日記

ボカロ曲「ニア」とても良い歌だったので、考察してみました。

2021/10/11 17:41
音楽
日記追加してみました。記念すべき第一回目です。
今回はプロセカのお話です。
第一回目だというのに、ものすごく長い文章になってます^^;
プロセカで知ったんですが、「ニア」と言う曲が凄く良いんですよ。
ちょっと僕なりに歌の意味を解釈してみました。良かったら1から読んでみてください。
熱が入っているので饒舌になってしまってます...。説得力もある...はず、です...(^_^;)
 
夏代孝明さんバージョンと、ボカロのミクバージョンがあるんですが、どちらも素敵です。
心がないロボットのニアと主人公のマスターとの日々。
心が徐々に芽生えるニアの成長を描いてます。世界観は、崩壊してしまった地球が舞台。
曲、歌詞、イラスト共に完成度が高く、心に響くものになっております。
タイトル表記も歌と共鳴しており、「ねえ ニア」とマスターが優しく語りかけ、
同時に動画の中央に走り書きした「ニア」の文字が浮かび上がって来ます。
歌詞の表記も歌と共鳴しており、リアルタイムに会話をした言葉が
走り書きした文字が一言一言、吹き出しで表現されていきます。
ダンスも凄く素敵です。歌詞を丁寧に表現されていて、まるでミュージカルのよう。
ニア側のダンスの方が、生き生きしてるんですよね。公式のダンスです。
本当に素敵な歌なので、是非、皆さんにも聴いて頂きたいです。

始まりは、マスターがニアに問いかける所から。

「ねえニア 誰かを笑い飛ばさなきゃ 自分を許せないような
くだらない人間のこと キミはどう思う?」
 
「誰かを笑い飛ばさなきゃ 自分を許せない」と言うのは、
「自分よりも過ちが重い人間、もしくは不幸な人間を見下し、
アイツよりかはマシだとバカにして笑い、
そんな人間を見て優越感に浸って、許された気になってる」
要するに、「他人と比べることで楽になろうとする」ってことです。
だからこそ、マスターは「くだらない人間」と言ってるんです。
もしくは、ロボットのニアが高性能だからあえて蔑んだ言い方をしてるのかと思います。

その後にこう続きます。

「ねえニア 他人の歩幅を眺めて 意味もなく駆け足になる
つまらない人間のこと キミはどう思う?
ねえニア 笑顔で過ごす日々を 当たり前と思うような
傲慢な人間のこと キミはどう思う?」

恐らくですが、マスターは過去に過ちを犯してしまっており、今でも悔やんでいるんじゃないかと。
もしくは、理不尽な出来事で大切な人を亡くしてしまったか...。
「他人の歩幅を眺めて 意味もなく駆け足になる」と言うのは、
「自分の人生と、他人の人生を照らし合わせては、順調に進む人を見て羨ましがって妬み。
自分はちっとも前に進んでいないと思い、駆け足になって焦る」と言うこと。
「笑顔で過ごす日々を 当たり前と思うような傲慢な人間」と言うのは、そのままで。
「当たり前と思っている日々は、それは「今だけ」で。
今が幸せだからこそ、その日々を「さも当然のように当たり前だ」と思うようになる。
笑顔で過ごす日々だって、いつ崩れるかなどわからない」

だからこそ、マスターは「つまらない人間、傲慢な人間」と卑下して問いかけるんです。
恐らく自身自身の出来事を語ってるんだと思います。
動画には一瞬だけ、マスターと母親の写真が映り込みます。
たぶん、事故かなにかで母親や家族を亡くしてしまったんじゃないでしょうか。
亡くなった原因は、自分のせいかも知れないし他人のせいかも知れない…。
これが冒頭の歌詞に繋がるんだと思います。
マスターの母親は、ニアに似てます。ニアは母親に似せて作られたロボットなのかもしれません。
動画の合間に注射器が現れるのですが、これはマスターが病に冒されてる描写。
崩壊した世界で人も恐らくほとんどいない。世界が汚染されていても不思議ではありません。
ニアに何度も問いかけるのは、自問自答の証。

そしてニアはこう答えます。

「カタチのないフタシカナモノはいつだって ケイサンをクルワセテしまうの」
 
それに対しマスターは、こう思います。
 
「だけど ああ 僕はまだ 信じてる
ココロないキミに問いかけたのは
キミの手が僕よりも あたたかかったからさ」
 
マスターは、過去の出来事で感情の欠落が生じてしまっている。
人間について否定しなかったニアに安堵したのかと思います。
ニアの存在によって救われていた (これはラストのサビで分かります)
同時に、ニアに可能性を抱きます。
「僕よりも心あるモノになれるのでは...?」と。
まだ人間の事を信じてるんですね。可能性と言う名の希望を抱いている。
だからマスターは、「キミの手が僕よりも あたたかかった」と感じる。
この描写は、徐々にマスターの病が進行していることを表しています。
 
ここから2番の歌詞に...。
マスターは以前の様にニアに問いかけます。

「ねえニア 子供のころに見てた あの夢の続きがこんな
未来につながってたこと キミはどう思う?」

「マスターと母親との日々」のこと。
幼い頃にマスターは母親を亡くしてしまって、母親との未来がそこで途絶えてしまった。
子供のマスターは、母親との日々がずっと続くと思っていた。
マスターにとっては、これが「当たり前な日々」になってたはずです。
冒頭の歌詞を振り返ると解ります。「笑顔で過ごす日々を 当たり前と思う」と歌ってます。
その未来は自分が描いていたものとは異なるけれども、
それでも「ニアとの日々を楽しく思う」
だからニアに問いかけるんです。「キミはどう思う?」と。
「ニアも、自分との日々を楽しんでくれているのだろうか?」と。

それを聞いたニアは…
 
「ああ 僕はまた 勘違い?
明日(あす)のない暗いこの宇宙(そら)の下
キミの手が僕よりも ふるえていた気がした」

病に犯されたマスターの手は以前よりも震えており、病が進行している事がわかります。
それを見たニアは、不安や恐怖といった感情を芽生えはじめます。
マスターは気づく。1番の時のサビでは判らなかったけれども、
ニアの手は、自分の手よりも震えており不安を感じているのだと。
自分の死期は間近に迫っている。
だけど、ニアの方が自分よりも人間らしい感情を抱くようになってきている。
自分はニアを通して母親の面影を見ていたのに、だけど、
ニアは自分の事を確りと見てくれていた。
「ニアを見ているようで、ニア自身を見てあげられてなかった」
だからマスターは「僕はまた 勘違いしてしまったのか?」と思う....。
「ふるえていた気がした」と言うのも、病が進行し過ぎて意識が朦朧としてしまっており、
はっきりとニアの手が自分より震えていたことがわからなかった。
だから、「ふるえていた気がした」
ひらがな表記なのも、そういうことなのかもしれません。

ここまでがラストのサビを除いた歌詞になっております。
最後はご自身で聴いて観てください。
描写がとにかく細かい。観るものの心を揺さぶられます。
いつの間にか世界観に引き込まれてしまう、そんな素晴らしい歌になっております。

特に、素敵だな好きだなと思う所は、間奏の白い背景。
最初気づかなかったんですが、右下に小さな文字が記入されています。
数字が増えていったり、これはニアの記録。
歌の始まりに
「near:
age:11Y_56D」と表記されます。マスターの年齢と日数を表してます。
「11Y」が年齢、「56D」が日数。
つまり、マスターが11歳で56日経過したことが解る表記。
この時点でマスターの母親は亡くなってしまってるのかもしれません。
2番の冒頭の歌詞を見れば解ると思います。
「子供のころに見てた あの夢の続き」と歌っているので。
と言うことは、ニアは、マスターが11歳と56日目の頃に
出会っていると言うことになるはず。
もしかしたら母親を亡くしたのは、もう少し前かも知れません。
もしくは、マスターとの出会いがもっと先か....。

これで判明することは、この動画のPVは、ニアが記録してるマスターとの日々を映したもの。
年齢と日数の下にもマスターとのやり取りの(会話の)回数?も表記されてます。
PVもラフ画のようなセピアな描写になっており、
これはニアが何度もマスターとの日々の記録を再現しているから。
ニアに取っては、マスターとの日々は、大切な記録だった。
だからセピアのような色褪せた描写になってる。

そして、良く聴かないと気づきませんが、歌の最初にアドリブが入ってます。
「Hell.Hell. I’me NEAR. Who are you?
(こんにちは、こんにちは、私はニアです。あなたは誰ですか?)」と、
問いかけになっているのに...。

最後には...
「Hello.Hello. I’me NEAR. I love you.
(こんにちは、こんにちは、私はニアです。私はあなたを愛してます。)」と、
ニアからの愛のメッセージに変化しているんです。

この「I’me NEAR」と言う所。「私は近くにいます。」という意味にも捉えられるので、
最後は、マスターからのメッセージとしても解釈出来ます。
「I’m NEAR」という所の意味を変えると、また違った解釈にもなりますね。
だけどやっぱり僕は、前者だと思います。
ダンスもこの描写の部分(最後のメッセージ)、ニアからの問いかけになってるんで。

そしてラストのサビに混じってバックに、
「ねえニア」「愛してる」とセリフのような声が聴こえてきます。
マジで素晴らしいボカロ曲だ。これが真の神曲というのかも知れないですね。
プロセカを知っていないと出会えなかった曲でしたね。(と言いながら歌しか知らないですが....)
そんでもってPVのイラストがまた良いのよ。
しっかりと描かれたイラストではなく、ちょっと崩したラフ画のようなタッチになっており、
だけど、脈を打つ温かさも感じられる人間味に溢れた素晴らしいPVイラストになっております。

ふぅ....( ~o~) すみません、ついつい熱弁してしまいました。
これはあくまでも、僕自身が感じ取った解釈です。
ついでに言っておくと、タイトルの「ニア」は、「NEAR....近くに」と言う意味。
つまり、人間に限りなく近いロボットってことですね。
1番と2番で、ニアの表情が違います。
そして最後の終わり方がすごいのよ!!
機械音が小さく聴こえるんです。これはニアが起動しているのが分かる描写です。
最初から最後まで、見どころのあるよく作り込まれた歌だと思いましたね。
ここまで来たらもはや神曲ではなく、伝説の領域だぜ!
ここにも着目してみてください。マジで! オススメの一品です!

そう言えば...ニア関係で思い出しました。
デスノートにもニアってキャラが登場するのですが、そのキャラのニアも、
近いと言う意味なのかも知れませんね。Lに近い存在。

«ここまで読んで下さった方へ»
物凄い量の長文なで読むの大変だったかと思います。
あなたは心優しい方だ。あなたの心は僕よりも あたたかい。
自信もって下さいね。その優しさをいつまでも忘れないで下さい。
最後まで読んで下さった方にしか分からない、僕からの、ちょっとした感謝です!
本当に、ありがとうございました!
追記
↓動画も載せておきます↓

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