1章
夢小説設定
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彼は言って聞かせられるタイプの人間ではない。ならば、これならどうだと、王様プリンを交渉に出した。買ってあげるから帰ってください、と。...それでも聞かない。今日はどうしたというのか。
「だってこんなガンコないおりん初めてじゃん。なんか面白そうだから行く。」...面白そうとか、他人事のように。でもこうなってしまったら、彼は絶対に引かない。お手上げだ。
「...はぁ、わかりました。カフェに行くので、あまり騒がないでくださいね。余計なことも言わないように。」
「いおりんは俺のことなんだと思ってんだよー!」
...聞き分けのない幼稚園児でしょうが。
期間的にはそんなに経っていないはずだが、凄く久しぶりに感じる。相変わらずこじんまりとした店に到着した。
「ここ?いおりんの行きつけなの?」
「いや、そういうわけではないですが...ある店員さんに用があって。」ふーん、と興味の無さそうな彼。少しムッとしたがこのまま興味を持たないままの方が都合が良い。
チリンチリン、と相変わらずのベルが鳴る。...彼女は、いた。
「いらっしゃいま...!あ、この前はクッキーありがとうございました!美味しかったです!」四葉さんがん?クッキー?とでも言いたそうな顔をしていたが、構わず続ける。
「こちらこそありがとうございました。直接お礼を言うのが遅くなってしまい、申し訳ございません。」「とんでもないです!2名様ですね、奥の席にどうぞ。」以前通されたのと同じ席に案内された。店の雰囲気は相変わらず...いや、前回彼女が居なかった時と比べると、少し明るい気がする。
「いおりんなんかあったの?あのねーちゃんと仲良いの?」...始まった。とりあえず傘の件だけを簡単に述べる。でも、彼もこういう事には鋭いらしい。
「ふーん...でもいおりんあのねーちゃん好きなんだろ?」ガタッと席を立って彼の口を塞ぐ。鋭すぎる。兄さんといい、四葉さんといい。詳しくは後で聞くとして、とりあえず黙れと目配せをした。
「どうかしましたか?」彼女がお冷とメニューを持って伺ってきた。なんでもありませんよ、と平常心で言い四葉さんと自分自身を落ち着かせる。そのあとメニューを見て、ドリンクは前と同じものを注文し、甘党な彼もパンケーキなどの軽食を注文していた。客は他に三組いたが、店内は落ち着いていたため、彼女がしばらく話し相手になってくれた。...のは良いが。どうやら四葉さんとの方が盛り上がれるらしい。あそこのお店のプリンが美味しいだの、高校生羨ましいだの。まれに、「いおりん」というワードが耳に入って来たが、私はそれどころではなかった。
「だってこんなガンコないおりん初めてじゃん。なんか面白そうだから行く。」...面白そうとか、他人事のように。でもこうなってしまったら、彼は絶対に引かない。お手上げだ。
「...はぁ、わかりました。カフェに行くので、あまり騒がないでくださいね。余計なことも言わないように。」
「いおりんは俺のことなんだと思ってんだよー!」
...聞き分けのない幼稚園児でしょうが。
期間的にはそんなに経っていないはずだが、凄く久しぶりに感じる。相変わらずこじんまりとした店に到着した。
「ここ?いおりんの行きつけなの?」
「いや、そういうわけではないですが...ある店員さんに用があって。」ふーん、と興味の無さそうな彼。少しムッとしたがこのまま興味を持たないままの方が都合が良い。
チリンチリン、と相変わらずのベルが鳴る。...彼女は、いた。
「いらっしゃいま...!あ、この前はクッキーありがとうございました!美味しかったです!」四葉さんがん?クッキー?とでも言いたそうな顔をしていたが、構わず続ける。
「こちらこそありがとうございました。直接お礼を言うのが遅くなってしまい、申し訳ございません。」「とんでもないです!2名様ですね、奥の席にどうぞ。」以前通されたのと同じ席に案内された。店の雰囲気は相変わらず...いや、前回彼女が居なかった時と比べると、少し明るい気がする。
「いおりんなんかあったの?あのねーちゃんと仲良いの?」...始まった。とりあえず傘の件だけを簡単に述べる。でも、彼もこういう事には鋭いらしい。
「ふーん...でもいおりんあのねーちゃん好きなんだろ?」ガタッと席を立って彼の口を塞ぐ。鋭すぎる。兄さんといい、四葉さんといい。詳しくは後で聞くとして、とりあえず黙れと目配せをした。
「どうかしましたか?」彼女がお冷とメニューを持って伺ってきた。なんでもありませんよ、と平常心で言い四葉さんと自分自身を落ち着かせる。そのあとメニューを見て、ドリンクは前と同じものを注文し、甘党な彼もパンケーキなどの軽食を注文していた。客は他に三組いたが、店内は落ち着いていたため、彼女がしばらく話し相手になってくれた。...のは良いが。どうやら四葉さんとの方が盛り上がれるらしい。あそこのお店のプリンが美味しいだの、高校生羨ましいだの。まれに、「いおりん」というワードが耳に入って来たが、私はそれどころではなかった。