2章
夢小説設定
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とりあえず彼の様子を見に行く事にした。来る時に一応買ってきた食品類を冷蔵庫に入れ、冷えピタを一枚持って、彼の部屋のドアを開けた。彼のベットはロフトベッドだった為、看病するのに不便だろうと今朝大和さんとナギくんが布団を下に降ろしたとさっきラビチャが入った。ありがとうございます、と返したら、「イチをよろしく」と返ってきたので、環くんにゴリ押しされて買った王様プリンのスタンプを送った。
床に敷かれた布団で、彼は眠っていた。熱はどのくらいあるのだろうと、起こさないように手を額に当ててみた。...熱いな。一瞬、っん...と顔をしかめたので、やばい起こしたかな、と心配したが大丈夫だった。ちょっと冷たいけど、ごめんね、と心の中で言いながら冷えピタを貼り、朝から何も食べていないと知らされていたので、何か作ろうと思いキッチンへ向かった。
櫻葉家では、病人用メニューが毎回決まっていた。うどんか、卵のおじやか、だ。私は風邪をひいた時も熱がある時も、食欲だけはある人間だったので、どちらも美味い美味い言いながら食べていたが、彼はどうなのだろう。...そういえば、料理を作ってあげることすら初めてだ。料理に苦手意識はないが、こだわりもない。自分が美味しければなんでもいいやー、と思っていたのでなんでも自己流に作っていた。...母にレシピを聞いておけば良かった。三月さんから、キッチンと食材は自由に使っていいぞ、とラビチャが入っていたので、それにもありがとうございます、と王様プリンを返しておいた。食材は色々あるようだ。私は自分の記憶と味覚を頼りに、それなりに美味しくできた二品を持って、彼の部屋に戻る事にした。
彼はまだ眠っていた。起こすのもあれかな、と思ったが、薬を飲む為には胃に何か入れる必要がある。
「いお、大丈夫?」と、まだ控えめな大きさの声で起こしただけだが、彼はすぐに、薄く瞼を開いた。しばらく虚ろな目で私を見ていたので、あーこんな顔初めて見たな、と私も彼を見つめていたら、完全に覚醒したらしく、「っなんであなたがここに居るんですか!?」と掠れた声で聞いてきた。のど、痛そうだな。「みんなお仕事で誰もいないから。具合どう?」って言っても、まだ状況が飲み込めていないようだった。
「...移ってしまうので帰ってください。」
「だめ、頼まれて来たんだから、みんなが帰って来るまでは帰らないよ。」
「...大丈夫ですから、帰って。」頑固な彼に呆れる。...具合悪い時くらいは甘えていいんだよ。
「...いおさ、自分の状況わかってる?熱あって、立ってもふらふらでしょ。寮に誰も居ないんだよ。ごはんはどうするの。そんな状況に置かれて体調治ると思います?」と、嫌味っぽく聞いてやった。厳しめに行かないとだめなやつだと思ったからだ。そしたら、うっ...という顔をしたのでめちゃくちゃ胸が痛んだ。ごめんね...。
「......別に私は一人で平気ですが、頼まれて来たという事なら仕方ないですね...。」なんて回りくどく看病してくれ、と頼んできた。本当に可愛くない...いや、可愛い。
「はいはい、じゃ、とりあえずごはん作ったので食べてくださいねー。」なんて言ったらまた怒り出した。バカにしてるんですか、と熱があって潤んだ目で言われても、ただ可愛いだけだよ。うどんとおじや、どっちなら食べられそうか聞いたら、どっちも食べると答えてくれた。熱いから火傷しないでね、と言いながら渡したら素直に食べだした。...美味しいです、って言ってくれたのが凄く嬉しくて、ついつい調子に乗ってしまった。
「いお、食べさせてあげよっか?」絶対照れて、自分で食べられますけど、って怒り出すと思った。のに。
「...じゃあお願いします。」一瞬、えっ、と言いかけたけどどうやら彼は本気らしい。よほど具合が悪いのか。まだ熱かったのでふーふーしてから、あーんして、と言って箸を口元に運んであげた。...なにこれ、めちゃくちゃ照れる。やる側でも。大人しく食べてるいおも可愛すぎる。というか貴重。具合が悪くなければこんな事絶対にないのだろうな、と思った。
床に敷かれた布団で、彼は眠っていた。熱はどのくらいあるのだろうと、起こさないように手を額に当ててみた。...熱いな。一瞬、っん...と顔をしかめたので、やばい起こしたかな、と心配したが大丈夫だった。ちょっと冷たいけど、ごめんね、と心の中で言いながら冷えピタを貼り、朝から何も食べていないと知らされていたので、何か作ろうと思いキッチンへ向かった。
櫻葉家では、病人用メニューが毎回決まっていた。うどんか、卵のおじやか、だ。私は風邪をひいた時も熱がある時も、食欲だけはある人間だったので、どちらも美味い美味い言いながら食べていたが、彼はどうなのだろう。...そういえば、料理を作ってあげることすら初めてだ。料理に苦手意識はないが、こだわりもない。自分が美味しければなんでもいいやー、と思っていたのでなんでも自己流に作っていた。...母にレシピを聞いておけば良かった。三月さんから、キッチンと食材は自由に使っていいぞ、とラビチャが入っていたので、それにもありがとうございます、と王様プリンを返しておいた。食材は色々あるようだ。私は自分の記憶と味覚を頼りに、それなりに美味しくできた二品を持って、彼の部屋に戻る事にした。
彼はまだ眠っていた。起こすのもあれかな、と思ったが、薬を飲む為には胃に何か入れる必要がある。
「いお、大丈夫?」と、まだ控えめな大きさの声で起こしただけだが、彼はすぐに、薄く瞼を開いた。しばらく虚ろな目で私を見ていたので、あーこんな顔初めて見たな、と私も彼を見つめていたら、完全に覚醒したらしく、「っなんであなたがここに居るんですか!?」と掠れた声で聞いてきた。のど、痛そうだな。「みんなお仕事で誰もいないから。具合どう?」って言っても、まだ状況が飲み込めていないようだった。
「...移ってしまうので帰ってください。」
「だめ、頼まれて来たんだから、みんなが帰って来るまでは帰らないよ。」
「...大丈夫ですから、帰って。」頑固な彼に呆れる。...具合悪い時くらいは甘えていいんだよ。
「...いおさ、自分の状況わかってる?熱あって、立ってもふらふらでしょ。寮に誰も居ないんだよ。ごはんはどうするの。そんな状況に置かれて体調治ると思います?」と、嫌味っぽく聞いてやった。厳しめに行かないとだめなやつだと思ったからだ。そしたら、うっ...という顔をしたのでめちゃくちゃ胸が痛んだ。ごめんね...。
「......別に私は一人で平気ですが、頼まれて来たという事なら仕方ないですね...。」なんて回りくどく看病してくれ、と頼んできた。本当に可愛くない...いや、可愛い。
「はいはい、じゃ、とりあえずごはん作ったので食べてくださいねー。」なんて言ったらまた怒り出した。バカにしてるんですか、と熱があって潤んだ目で言われても、ただ可愛いだけだよ。うどんとおじや、どっちなら食べられそうか聞いたら、どっちも食べると答えてくれた。熱いから火傷しないでね、と言いながら渡したら素直に食べだした。...美味しいです、って言ってくれたのが凄く嬉しくて、ついつい調子に乗ってしまった。
「いお、食べさせてあげよっか?」絶対照れて、自分で食べられますけど、って怒り出すと思った。のに。
「...じゃあお願いします。」一瞬、えっ、と言いかけたけどどうやら彼は本気らしい。よほど具合が悪いのか。まだ熱かったのでふーふーしてから、あーんして、と言って箸を口元に運んであげた。...なにこれ、めちゃくちゃ照れる。やる側でも。大人しく食べてるいおも可愛すぎる。というか貴重。具合が悪くなければこんな事絶対にないのだろうな、と思った。