日常の一コマシリーズ≪vol.2≫
「いいわね……」
マリコは唇を尖らせる。
「何がだ?」
「亜美ちゃん、一日警察署長やったんですって」
「いや、それは涌田じゃなくて、涌田似の女優さんで……」
「そういえば!土門さんもやっているわよね?確か、大阪と名古屋の二ヵ所も!!」
「いや、それも俺じゃなくてだな……って聞いてないな」
「どうして私には話がこないのかしら……」
マリコは土門の話に耳を貸すことなく、腕を組んだまま考え込んでいる。
「お前、警察署長をやりたいのか?」
「だって面白そうじゃない?一日くらいならやってみたいわ」
「そうか……。まあ、お前には無理じゃないか?」
「ええー!どうして?」
「お前、時々違法スレスレの鑑定をしているだろう?」
「そんなの!土門さんだって似たようなものじゃない」
「俺のほうが犯罪撲滅に貢献しているからな(主に警視庁で。鉄道沿線も)…って、あれは俺じゃない!」
『またしても、聞いてやしない……』と土門は呆れ顔だ。
「私も一度着てみたいわ、婦警の制服」
「なにっ!?」
土門の目がキラリと光る。
「…………やめておけ」
「なぜ?似合わない……から?」
しゅんと落ち込むマリコを見ると可哀想だと思うが、ここは土門としても譲れない。
『似合いすぎて、誰にも見せたくない』
そんな独占欲は絶対に言えっこない。
土門は苦虫を潰した顔をしたまま、マリコに提案した。
「そんなことより、飯行くか?奢ってやる」
「ほんとう?行くわ!」
落ち込み顔は何処へやら。
“ぱあ”とマリコの顔が華やぐ。
こんな手にまんまと乗せられるマリコを。
『……可愛い』と思ってしまう土門であった。
「土門さん、風邪?」
「は?」
「だって、鼻の下が伸びているみたいよ。鼻風邪ひいているのかと思ったんだけど……」
「……………」
fin.
■■■ どもマリに、一コマな質問…など(笑) ■■■
*管…わたくし、管理人でーす(^^)/
カチ、カチカチ。
管「土門さん、何調べているんですか?」
土「うわぁ!管理人!」
土門は慌ててパソコンの画面を隠す。
管「もう見ちゃいましたよ。制服買うんですか?」
土「いや、これは、その…。そうだ、クリスマスの余興に、だな」
管「……クリスマスの余興に、着るんですか?土門さんが?婦警の制服を??」
土「……………」
土「じ、じつは榊が着たがっているんだ」
管「マリコさんが、ですかあ?………聞いてみよ」
土「あ、おいっ!」
管理人、マリコさんへ電話をかける。
マ📞『はい、榊』
管📞「あ、マリコさん、管理人です。ご無沙汰しています」
マ📞『管理人さん!お久しぶりですね』
管📞「お忙しいところ、ごめんなさい。お聞きしたいことがあるんですが……」
マ📞『何かしら?』
管📞「マリコさん、土門さんに婦警の制服を着たいって言ったんですか?」
マ📞『え?ええ、言いましたけど?』
管📞「えっΣ(゚◇゚;)!?。そ、そうでしたか……わかりました。ありがとうございました」
土「ほら、分かったか?」
管「んー、でも……」
土「なんだ?」
管「婦警の制服って、そんなに胸元が開いていたり、スカートの丈が短かったりしましたっけ?」
土「……(゜゜;)(。。;)」
管「どーもーんーさーん?」
土「い、いや、これは………ああっ!?」
カチッ。
見れば購入ボタンがクリックされていた。
「……買っちまった」
果たして、届いた制服がどうなったのか。
「土門さんも、マリコさんも、教えてくれなーい!」
ムムム!とふくれっ面になる管理人でありました(笑)