心理テスト、してみませんか?[第2弾]


④のしっぽの先端を選んだあなたは…“猛烈にアタックされて”

*****

「ち、ちょっと待って!」

「いや、もう待てんな」

マリコはベッドの際まで追い詰められていた。

尚もじりっと後ずさると、トンと背中が壁にぶつかった。
もう、逃げ場は……ない。

「お前が、その答えを出したんだろう?そして俺は、正解だと伝えたはずだ。もうこれ以上は待てない」

何の話をしているかというと、今夜したたか酔った土門が愚痴った一言。

『長年そばにいる相手が、自分の気持ちに気づかない』という不満。

マリコはその相手が誰なのか。
自宅でじっくり考えてみることにした。
そして考える以上、答えを知りたいと思うのは科学者のさがだろう。
その答え合わせのために、土門はマリコの部屋を訪れているのだ。

少し前、マリコの導き出した答えを聞くや否や、土門の酔いは吹き飛んだ。
そして気づけば、マリコは土門の腕の中に閉じ込められている。

「もう待たない。もう我慢しない。もう……お前が欲しいんだ、榊」

焦がれて。
焦がれて。
焦がれて…。
強引な言葉と、ほんの少し…不安な声色に。

どうして逆らえよう。
マリコだって、本当は同じ気持ちなのだ。


その夜。
純白のシーツは、二人分の重みを静かに受け止めた。



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