる林檎ちゃんはさすが現役アイドルとでも言うべきか、とても可愛かった。
「いえ、それで一体なんの用で...。」
林檎ちゃんは気まずそうに口を開く。
「今日の身体測定あったじゃない?その結果をもとに、シャイニーが各個人に合ったアドバイスをしてるんだけど、愛梨ちゃんにはこれなの...。」
手渡された資料はA4サイズで、左上がホチキスで留められていた。持った感じでもわかる、結構ぶ厚いようだ。
表紙にはでかでかと私の名前が書いてあり、ぺらっとめくると、
『1ヶ月で劇変!!スーパーダイエット計画』
と、達筆に書かれていた。
「女の子で多感なお年頃でしょ?シャイニーも直接は言えなかったらしくて、これを手渡されたの。」
林檎ちゃんの声はもう聞こえていない。ぺら、ぺらとざっと目を通すと頭が痛くなってきた。
1日に有酸素運動何時間、筋トレのメニューは週でプログラムされている。さらに食事制限まで、ダイエットをしたことがあるからこそわかる、とてもハイレベルなダイエットの計画がぎっしりと書き込まれていた。
「まあ、この学園には入れたってことは、血の滲むような努力が出来るってことよね。アイドルは歌、ダンス、顔やカリスマ性だけじゃなくて、完璧なプロポーション求められるからいい機会なんじゃない?」
スタイルが良いと、モデルとかの仕事もたくさんくるわよ、と私の背中をぽんっと叩いてくれた。頑張って、とウインクした林檎ちゃんはそのまま職員室へと向かっていった。
「愛梨〜!おはよう!」
手を振りながらこちらに駆けてくる彼は、まるで犬のようだった。
「おはよ、音也!」
美穂も私の挨拶に合わせてぺこっとお辞儀をした。音也は全然人見知りしないタイプなのか、美穂に色々話しかけている。俺一十木音也、よろしくね!と自己紹介をする声を聞きつつ、前に振り返ろうとした時、私の視界の端に彼、一ノ瀬トキヤが映った。
昨日の美穂との会話を急に思い出し、音也と彼は正反対な性格なんだろうな、同室で上手くやっていけてるのか?など、ふと感じた。昨日は目が合ってしまって、少し気まずい思いをしたので、なるべく目を合わせないよう自然と前を向き2人の会話に入った。
「身体測定は、男女に分かれて記載の順番でまわってちょうだいね!」
林檎ちゃんが説明を終えると、一気にガヤガヤと騒がしくなる。無論、私もそうだが。
「愛梨っ!早く回ろうよ!」
なんて張り切っている友ちゃんが心底羨ましい。そんな完璧なプロポーションしてたら、そりゃ身体測定も楽しみでしょうよ...と、顔に出てしまう。
「あれ、なんか暗い顔してない?大丈夫?」
しまった、顔に出てしまってたかと焦ったのも束の間、音也、真斗くん、なっちゃんの3人もどうした?と集まってきてしまった。
「いや、別に元気だよ?ただ身体測定が嫌なだけ...」
「そういえば愛梨、今日朝ごはん少なくしたの?体重気にしてるの?」
友ちゃんと真斗くんがこら、女子になんてこと言うんだ!と音也を叱咤したが、まさしく音也の言う通りだ。朝、知らぬ間に美穂とそんな事を話していたとは。
「まあそりゃね、体重は気になるよ...。」
全然太ってないのに、女の子は柔らかいくらいがかわいいですよぉ、なんて自由に言ってくれているが、やはり自分では気にしてしまう。
もういい加減いこっ、とみんなの背中を押して教室を出た。男女分かれて一通り身体測定を終え、ホームルームや授業を少し行い、長い1日が終わった。
放課後は自主練するも良し、寮に帰るも良しと比較的自由が効く。今日は友ちゃんとレコーディングルームの下見に行く約束をしてたので、ホームルームが終わった後に話しかけようとしていたところを林檎ちゃんに呼び出された。友ちゃんに少し待ってて、とジェスチャーで伝えたらオーケー、と指で返されたのでそのまま林檎ちゃんと教室を出ると、職員室の隣の談話室に案内された。
「ごめんねぇ〜?折角のアフターファイブなのに!」
顔の前で手を合わせる林檎ちゃんはさすが現役アイドルとでも言うべきか、とても可愛かった。
「いえ、それで一体なんの用で...。」
林檎ちゃんは気まずそうに口を開く。
「今日の身体測定あったじゃない?その結果をもとに、シャイニーが各個人に合ったアドバイスをしてるんだけど、愛梨ちゃんにはこれなの...。」
手渡された資料はA4サイズで、左上がホチキスで留められていた。持った感じでもわかる、結構ぶ厚いようだ。
表紙にはでかでかと私の名前が書いてあり、ぺらっとめくると、
『1ヶ月で劇変!!スーパーダイエット計画』
と、達筆に書かれていた。
「女の子で多感なお年頃でしょ?シャイニーも直接は言えなかったらしくて、これを手渡されたの。」
林檎ちゃんの声はもう聞こえていない。ぺら、ぺらとざっと目を通すと頭が痛くなってきた。
1日に有酸素運動何時間、筋トレのメニューは週でプログラムされている。さらに食事制限まで、ダイエットをしたことがあるからこそわかる、とてもハイレベルなダイエットの計画がぎっしりと書き込まれていた。
「まあ、この学園には入れたってことは、血の滲むような努力が出来るってことよね。アイドルは歌、ダンス、顔やカリスマ性だけじゃなくて、完璧なプロポーション求められるからいい機会なんじゃない?」
スタイルが良いと、モデルとかの仕事もたくさんくるわよ、と私の背中をぽんっと叩いてくれた。頑張って、とウインクした林檎ちゃんはそのまま職員室へと向かっていった。