2章
夢小説設定
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今日の私はポンコツだ。きっと、あまり寝ていないせい。淹れたてのコーヒーはひっくり返すわ、会計は間違えるわでマスターと奥さんに心配されまくりだった。今日はどうしちゃったの、寝てないの?なんて言われてもすみません、と謝るくらいしか出来ない。実は昨日、彼氏にちゅーしちゃいましたー!なんて言う事は絶対に出来ない。
キス、は、大学生になるとそれほど騒がれるものではないらしい。飲み会で酔っ払った男子同士がふざけてキスをしているのを見て、私もまた始まったかー、とゲラゲラ笑いながら見ているくらいだ。でも、私にとってはとっても重要なものだ。...おそらく、彼にとっても。だから、ちゃんと時間をかけて、思い出に残るようなキスをしたかった。のに、私は。病人に手を出すなんて...。でも、あれは彼も悪い。普段は格好つけてるのに、バカなんですか?なんて年上に言ってくるほど可愛げがないのに。あんなに可愛い事をされたら我慢出来るわけがない。むしろほっぺにちゅーしただけで我慢した私を褒めて欲しいくらいだ。
なんて思って帰宅したら、スマホの充電が切れている事に気が付いた。そういえば今日は全然見ていなかったな、と思い、コードを差してしばらく充電した。朝、彼とラビチャでやり取りをした事は無理に忘れていた。...彼は、昨日のあの記憶があるのだろうか。なんてまた考え出したのと同時にスマホが鳴り響いた。...電話だ、しかも、彼から。あらかじめ端末に入っていた愉快な音が鳴り響いている。恐る恐る出た。
「...もしもし?」
「...愛梨さんですか?...あの、昨日はありがとうございました。」
まだ少し掠れているが、昨日よりだいぶマシな優しい大好きな声がした。
「いや、いいよ。のど良くなってきたみたいだね。」
............沈黙。何か言わなきゃ、と思って声を上げた瞬間、また彼も声を上げた。あのさ、と、あの、が重なって、変な感じに聞こえた。先に言っていいよって言ったのに、愛梨さんこそ先に、なんて言われてしまって、しぶしぶ先に言う事にした...あの事を。
「えっと...、昨日帰り際ごめんね!本当に!いおが可愛かったから思わず...。」可愛かったから思わず、なんて、犯罪の言い訳みたいだ。なんて考えていたら。
「...いえ、私の方こそ、突然、その、抱きしめてしまってすみませんでした...。」可愛い、と言いかけたが、もっと言う事あるだろ。私。
「抱きしめるくらい...私なんかちゅーしちゃったじゃん!ごめん!もっとちゃんとしようと思ってたのに...。」なんて、口が勝手にベラベラと喋り出した。
「...っ、ちゃんとってなんですか!?ていうか、頬にキスしたくらいでそんなに謝らないでください!」だっていお風邪で弱ってたのにー、なんて、いつもくだらない事でケンカしてるのと同じような言い争いになってきた。しばらくしたら二人とも落ち着いてきて、彼が最後に口を開いた。
「別に、嫌ではなかったので...その、また、機会があったら、ちゃんと。」キスしましょう。という事だろうか。そのあとすぐに、それではおやすみなさい、って一方的に切られてしまった。...つまり?機会があったらちゃんとキスするの?キスの機会ってなに?二人っきりになったら?なんて、考えてしまった。
今日は早く寝よう、って昼間に考えてたのに。また眠れなくなってしまった。
キス、は、大学生になるとそれほど騒がれるものではないらしい。飲み会で酔っ払った男子同士がふざけてキスをしているのを見て、私もまた始まったかー、とゲラゲラ笑いながら見ているくらいだ。でも、私にとってはとっても重要なものだ。...おそらく、彼にとっても。だから、ちゃんと時間をかけて、思い出に残るようなキスをしたかった。のに、私は。病人に手を出すなんて...。でも、あれは彼も悪い。普段は格好つけてるのに、バカなんですか?なんて年上に言ってくるほど可愛げがないのに。あんなに可愛い事をされたら我慢出来るわけがない。むしろほっぺにちゅーしただけで我慢した私を褒めて欲しいくらいだ。
なんて思って帰宅したら、スマホの充電が切れている事に気が付いた。そういえば今日は全然見ていなかったな、と思い、コードを差してしばらく充電した。朝、彼とラビチャでやり取りをした事は無理に忘れていた。...彼は、昨日のあの記憶があるのだろうか。なんてまた考え出したのと同時にスマホが鳴り響いた。...電話だ、しかも、彼から。あらかじめ端末に入っていた愉快な音が鳴り響いている。恐る恐る出た。
「...もしもし?」
「...愛梨さんですか?...あの、昨日はありがとうございました。」
まだ少し掠れているが、昨日よりだいぶマシな優しい大好きな声がした。
「いや、いいよ。のど良くなってきたみたいだね。」
............沈黙。何か言わなきゃ、と思って声を上げた瞬間、また彼も声を上げた。あのさ、と、あの、が重なって、変な感じに聞こえた。先に言っていいよって言ったのに、愛梨さんこそ先に、なんて言われてしまって、しぶしぶ先に言う事にした...あの事を。
「えっと...、昨日帰り際ごめんね!本当に!いおが可愛かったから思わず...。」可愛かったから思わず、なんて、犯罪の言い訳みたいだ。なんて考えていたら。
「...いえ、私の方こそ、突然、その、抱きしめてしまってすみませんでした...。」可愛い、と言いかけたが、もっと言う事あるだろ。私。
「抱きしめるくらい...私なんかちゅーしちゃったじゃん!ごめん!もっとちゃんとしようと思ってたのに...。」なんて、口が勝手にベラベラと喋り出した。
「...っ、ちゃんとってなんですか!?ていうか、頬にキスしたくらいでそんなに謝らないでください!」だっていお風邪で弱ってたのにー、なんて、いつもくだらない事でケンカしてるのと同じような言い争いになってきた。しばらくしたら二人とも落ち着いてきて、彼が最後に口を開いた。
「別に、嫌ではなかったので...その、また、機会があったら、ちゃんと。」キスしましょう。という事だろうか。そのあとすぐに、それではおやすみなさい、って一方的に切られてしまった。...つまり?機会があったらちゃんとキスするの?キスの機会ってなに?二人っきりになったら?なんて、考えてしまった。
今日は早く寝よう、って昼間に考えてたのに。また眠れなくなってしまった。