輪廻転生
第五話 嫉妬
昨日の夕方にアスランと思わぬ形で会ったキラは、アスランに言われたことを永遠に頭でリピートしていた。
な、なんでアスランはあんなに誑しなんだっ。前からそうだったけどさぁ
思い出すたびに顔が熱くなる、どうも前世にもアスランに「かわいい」なんて言われたことがなかったから。
そんなことを思いながらいつもの家へ帰る道のりをスキップしてしまいそうな足で歩く。
ふと携帯電話が震える、メールの中身はお母さんからで夕飯に使う牛乳を買ってきてほしいというものだった。
それともう一つ新着のメールを開くと、シンからだったどうやら送信間違えなようで、「風邪ひいたからルナから先生に伝えといてほしい。」という旨だった。
どうやらシンが風邪を引いたようで、ラクスのことを思い出す。
「お見舞いに行くついでにラクスのこと知らせてあげようかな。」
先ほど通った道を引き返しスーパーを目指しながら何を買おうか考える。
一通り、いろいろ買ってスーパーを出る、冷たい風がキラの頬を撫でる。シンの家へ向かう、たまにシンと話すときに行ったことあるから軽い足取りで向かう。
シンの家の前に着き、インターホンを押す。
「ピンポーン」
「どなたですかー?ってキラさん!」
パジャマ姿のシンが出てくる、顔色は良くもうほぼよくなったのが分かる。
「やぁ、シン風邪大丈夫?メール誤送信してたよ。あと伝えときたいのがあって。」
そういって差し入れをシンに渡す。
「まじですか…うわぁありがとうございます!でキラさん伝えたいことって?」
シンが不思議そうに見上げてくる、きっとシンにラクスが記憶を思い出したと伝えたら喜ぶだろうな。
よく前世でも見たシンの仕草にシンも変わらないなと思いながら。誰にも聞こえないように一応シンの耳に顔を近づける。
「そう、実はね…」
不思議そうなシンの顔がみるみる明るくなり目を輝かせる。
「マジですか!キラさんやったっすね!」
「ラクスもシンに会いたがってたからこんど三人で会おうよ、ラクスにはもう許可もらってるし。」
「いいですね!後でメールしますね。今日はありがとうございます!」
「ううん、全然これ伝えるためだけだし、風邪お大事にね。じゃあまたね。」
「ハイ!お疲れ様です。」
それじゃあこれから帰ろうというところに。
「おい、シンお前が課題分からないからって言っていたのに放り投げるな!」
聞き覚えのある声とともに玄関から知っている顔が出てくる。
「放り投げてなんかない!インターホンがなったから出てきただけだ!」
すかさずシンが言い返す。相変わらずシンはアスランにはあたりが強いらしく、アスランには強く出ているようだ。
「あれ?アスランもシンのお見舞いに来てたの?」
「キラとシンは仲がいいんだな。シンはキラとどこで会ったんだ?」
すこし不機嫌そうな声と顔のアスランが玄関にいた。
「別にどうだっていいでしょ。あんたには関係ないし…」
シンが面倒くさ...と小声でつぶやく。しかし二人には聞こえていなかったようで、キラはまじめに答える。
「シンとは道でぶつかっちゃってその時に知り合っただけだよ。」
するとキラの鞄から携帯のメールの着信音がなる。
「ごめん!ちょっと確認してもいい?」
一つ断りを入れて急いでキラが中身を慌てて確認する。メールはお母さんからで牛乳が遅いと催促のようなメールだった。
時計をみるといつもだと家についている時間だった。
「うわっもうこんな時間!ごめんなさいもう帰らなきゃ。シンもアスランもまたね!」
急いで家への帰路へつく。
赤い夕焼けが己の影を作る。中等部にいる後輩シン・アスカが風邪をひいた。
よく面倒を見ていたせいでちょうど暇だった自分が書類を届けることになった。
いつもと違う道を歩く。
「ピンポーン」
「あぁ、アスランか…」
インターホンを押すと風邪をひいたとは思えない顔色のいい生意気な後輩が顔をのぞかせる。
「おい、先輩だぞ。それに別に近所でもないのにわざわざ持ってきたんだぞ。」
「ハイハイ!どうもありがとうございます。もうほぼ熱は下がったんですけどね。」
「なんだ、じゃあなんで来なかったんだ。」
「マユが無理するなってうるさかったんスよ、ほんとは行くつもりだったんです。」
そういいながら少しバツが悪そうな顔をしながら頭を掻く。
「ちょっと上がっていきますか?ちょっと課題手伝ってくださいよ。」
「仕方ないな、少しだけだぞ。」
「へへっやりぃ。」
まったくこういう時だけ調子に乗るなシンは…
そういいながら、シンの後ろについていく。
この後アスランにとって衝撃なことが起こるとは知らずに…
________________________________
しばらくシンに勉強を教えていたらまたインターホンがなったようでシンが机にいなかった。
このままここにいても教える相手がいないので早く戻ってくるように伝えに行く。
見慣れない廊下を歩き玄関に着く、ドアを開ける。
すると、シンの家の門の前にキラの姿があった。そしてシンとは仲良さげに話している。
(なぜキラがいるんだ?シンと仲がいいのか?...)
すこしモヤモヤする胸を無視してシンの頭を小突く。
振り返ったシンに真っ赤な目でにらまれる。
しばらく三人でだべっているとキラが時間らしく慌ただしく帰っていった。
走るときに揺れるスカートが可愛らしい。
「キラと仲がいいんだな。」
「あんたさっきからそればっかり...うっとしいっすよ!」
あんなにキラはシンが相手だと距離が近いのかと思うと、胸が締め付けられる感覚になる。
またしばらくシンと二人で数時間勉強をする。
だいぶ暗い時間になり、シンの母からお礼に夕飯をごちそうになったのでそのまま帰路につく。
日が落ちるとだいぶ寒くなり、少しこごえながら歩く。
先ほどから、シンとキラの距離の近さばかり気になっている。
(これが嫉妬なんだな...)
次回 違和感 お楽しみに。
昨日の夕方にアスランと思わぬ形で会ったキラは、アスランに言われたことを永遠に頭でリピートしていた。
な、なんでアスランはあんなに誑しなんだっ。前からそうだったけどさぁ
思い出すたびに顔が熱くなる、どうも前世にもアスランに「かわいい」なんて言われたことがなかったから。
そんなことを思いながらいつもの家へ帰る道のりをスキップしてしまいそうな足で歩く。
ふと携帯電話が震える、メールの中身はお母さんからで夕飯に使う牛乳を買ってきてほしいというものだった。
それともう一つ新着のメールを開くと、シンからだったどうやら送信間違えなようで、「風邪ひいたからルナから先生に伝えといてほしい。」という旨だった。
どうやらシンが風邪を引いたようで、ラクスのことを思い出す。
「お見舞いに行くついでにラクスのこと知らせてあげようかな。」
先ほど通った道を引き返しスーパーを目指しながら何を買おうか考える。
一通り、いろいろ買ってスーパーを出る、冷たい風がキラの頬を撫でる。シンの家へ向かう、たまにシンと話すときに行ったことあるから軽い足取りで向かう。
シンの家の前に着き、インターホンを押す。
「ピンポーン」
「どなたですかー?ってキラさん!」
パジャマ姿のシンが出てくる、顔色は良くもうほぼよくなったのが分かる。
「やぁ、シン風邪大丈夫?メール誤送信してたよ。あと伝えときたいのがあって。」
そういって差し入れをシンに渡す。
「まじですか…うわぁありがとうございます!でキラさん伝えたいことって?」
シンが不思議そうに見上げてくる、きっとシンにラクスが記憶を思い出したと伝えたら喜ぶだろうな。
よく前世でも見たシンの仕草にシンも変わらないなと思いながら。誰にも聞こえないように一応シンの耳に顔を近づける。
「そう、実はね…」
不思議そうなシンの顔がみるみる明るくなり目を輝かせる。
「マジですか!キラさんやったっすね!」
「ラクスもシンに会いたがってたからこんど三人で会おうよ、ラクスにはもう許可もらってるし。」
「いいですね!後でメールしますね。今日はありがとうございます!」
「ううん、全然これ伝えるためだけだし、風邪お大事にね。じゃあまたね。」
「ハイ!お疲れ様です。」
それじゃあこれから帰ろうというところに。
「おい、シンお前が課題分からないからって言っていたのに放り投げるな!」
聞き覚えのある声とともに玄関から知っている顔が出てくる。
「放り投げてなんかない!インターホンがなったから出てきただけだ!」
すかさずシンが言い返す。相変わらずシンはアスランにはあたりが強いらしく、アスランには強く出ているようだ。
「あれ?アスランもシンのお見舞いに来てたの?」
「キラとシンは仲がいいんだな。シンはキラとどこで会ったんだ?」
すこし不機嫌そうな声と顔のアスランが玄関にいた。
「別にどうだっていいでしょ。あんたには関係ないし…」
シンが面倒くさ...と小声でつぶやく。しかし二人には聞こえていなかったようで、キラはまじめに答える。
「シンとは道でぶつかっちゃってその時に知り合っただけだよ。」
するとキラの鞄から携帯のメールの着信音がなる。
「ごめん!ちょっと確認してもいい?」
一つ断りを入れて急いでキラが中身を慌てて確認する。メールはお母さんからで牛乳が遅いと催促のようなメールだった。
時計をみるといつもだと家についている時間だった。
「うわっもうこんな時間!ごめんなさいもう帰らなきゃ。シンもアスランもまたね!」
急いで家への帰路へつく。
赤い夕焼けが己の影を作る。中等部にいる後輩シン・アスカが風邪をひいた。
よく面倒を見ていたせいでちょうど暇だった自分が書類を届けることになった。
いつもと違う道を歩く。
「ピンポーン」
「あぁ、アスランか…」
インターホンを押すと風邪をひいたとは思えない顔色のいい生意気な後輩が顔をのぞかせる。
「おい、先輩だぞ。それに別に近所でもないのにわざわざ持ってきたんだぞ。」
「ハイハイ!どうもありがとうございます。もうほぼ熱は下がったんですけどね。」
「なんだ、じゃあなんで来なかったんだ。」
「マユが無理するなってうるさかったんスよ、ほんとは行くつもりだったんです。」
そういいながら少しバツが悪そうな顔をしながら頭を掻く。
「ちょっと上がっていきますか?ちょっと課題手伝ってくださいよ。」
「仕方ないな、少しだけだぞ。」
「へへっやりぃ。」
まったくこういう時だけ調子に乗るなシンは…
そういいながら、シンの後ろについていく。
この後アスランにとって衝撃なことが起こるとは知らずに…
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しばらくシンに勉強を教えていたらまたインターホンがなったようでシンが机にいなかった。
このままここにいても教える相手がいないので早く戻ってくるように伝えに行く。
見慣れない廊下を歩き玄関に着く、ドアを開ける。
すると、シンの家の門の前にキラの姿があった。そしてシンとは仲良さげに話している。
(なぜキラがいるんだ?シンと仲がいいのか?...)
すこしモヤモヤする胸を無視してシンの頭を小突く。
振り返ったシンに真っ赤な目でにらまれる。
しばらく三人でだべっているとキラが時間らしく慌ただしく帰っていった。
走るときに揺れるスカートが可愛らしい。
「キラと仲がいいんだな。」
「あんたさっきからそればっかり...うっとしいっすよ!」
あんなにキラはシンが相手だと距離が近いのかと思うと、胸が締め付けられる感覚になる。
またしばらくシンと二人で数時間勉強をする。
だいぶ暗い時間になり、シンの母からお礼に夕飯をごちそうになったのでそのまま帰路につく。
日が落ちるとだいぶ寒くなり、少しこごえながら歩く。
先ほどから、シンとキラの距離の近さばかり気になっている。
(これが嫉妬なんだな...)
次回 違和感 お楽しみに。