short story
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よい……しょっ
イテッ!ここ尖ってんじゃん
ほっ!
そっちに足かけて、っと
よっしゃ!いけそー!
あ?俺が今何してるかって?
木、登ってんの。
そう、木。絶賛木登り中。
今猿みてぇって思ったヤツ、ぶっ飛ばす。
と言いたいところだけど、これは我ながら猿みてぇ。
木登りなんか小学生ぶりかもなー。
で、何で俺が木に登ってるかというと。
最近付き合いはじめた彼女の家が超厳しくてさぁ。
門限はまさかの6時。
そうなると、放課後に部活してる俺との時間はゼロ。
一緒に帰ったり寄り道したりとか、いわゆるカップルらしいことが何にもできねぇの。
あ、なまえが悪いとかじゃないぜ?俺だって遅くまで部活してるんだからお互い様。
同じクラスなんだから学校で会うじゃんって?
夜は電話したらいいじゃんって?
もちろんそうなんだけど!
やっぱ顔見てぇなって思うんだよ。
部活でヘトヘトになった一日の終わりになまえの笑顔が見られたらさ、明日も頑張ろー!って思えそーじゃん。
つーわけで、今夜決行!ってワケ。
なまえの家の隣の空き地にはデッケェ木があってしかもそっち側になまえの部屋があるっていう。
これは登れと言われてるようなモンだろ?な?
よっ!
あの枝掴めそうだな……
届け…っ!よし!
無事になまえの部屋の高さまで登ることができてひとまず胸を撫で下ろす。
だってよ、やっぱり登れませんでしたーなんてカッコ悪すぎだろ?
さ、てと、
ズボンのポケットから携帯を取り出してなまえに電話をかける。
「信長くん!」
呼び出し音に耳を傾けていると、目の前の窓がガラリと開いて今にも飛び出してきそうな勢いのなまえが俺の名前を叫んだ。
「シーッ!静かにな!」
「あっ!」
慌てて両手で口を塞いだなまえを見て思わず頬が緩む。
なんかさ、楽しみに待っててくれたんだなーって。もちろん俺も嬉しいけど。
「木登り、大丈夫だった?」
「おー!ヨユー!」
「あはは!すごいね」
「なまえは?親とか大丈夫そ?」
「うん。今は下でテレビ観てるから気づいてないと思う」
「そっか。オッケオッケ!」
「あ、信長くん部活お疲れさま」
「今?」
「言いそびれちゃったから」
「毎日言ってくれてるもんな」
いつもと変わらない何気ない会話だけど、バレないようにコソコソと小さな声で話すのがなんとも可笑しくて楽しさ倍増。
コンコン
「なまえ〜」
「やばっ!お母さんだ!」
「!!!!!!!」
なまえの部屋のドアがノックされて俺の心拍数は跳ね上がった。
なまえは慌ててカーテンを閉めて、俺はとにかく息をひそめる。
ヤッバ……こっわ……
動揺しすぎて木から落っこちそうになるのをどうにかこらえるのに必死だ。
さすがにここから落ちたらマズイもんな。
それにやっぱりスーパールーキーがいないと海南バスケ部も盛り上がんねぇし?
「りんご剥いたけど食べる?」
「あっ!後で食べるから置いてて!」
「はーい。あ、電話中だった?」
「う、うん」
「彼氏?」
「えへへ、そう」
「お母さんも会ってみたーい」
「いつかね?」
カーテン越しに親子の会話が聞こえる。しかも俺の話。
何ともくすぐったい気持ちになったけど、今はここを離れようもないし、何話してんのか気になるしで耳のダンボ化が止まらない。
なまえのお母さん、俺ここにいますよ〜!なんてな。
木登りした彼氏が窓の外からコンバンハはさすがにマズイということは頭の悪い俺にもわかる。
また来よう。玄関からな、うん。
「の、信長くん…?」
「おー、さすがに焦ったなぁ」
カーテンがそろりと開いて、ビックリしたねーってなまえが笑う。
ヒヤヒヤもんだったハズなのに平常心で対応したなまえはマジですげぇ。
女の人の方が強いってのは本当だな……
「……話聞こえた?」
「うん。俺もなまえの家族会ってみたい」
「ほんと!?」
「部活が半日のときとか。いつになるかわかんねぇけど」
「お母さん喜ぶよ〜!」
それまでに挨拶とか練習しねぇとな。
なまえの家族に気に入られたいし。
見栄っ張りかもしんねぇけどさ、やっぱイイヤツだって思われたいじゃん?
今度牧さんや神さんに相談してみようかな……
「信長くーん」
なまえが窓から手を伸ばす。
俺もそれに応えて伸ばしてみるけど、さすがに隣の空き地とは距離もあるし届くはずがなくて。
ふたりの手がヒラヒラと宙を泳いでる様子はもどかしくてちょっと切ない。
「届かないね」
「だな」
「信長くんもう帰らなきゃだよね?」
「うん」
「ありがとうね、来てくれて」
「全然!あ、なまえ?」
「ん?」
「明日繋ご、手」
「えっ?いつ?」
「教室で」
「皆いるのに?」
「内緒で。休み時間に後ろの方で」
「えーっ」
「やだ?」
「ヤじゃないよ?恥ずかしいだけ」
「じゃあ明日約束な」
「うん」
「よし、帰るわ!」
「気をつけて降りてね?」
「おう!おやすみ!」
なまえとバイバイしてから木を降りる。
そうそう、木ってさ、登るより降りる方が危ないんだぜ?気をつけろよな?
え?何?今怖いかって?
コエーよ、当たり前だろ!ウルセーな。
ま、なまえの顔も見られたし、明日の楽しみもできたし、木登りした甲斐があるってモンだな。
暗くて見えねーけど、木を登った俺の制服はきっと汚れているだろう。
帰ったら確実にかーちゃんに叱られるけど、まぁいっつも叱られてっしな、オッケオッケ!
とりあえず、どこかの偉い人!テレビ電話とか開発してくんねぇ?早めに頼んます!
それまでは木登り頑張るしかねぇな〜!
イテッ!ここ尖ってんじゃん
ほっ!
そっちに足かけて、っと
よっしゃ!いけそー!
あ?俺が今何してるかって?
木、登ってんの。
そう、木。絶賛木登り中。
今猿みてぇって思ったヤツ、ぶっ飛ばす。
と言いたいところだけど、これは我ながら猿みてぇ。
木登りなんか小学生ぶりかもなー。
で、何で俺が木に登ってるかというと。
最近付き合いはじめた彼女の家が超厳しくてさぁ。
門限はまさかの6時。
そうなると、放課後に部活してる俺との時間はゼロ。
一緒に帰ったり寄り道したりとか、いわゆるカップルらしいことが何にもできねぇの。
あ、なまえが悪いとかじゃないぜ?俺だって遅くまで部活してるんだからお互い様。
同じクラスなんだから学校で会うじゃんって?
夜は電話したらいいじゃんって?
もちろんそうなんだけど!
やっぱ顔見てぇなって思うんだよ。
部活でヘトヘトになった一日の終わりになまえの笑顔が見られたらさ、明日も頑張ろー!って思えそーじゃん。
つーわけで、今夜決行!ってワケ。
なまえの家の隣の空き地にはデッケェ木があってしかもそっち側になまえの部屋があるっていう。
これは登れと言われてるようなモンだろ?な?
よっ!
あの枝掴めそうだな……
届け…っ!よし!
無事になまえの部屋の高さまで登ることができてひとまず胸を撫で下ろす。
だってよ、やっぱり登れませんでしたーなんてカッコ悪すぎだろ?
さ、てと、
ズボンのポケットから携帯を取り出してなまえに電話をかける。
「信長くん!」
呼び出し音に耳を傾けていると、目の前の窓がガラリと開いて今にも飛び出してきそうな勢いのなまえが俺の名前を叫んだ。
「シーッ!静かにな!」
「あっ!」
慌てて両手で口を塞いだなまえを見て思わず頬が緩む。
なんかさ、楽しみに待っててくれたんだなーって。もちろん俺も嬉しいけど。
「木登り、大丈夫だった?」
「おー!ヨユー!」
「あはは!すごいね」
「なまえは?親とか大丈夫そ?」
「うん。今は下でテレビ観てるから気づいてないと思う」
「そっか。オッケオッケ!」
「あ、信長くん部活お疲れさま」
「今?」
「言いそびれちゃったから」
「毎日言ってくれてるもんな」
いつもと変わらない何気ない会話だけど、バレないようにコソコソと小さな声で話すのがなんとも可笑しくて楽しさ倍増。
コンコン
「なまえ〜」
「やばっ!お母さんだ!」
「!!!!!!!」
なまえの部屋のドアがノックされて俺の心拍数は跳ね上がった。
なまえは慌ててカーテンを閉めて、俺はとにかく息をひそめる。
ヤッバ……こっわ……
動揺しすぎて木から落っこちそうになるのをどうにかこらえるのに必死だ。
さすがにここから落ちたらマズイもんな。
それにやっぱりスーパールーキーがいないと海南バスケ部も盛り上がんねぇし?
「りんご剥いたけど食べる?」
「あっ!後で食べるから置いてて!」
「はーい。あ、電話中だった?」
「う、うん」
「彼氏?」
「えへへ、そう」
「お母さんも会ってみたーい」
「いつかね?」
カーテン越しに親子の会話が聞こえる。しかも俺の話。
何ともくすぐったい気持ちになったけど、今はここを離れようもないし、何話してんのか気になるしで耳のダンボ化が止まらない。
なまえのお母さん、俺ここにいますよ〜!なんてな。
木登りした彼氏が窓の外からコンバンハはさすがにマズイということは頭の悪い俺にもわかる。
また来よう。玄関からな、うん。
「の、信長くん…?」
「おー、さすがに焦ったなぁ」
カーテンがそろりと開いて、ビックリしたねーってなまえが笑う。
ヒヤヒヤもんだったハズなのに平常心で対応したなまえはマジですげぇ。
女の人の方が強いってのは本当だな……
「……話聞こえた?」
「うん。俺もなまえの家族会ってみたい」
「ほんと!?」
「部活が半日のときとか。いつになるかわかんねぇけど」
「お母さん喜ぶよ〜!」
それまでに挨拶とか練習しねぇとな。
なまえの家族に気に入られたいし。
見栄っ張りかもしんねぇけどさ、やっぱイイヤツだって思われたいじゃん?
今度牧さんや神さんに相談してみようかな……
「信長くーん」
なまえが窓から手を伸ばす。
俺もそれに応えて伸ばしてみるけど、さすがに隣の空き地とは距離もあるし届くはずがなくて。
ふたりの手がヒラヒラと宙を泳いでる様子はもどかしくてちょっと切ない。
「届かないね」
「だな」
「信長くんもう帰らなきゃだよね?」
「うん」
「ありがとうね、来てくれて」
「全然!あ、なまえ?」
「ん?」
「明日繋ご、手」
「えっ?いつ?」
「教室で」
「皆いるのに?」
「内緒で。休み時間に後ろの方で」
「えーっ」
「やだ?」
「ヤじゃないよ?恥ずかしいだけ」
「じゃあ明日約束な」
「うん」
「よし、帰るわ!」
「気をつけて降りてね?」
「おう!おやすみ!」
なまえとバイバイしてから木を降りる。
そうそう、木ってさ、登るより降りる方が危ないんだぜ?気をつけろよな?
え?何?今怖いかって?
コエーよ、当たり前だろ!ウルセーな。
ま、なまえの顔も見られたし、明日の楽しみもできたし、木登りした甲斐があるってモンだな。
暗くて見えねーけど、木を登った俺の制服はきっと汚れているだろう。
帰ったら確実にかーちゃんに叱られるけど、まぁいっつも叱られてっしな、オッケオッケ!
とりあえず、どこかの偉い人!テレビ電話とか開発してくんねぇ?早めに頼んます!
それまでは木登り頑張るしかねぇな〜!
