1章
夢小説設定
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他大の彼女とは、会場最寄りの駅で集合した。会場に徒歩で向かいながら、マイナーなアイドルって、どのくらい集客力があるのかな、どのくらい混んでるのかな、なんて呑気に話していた。少なく見積もっても、大体半分くらいの席は埋まるものだろうか。ホームページもあるようだし、アクセス数もそこそこいっていた。1500人くらいは来るんじゃないだろうか。...1500人もいたら、一織くんも私に気付かないのではないか。それはそれで少し寂しいけど、彼のキラキラした姿を見ることができれば、もうなんでも良い。
会場に到着した私たちは思わず呼吸を止めてしまった。...全然お客さんがいない。開演20分前だが、両手で足りるくらいだ。え、これしかいないの、と思わず彼女と目を合わせてしまった。
チケットに座席指定は無い。そのためすでにいるお客さんも、大体真ん中より前の見やすい席に座っている。私たちも前の方に座ることにした。
...大丈夫かな。ショック受けてないかな。もし私がメンバーだったら、初めてのライブで、これしかお客さんがいなかったら...どうするだろう。会場が広い分、よりお客さんが少なく感じる。...でも、こんなものじゃない?隣から声がした。
「こんなものじゃない?初めてのライブだもんね。だって、公式デビューもまだだし、曲数も少ないしね。むしろ見やすくってラッキー。」いつもはネガティブ思考の彼女。ポジティブ担当は私だった。彼女の思考にハッとした。
「そうだよね!私も普通にしてたら絶対知らなかったもん、今日がライブだなんて。そのうち人気出た時に、初めてのライブ行ったって自慢してやろ!」よーっし、私たちも頑張って声出すか!と、彼女と笑い合った。
ステージの照明が落ちた。始まりの合図だ。7人並んだ彼らの目には、この客席はどう映っているだろうか。曲が始まる。
『MONSTER GENERATiON』
歌い出すのと同時に、彼らは踊り出す。もちろん私は、彼を探す。...いた。キラキラしてる。歌って踊ってる。アイドルしてる。かっこいい、すてき、なんて、本当に月並みな感想しか出てこない。コールもしていたはず、ライトも振っていたはずなのに、気が付けば立ち尽くして彼を見つめるだけになってしまった。
好き。
ファンとしての心理か、1人の女としての心理か。よくわからない。でも、アイドルをしている彼が、私に気付き、一瞬微笑んでくれた。泣くつもりなんて無かった。なのに、何故だろう。涙が溢れて止まらなくなってしまった。
会場に到着した私たちは思わず呼吸を止めてしまった。...全然お客さんがいない。開演20分前だが、両手で足りるくらいだ。え、これしかいないの、と思わず彼女と目を合わせてしまった。
チケットに座席指定は無い。そのためすでにいるお客さんも、大体真ん中より前の見やすい席に座っている。私たちも前の方に座ることにした。
...大丈夫かな。ショック受けてないかな。もし私がメンバーだったら、初めてのライブで、これしかお客さんがいなかったら...どうするだろう。会場が広い分、よりお客さんが少なく感じる。...でも、こんなものじゃない?隣から声がした。
「こんなものじゃない?初めてのライブだもんね。だって、公式デビューもまだだし、曲数も少ないしね。むしろ見やすくってラッキー。」いつもはネガティブ思考の彼女。ポジティブ担当は私だった。彼女の思考にハッとした。
「そうだよね!私も普通にしてたら絶対知らなかったもん、今日がライブだなんて。そのうち人気出た時に、初めてのライブ行ったって自慢してやろ!」よーっし、私たちも頑張って声出すか!と、彼女と笑い合った。
ステージの照明が落ちた。始まりの合図だ。7人並んだ彼らの目には、この客席はどう映っているだろうか。曲が始まる。
『MONSTER GENERATiON』
歌い出すのと同時に、彼らは踊り出す。もちろん私は、彼を探す。...いた。キラキラしてる。歌って踊ってる。アイドルしてる。かっこいい、すてき、なんて、本当に月並みな感想しか出てこない。コールもしていたはず、ライトも振っていたはずなのに、気が付けば立ち尽くして彼を見つめるだけになってしまった。
好き。
ファンとしての心理か、1人の女としての心理か。よくわからない。でも、アイドルをしている彼が、私に気付き、一瞬微笑んでくれた。泣くつもりなんて無かった。なのに、何故だろう。涙が溢れて止まらなくなってしまった。