第二章 愛玩標本

 暗闇の中に、雪のように白い肌が浮かんでいる。思わず手を伸ばして触れようとするが、触れる直前で溶けるように消えてしまう。呆然と消えてしまった部分を眺めていると、少し離れた場所に再び白色が現れた。今度こそ捕まえようと、もう一度手を伸ばすが、やはり触れる直前で消えてしまう。指先に、冷たい温度だけが残る。
 もう少し、もう少しで届く。あと少しで手に入る。私は、あの白を、どんな手を使ってでも―。

   ◇◇◇

 蒸し暑さで目を覚ます。汗がまとわりついて気持ち悪い。……とても、嫌な夢を見た気がする。窓へ目を向けると、外はまだ暗く、誰も活動している気配が無い……変な時間に目が覚めてしまった。寝直そうかとも思ったが、じっとりと湿った服がそれを阻む。シャワーを浴びてさっぱりするべきか悩むが、ひとまず夜風を浴びて気分を変えようと窓に手をかける。立てつけの悪い部屋なので、あまり大きな音が出ないようにそっと力を込めて開く。すうっと、澄んだ風が室内へ入ってきた。
 ほっと息を吐き出して、寝静まった街を見下ろす。……昼間の喧騒が嘘のようだ。街全体が目覚めている間はどこもかしこも人の声や動き回る音で溢れているので、こうやって静まり返った街というのは新鮮だ。少し離れた場所にある、酒屋の集まった通りだけがかすかに明るい。
 まだ眠気はやってこない。こうなったら眠くなるまで起きていようと思い直し、枕元に置いておいた煙草へと手を伸ばす。別に好きでもないが、止めようと言う気も起きないので、ずるずると吸い続けてきた。
唇で軽く挟みながらマッチに火を点ける。ぽう、と手元が一瞬明るくなり、紅い火種を残してすぐに消えた。息をゆっくり吸い込んで、嫌な気分と一緒に吐き出す。……少し落ち着いてきた。窓の外へと煙を吐き出しながら、なんとはなしに近くの通りに目をやる。

―一人の少年が歩いていた。

 こんな時間になにやってんだ、とか、そっちの通りはごろつきが多いのにそんなことも知らずにほっつき歩いてんのか、とか。色々と思うところはあったが。少年(もしかすると少女かもしれない)が顔を上げた瞬間、全てがどうでもよくなってしまった。

 綺麗。思わず、口がそう動いていた。

 誰に聴かせるでもなく、無意識で飛び出してきた言葉に自分でも驚く。だが、本当に綺麗なのだ。
 ここからじゃ顔がよく見えないが、白い肌と銀色の髪が、月の光を受けてぼんやりと暗い通りに浮かび上がっている。抜けるような白い肌のせいか、内側から輝いているように見えて、なにか神聖なものを覗き見している気分になる。目を離さなければ。でも、もう、少し―。
 あまりにも夢中になって見続けていたせいで、煙草の火が吸い口に近付いていたことに気付くのが遅れた。急に襲ってきた熱さで現実に引き戻され、思わず煙草を落としてしまう。慌てて足で消そうとしてバタバタと忙しなく動き回り、やっとの思いで消火をする。
ほっとしたのもつかの間、あの少年はどうなったのかと窓の外を見ると、もう誰もいなくなっていた。……当然か。そもそも見間違いかもしれない。あんなに幻想的なものが、現実に存在するはずがない。変な夢を見たせいだろう。変に気が昂ぶっているのかもしれない、一杯だけ飲んでから寝直そうか。
 部屋の空気が入れ替わり、焦げた匂いが消えたところで窓を閉める。次は夢も見ないで眠ることができればいいのだが。

◇◇◇

 次に目を覚ました時には、外はすっかり明るくなっていた。カーテンを閉め忘れた窓から、痛いぐらいにまぶしい光が容赦なく差し込んでいる。頭が痛い。おそらく寝不足だ。
 重い身体を引きずるようにしてベッドから降りて、部屋を出る。身支度を整える前に、下に行ってコーヒーを飲むことにしよう。とりあえずこの眠気をなんとかしなければ。
 ふらふらと覚束ない足取りで階段を降りていけば、助手のエミルが店の外から帰ってくるところだった。おそらく表の掃除を終わらせてきたんだろう。二階から現れた私の姿に気付き、「先生、おはようございます」と明るい声で挨拶をしてくる。対する私は、「ふぁ……はよ……」と気の抜けた声しか出てこない。
「あれ、珍しい。寝不足ですか?」
「ん」
「最近蒸し暑くなってきましたもんね。でもお客様の前であくびは厳禁ですよ」
「んー……」
「わかってる」の意味で手を振りながら、人に会うようの応接スペースを通り抜け、奥にあるキッチンへ向かう。
それなりに気に入っている赤色のやかんを火にかけてから、豆を挽く準備をする。正直言ってかなり面倒くさい。面倒なのだが、一人立ちした頃に来てくださったお客様から頂いた物なので、頂いた手前使わざるを得ない。……なんだかんだ言って、この時間は嫌いではないけれど。豆の良し悪しもわからなければ、正しい淹れ方なんてのも知らない。ただ、なんとなくこうしてぼんやりする時間が好きなだけだ。
私と違って、エミルは色々と知識を仕入れてきては「お客様に出すようですから」と割と高い部類に入る豆や、それに合うお茶請けとして良いお値段の菓子を経費で買ったりしている。……たまに余った菓子をこっそり持ち帰ったりしているのだが、まあそこは目を瞑ろう。おまけに見合うくらい、彼はしっかり働いてくれている。
 一杯飲んで気合を入れたところで、「掃除終わりましたよ」とエミルがキッチンに入ってくる。
「先生、朝食はどうしますか?」
「あー、軽くなら食べる」
「わかりました。準備しておくので着替えてきてください」
「よろしくー……」
 朝食をエミルに任せて、キッチンのさらに奥にある洗面所へ向かい、ひとまず顔を洗う。鏡に眠そうな顔をした自分が映っているが……よし、隈はできていない。身なりを整えれば夜更かししていたなんて気付かれないだろう。髪は着替えてからまとめることにして、階段を昇って再び自室へ戻る。
そういえば、今日来る客がどんな人なのか聞くのを忘れたが、まあいいか。クローゼットを開けて、人に会う用の服を物色する。

   ◇◇◇

「先生、今日いらっしゃるお客様ですが……あっ、裾がほつれてる!」
「いーよこんぐらい……」
「よくないです! こういう仕事は見た目の印象が大事なんですから! ああもう時間が無い、どうしよう……エプロン!! それだ!」
 一人で慌ただしく応接間の中を行ったり来たりして、急に天啓を受けたかのように大声を出すエミル。これぐらいどうってことないだろうに、小さなことを気にし過ぎだろう。だがそんな言葉もお構いなし、まだ綺麗な部類に入るエプロンを探して部屋から部屋へと移動している。「あった!!」どうやら目当ての物を見つけたらしく、はしゃいだ声を出しながら私の元へ駆け寄ってくる。
「これで大丈夫なはずです! なにか言われたら”芸術家とはこういうものです”で押し切ってください!」
「君は細かいところに気を配るくせに、最終的にはおおざっぱだなぁ……で、今日のお客様がなんだって?」
「ああ、そうでした!」
 いそいそと来客用のテーブルの上を片付けながら、視線だけこちらに向けて今日来る予定の客についての説明を始めるエミル。基本的に最初の面談はエミルに任せており、依頼を受けるかどうかの決定は彼の行った面談内容を見てからだ。
「今日の方は少し変わっていて……」
「うちに来る人がマトモなわけないでしょ」
「先生! 口には気を付けてください! ……こほん。面談のときにはご家族の方がいらしたんです。なんでも、息子さんの誕生日プレゼントとして先生の絵を贈りたいから、今日ここに来るまではサプライズで黙っておきたいって」
……一緒に来たからってすぐに完成するわけじゃないのに、何を考えてるんだか。エミルから最初にそう説明を受けたはずなのに。これではサプライズもなにもない。
前もって贈られるものがわかっているプレゼントに、何の意味があるんだ。ご貴族様の考えていることはちっとも理解できない。呆れて鼻を鳴らすと、「先生!!」と窘めるように鋭い声が飛んできた。
「ちゃんと仕事はするってば」
「もう! 絶対ですよ! お客様に失礼な態度を取らないでくださいね!!」
「へーへー」
 これじゃどっちが雇い主だかわからない。来客までまだ時間があるが、この待ち時間が暇だ。
一服したいところだが、服に臭いがうつるから接客の前は絶対禁煙だと何度も言われているので、吸いたい欲を堪えてぐっと我慢する……しかし、暇だ。暇すぎる。アトリエに籠るほどの時間はなく、かと言ってコーヒー一杯だけでは凌ぎきれないこの時間。エミルはというと、どこをどう探すのか、自分の仕事を見つけ出しては常に何かの作業をしている。働き者だ。
 従業員がせかせかと動き回っているのに雇い主が何もしないと言うのはおかしな話だが、下手に私が動くよりも、彼一人に任せた方が万事うまくいくというのが長年の経験でわかっているので、おとなしく待つに限る……のだが。

 からん。

 暇だ暇だとソファに座って呻いていたら、ドアベルが鳴った。やっと来たのかと扉の方に目をやると―。

「こんにちは」

 銀色の髪をした子どもがいた。そこそこいい布を使った服に身を包んではいるが、頭の上にはあるはずのないものが付いている。獣の耳―つまり、半獣人。これが件の息子だろうかと首を傾げるが……いや、そんなはずがない。エミルからは、その一家が獣人だとか半獣人だとかの報告は受けていない。そんな重大な事実を、エミルが伝え忘れるはずがない。じゃあ誰?
 突然やってきた侵入者にどう対応すべきか悩んでいると、謎の子どもは臆した様子も無く店の中へずんずん入ってくる。少年が歩くたびに、彼が身に着けている装飾品がちりちりと綺麗な音を立てている。
間違って入った割には堂々としているし、なんなんだこの子ども。私からの無言の圧を気にすることもなく、少年は壁にかけられたサンプル用の作品をまじまじと眺めては「ふーん」とか「なるほどねぇ」とか小さな声で呟いている。……いい加減叩き出すべきか。そう腹をくくって「ねえ、君」と声をかけようとしたところで、少年がこちらを向く。宝石のように輝いている赤と黒の瞳が私の姿を映している。
「頭の中を覗いて絵を描く絵師がいるって聞いたから見に来たんだけど、まさか女の人だったとはね」

―私には、相手が本当に求めているものを頭の中から見つけ出せるという力がある。
意識的か無意識的か、それは場合によってまちまちだが、基本的には心の底に沈んでいる真の望みを見つけ出して、なるべく意に沿うような形で作品に仕上げている。可愛らしい願いから人目を憚るような欲望まで、種類は様々だ。無くした玩具、愛する人の面影、想像上の生き物、触れることも叶わないような相手への恋情。それ以外にもたくさん。いろんな欲望に触れてきた。
だから、私の店に来るような人物は主に誰にも見せられないような暗い欲を持った人が来る。……こういう話は店を構えた時から宣伝しているので、この少年が知っていても不思議ではない、のだが。
「女の人だったとは」というその言葉に、少々むっとなる。どうにも、芸術系の職に就くのは男であるというのが世間一般の感覚らしく、私と会ったことによって「なんだ、女か」と依頼を取り消す人も少なくはない……が、「依頼を取り消したところで貴様の望みはもうわかっているんだぞ、隠し通せないぞ」と言ってやりたい気持ちが湧いてくるが、今のところ理性がそれを上回っているので大事にはなっていない。
「……絵の価値に、私の性別が関係するかな?」
「フン、ボクをそこいらの美の価値を知らない下民どもと一緒にしないでほしいな? ボクは美しいものは美しいと素直に認めるとも」
「なんてったって、美とはボクを輝かせる一種の装飾品だからね。美しいものはボクにこそふさわしいのさ」と、自慢げに語る少年。こんな子どもがなにを知ってるんだと言いたくなるが、不思議と納得してしまう雰囲気がある。下町じゃあ珍しい、銀色の髪のせいだろうか。それとも、左右で色が違う、謎の冷たさを湛えた瞳のせいだろうか。
「誰もが認める聖職者だろうと、極悪の犯罪者だろうと、どんな人間が生み出したものであれ美しいものには価値がある。なのにアイツときたら……”美しさだけで価値を決めるのは、少し悲しいこと”だぁ……? 偉そうに言いやがって……」
 後半のほうはほぼ独り言のようになっていて、何を言っているのかまでは判別できなかった。だが、美しく上機嫌にカーブを描いていた眉が、どんどん険しいものになっていった辺り、嫌なことでも思い出したのだろう。
声をかけるタイミングを失い、じっと見守っていると、急に冷静さを取り戻して「ところでさーあ?」と甘えるような声を出す少年。……そういえば、エミルはどうしたんだろう。さっきから全然出てこない。ドアベルの音が聞こえなかったんだろうか?
「おねーさん、ボクにも一枚描いてほしいんだけど?」
 下から覗き上げるように、可愛らしく小首を傾げてじっと見つめてくる少年。並の人間なら一発で堕ちてしまうような甘い笑みだが、生憎と職業柄耐性がついている。
「生憎予約が埋まってるので。それに君、払えるお金持ってるの?」
「ボクが貧しい貧乏人の子どもに見えるの? でも……まあ、いいか。予約じゃあしょうがない。ボクそんなに気が長いほうじゃないから、待たされるのは嫌なんだ」
「大人になってからどうぞ」私のやる気のない営業の言葉に気を悪くした様子も無く、「じゃ、ボクはこれで」と店を出ようとする少年。そうしてくれるとありがたい。もうそろそろ、本当の依頼人が来る頃合いだ。一応見送りをしようかと、扉を開いて「またのお越しをお待ちしております」と少年を送り出してやる。
「またね、おねーさん」
 最後に見た少年は、ぞくりとするほど妖艶な笑みを浮かべていた。
「……先生? そんなところで何してるんですか?」
 少年が去ってからも、しばらく心を奪われたままぼんやりしていると、中から現れたエミルに声をかけられハッとなる。「ううん、なんでもない」と返事をして、通りから目を無理矢理引きはがして店内へ戻った。

   ◇◇◇

 依頼を受けてから二ヶ月、商品は無事に完成し、依頼人が開催する息子の誕生パーティの時に届けるという運びになった。パーティと言ったが、すでに一度開いているらしい。
だから、次開くのは実質私の作品のお披露目会ということになる。そして、「制作者である先生も是非」と押しに押されて私も参加することになった。
 とはいえ、あまり人に見せびらかすような物ではないのだが、売った以上は依頼主の所持品になる。使い道にまで口を出すつもりはないし、市場に出回っている数が少ないからこそ人に見せて自慢したいという気持ちもあるんだろうが……ご貴族様の考えることは、本当に理解できない。そもそも、最初の段階で「そういう場にふさわしい服を持っていませんので」と丁重にお断りの言葉を申し上げたのだ。それなのに。
「ではこちらで準備いたします。先生は身一つでいらっしゃってください。もちろん、そちらのお弟子さんも」
 そこまで準備してもらって、「やっぱり嫌です」なんて言えるわけがない。そんなわけで、強制的に参加する運びとなった。しかし、とても、嫌だ。やる気やら元気やらは、作品を仕上げるために使い切ってしまった。こんなカラカラの状態でパーティに出て、何をしろというのか。私は画家であって大道芸人じゃない。
 抵抗する気力も無いのをいいことに、主人に指示を受けたメイド達が代わる代わる現れては私の身だしなみを整えていく。これまでの人生で着たことも無いようなドレスを着せられ、これまでの蓄えが軽く吹っ飛ぶほどの価値があるであろう装飾品を惜しげも無く付け足され、トドメに化粧を施された。
「いかがでしょうか」と向けられた鏡の中には、煌びやかに飾られているのにこれ以上なく不機嫌な顔をした自分が映っていた。衣装と顔が合っていない。
「では、こちらでお待ちください。何か用事がございましたら、外の者に声をかけていただければ」
 そう言うと、無言で去って行くメイド達。余計なことは一言も喋らず、淡々と仕事をこなしていく手際の良さから、よほどきっちり鍛えられているのだろうと窺い知れる。……誰もかれもが無表情だったのが少し気になったが。それに偶然触れた手の冷たさ。まるで人形のようだった。
 控えの間として与えられた部屋で一人待たされてからどれほど経過しただろうか、時計が無いので正確な時間がわからず、エミルはトイレを借りると出て行ったきり帰ってこない。迷子にでもなっているのだろうが、それを探しに行って私も迷ったのでは元も子もない。やはりおとなしく、この部屋で待機しているしかないのだが―。

 ぐるりと室内を見渡してみる。床に敷かれた絨毯は深い赤色をした毛足の長い種類で、足音を吸収する役割も果たしている。現に、メイド達が出たり入ったりしてもまったく音が響かなかった。掃除も行き届いているようで、埃一つ見つからない。中庭に面している窓は、外の光をたっぷり取り入れられるように大きく作られていおり、カーテンの生地もかなり良いものを使っている。備え付けの調度品は、部屋の雰囲気に合わせた落ち着いた色合いをしていて、主人のセンスの良さが伺える。
屋敷に入ってすぐの玄関ホールでは外の眩しさをかき消すほどの光を放つシャンデリアに迎え入れられ、こんなのただの成金野郎ではないかと思ったのだが……。客が寛ぐためのスペースにはシックな色を選んでいる辺り、一応まともな感覚はあるらしい。
「……暇」
 どさりと音を立てながら、はしたなくソファに腰掛ける。慣れないコルセットに身体を締め上げられて、かなり苦しい。座れば楽になるかもと思ったのだが、無駄だった。ああ、早くこの時間が終わればいいのに。
部屋に戻って煙草を吸いたい。禁煙とは言われていないので吸おうと思えば吸えるのだが、こんな高級品だらけの部屋でうっかり……なんてことを起こしたら取り返しがつかない。そんな事故を起こさずとも、私が吸う安い煙草の匂いがこの部屋に残ってしまうのはさすがに……。と、だんだんと思考が煙草に憑りつかれて来た頃、ガチャリとドアノブが動く音が聞こえてきた。エミルが返ってきたのかと思い、ぐるりと首だけ動かして扉に目をやる。
「や、おねーさん♪」
 あの銀色の髪をした少年だった。まるで自分の家だと言わんばかりの笑顔で、当然のようにそこにいる。
「……なんで、君がここに……?」
「ボクはボクの行きたい場所に行くし、やりたいことをする。それだけさ。ところでさぁ、おねーさん、暇じゃない?」
 答えになってない。そう言おうとするが、うまく言葉が出てこない。幼いとはいえこんなあからさまな不審者を、この屋敷のメイド達が見逃したとは思えない。
警戒心が強くなる私とは正反対に、昔からの友人に語りかけるような軽い口調で少年が言葉を紡ぐ。

「ちょっと一緒に来てよ。見せたいものがあるんだ」
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