『密着!どもマリ24時』(女の子の日編)

☆omake☆




♪ピピピピ、ピピピピ……

「ん……」

♪ピピピピ、ピピ……

布団からにょきっと伸びた腕が時計を止める。
もぞもぞと物体が動き、布団からマリコが這い出す。

「うーん。………まだ痛いわ」

腹痛も腰痛も変わらずだが、時計の針は止まってはくれない。

マリコはのろのろとベッドから這い出し、身支度を始めた。



エレベーターが地上に着くと、「よお!」と声がかかった。

「土門さん!?お、おはよう。あの…」
「迎えに来た。そうすぐに良くはならないだろう?」
「……ありがとう」

見透かされていることは恥ずかしいけれど、送迎してもらえることは嬉しかった。

マリコが助手席に乗り込むと、土門は車をスタートさせた。
赤信号で停まると、後部座席からごそごそとビニール袋を取り寄せた。

「ほら」
「なあに?」

渡された袋の中をのぞくと、温野菜サラダが入っていた。

「コーヒーだけじゃぁ、回復せんぞ?」
「……なんでわかるの?」

「さあな。温かい食べ物も口に入れておけ」
「……うん」

少しずつ口に運んでいたマリコだったが、府警に着く頃にはあらかた食べ終えていた。

「美味しかったわ。土門さん、ごちそうさま」
「ずいぶん顔色が良くなったな」
「そういえば、朝よりずっと体調がいいわ!」
「そうか。でも無理はするなよ。帰りも送ってやる」

「……………」
「なんだ?」
「あの……協力って…………」

マリコは土門の顔をうかがうように見上げる。

「ばっ!!!そのうちって言っただろう!」

昨夜の自分の台詞を思いだし、恥ずかしさのあまり土門はすごい勢いで顔を逸らした。

「そのうち、っていつ?」
「そ、そのうちは、そのうちだ」
「ふぅん。なーんだ」

「なーんだ」…その続きを聞きたいような、聞きたくないような……。

土門は窓辺に吊るされていたマリコの下着を思いだし……脳裏から追い出そうと頭を振る。

「そのうち……ね。覚えておくわ」

体調不良も何のその。
車を降りると、マリコは颯爽と科捜研へ向かう。
残された土門は投下された爆弾を抱えたまま、天を仰ぐのだった。

「くそっ!そのうちっていつだ!?」




fin.


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