ハニカミ少年少女
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「なまえ行ったよ~!」
「OK~!」
ひゅるるるる
バシッ!
「いてっ!」
体育館で私の絶叫がこだました。
体育の授業でバレーボールをしていて突き指をしてしまった。
ああもう、どんくさい自分が嫌になる。
「なまえ大丈夫?」
「保健室行った方がいいよ」
クラスメートが口々に心配してくれて、私は保健室に向かった。
「失礼しまーす」
保健室のドアを開ける。
……あれ?
保健室の先生がいない。
会議かな?
どうしよう。
先生がいないなら自分で手当てしなきゃ。
とりあえず突き指だったら湿布…?
薬やガーゼが並ぶ棚を覗いてみると、湿布を見つけた。
えっと、ハサミは……あった!
幸い、突き指をしたのは利き手と反対だったけれど、うまく湿布を持てなくて上手に切れない。
悪戦苦闘していると、
ガラッ
「失礼しまーす」
誰かが保健室のドアを開けた。
振り向くと、入口に立っていたのは越野くんで。
「あ、越野くん…」
「あれ、みょうじさん。先生は?」
「今いないみたいで……わっ!足!大丈夫?」
越野くんの足からは、擦りむいたのか血が垂れていた。
「あぁ、男子はサッカーでさ。スライディングしたら血ィ出た。みょうじさんは?怪我したの?」
「あ、うん。バレーしてたら突き指しちゃって…」
「大丈夫?見せてみ?」
越野くんは私の横に来ると、私の手を見るなり
「湿布かして」
「あ、はい」
テキパキ手当てをしてくれた。
「ありがとう」
「全然。俺バスケしてるから突き指とかしょっちゅうだし」
越野くんは自分の足に消毒をしながら、“こういうの慣れてんだ”って。
「越野くんはすごいなあ…」
「ん?何が?」
「バスケ、すごく頑張ってるし、一生懸命になれるものがあって、すごいなあって」
本当に、素直にそう思った。うらやましいなって。
「みょうじさんは?ないの?好きなこと」
「私?全然だよ。友達と喋ったり買い物行ったりくらいかなあ」
「あるじゃん、みょうじさんにも。好きなこと」
「え、でも普通すぎない?」
「良いんだよ、普通でも。楽しいんだろ?じゃあ良いじゃん。俺もバスケ、楽しいし」
「よしっ、できた」
自分の足の手当てが終わった越野くんは、「指、できるだけ冷やしてな?」と私に言ってから保健室を出て行った。
越野くんの言葉が、私の頭の中でぐるぐる回る。
“普通でも良いんだよ”
“楽しいんだろ?”
今まで、そんなこと言ってくれた人、いなかったな。
何か見つけなきゃ、とか、得意なことがないと、ってずっと思ってた。
でも、焦らなくて良いんだよって言ってくれたみたいで、すごく、ホッとした。
すごく、すごく、嬉しかったんだ。
「OK~!」
ひゅるるるる
バシッ!
「いてっ!」
体育館で私の絶叫がこだました。
体育の授業でバレーボールをしていて突き指をしてしまった。
ああもう、どんくさい自分が嫌になる。
「なまえ大丈夫?」
「保健室行った方がいいよ」
クラスメートが口々に心配してくれて、私は保健室に向かった。
「失礼しまーす」
保健室のドアを開ける。
……あれ?
保健室の先生がいない。
会議かな?
どうしよう。
先生がいないなら自分で手当てしなきゃ。
とりあえず突き指だったら湿布…?
薬やガーゼが並ぶ棚を覗いてみると、湿布を見つけた。
えっと、ハサミは……あった!
幸い、突き指をしたのは利き手と反対だったけれど、うまく湿布を持てなくて上手に切れない。
悪戦苦闘していると、
ガラッ
「失礼しまーす」
誰かが保健室のドアを開けた。
振り向くと、入口に立っていたのは越野くんで。
「あ、越野くん…」
「あれ、みょうじさん。先生は?」
「今いないみたいで……わっ!足!大丈夫?」
越野くんの足からは、擦りむいたのか血が垂れていた。
「あぁ、男子はサッカーでさ。スライディングしたら血ィ出た。みょうじさんは?怪我したの?」
「あ、うん。バレーしてたら突き指しちゃって…」
「大丈夫?見せてみ?」
越野くんは私の横に来ると、私の手を見るなり
「湿布かして」
「あ、はい」
テキパキ手当てをしてくれた。
「ありがとう」
「全然。俺バスケしてるから突き指とかしょっちゅうだし」
越野くんは自分の足に消毒をしながら、“こういうの慣れてんだ”って。
「越野くんはすごいなあ…」
「ん?何が?」
「バスケ、すごく頑張ってるし、一生懸命になれるものがあって、すごいなあって」
本当に、素直にそう思った。うらやましいなって。
「みょうじさんは?ないの?好きなこと」
「私?全然だよ。友達と喋ったり買い物行ったりくらいかなあ」
「あるじゃん、みょうじさんにも。好きなこと」
「え、でも普通すぎない?」
「良いんだよ、普通でも。楽しいんだろ?じゃあ良いじゃん。俺もバスケ、楽しいし」
「よしっ、できた」
自分の足の手当てが終わった越野くんは、「指、できるだけ冷やしてな?」と私に言ってから保健室を出て行った。
越野くんの言葉が、私の頭の中でぐるぐる回る。
“普通でも良いんだよ”
“楽しいんだろ?”
今まで、そんなこと言ってくれた人、いなかったな。
何か見つけなきゃ、とか、得意なことがないと、ってずっと思ってた。
でも、焦らなくて良いんだよって言ってくれたみたいで、すごく、ホッとした。
すごく、すごく、嬉しかったんだ。
