日常の一コマシリーズ≪vol.2≫
誰が言い出したのか……。
確か、「桃が食べたい」という話題が発端だった気がする。
そこから「美味しい桃は、張りがあって瑞々しいね」と所長が言ったのだ。
そうしたら、その場にいた早月が「まるで若者のお尻みたいよね!」と、ニヤリと笑って亜美を見た。
「え?え??」と戸惑う亜美のお尻に自然と男性陣の視線が集まる。
「セ、セクハラですよ!」
赤面して、両手でお尻を隠す亜美に早月は笑い、呂太は「えー、可愛いいってことなのに?」と的外れな事を言う。
そして、宇佐見と蒲原は気まずそうに視線を逸らせた。
そんなやりとりを、マリコは帰宅した土門に笑いながら話す。
「早月先生が言うには、亜美ちゃんは桃尻で、私たちは洋梨尻ですって!」
「洋梨?」
「そう。もう若くなくて洋梨体型だからですって!ちょっと気を付けようかしら……」
マリコは腰を捻って、自分のヒップに視線を落とした。
すでに帰宅してくつろいでいたマリコは、被りタイプのラフなロングワンピースを着ている。
ゆったりした大きさではあるものの、柔らかい生地なので、体の凹凸は何となくわかる。
土門は体を捻ったままのマリコに手を伸ばし、ヒップをするりと撫で上げた。
「きゃあ!土門さん!?」
「ん?お前もまだまだ桃尻だと思うぞ?」
「い、いいわよ。慰めてくれなくても…。最近、ちょっと気になっていたし……」
土門としては、今でも十分、マリコのヒップは張りも柔らかさもちょうどいいと本当に思っている。
それでも、マリコは全く聞く耳を持たない。
変なダイエットでも始めて、これ以上痩せられたら健康面が心配だった。
「だったら、俺が“検証”してやる」
土門はマリコをトン、とソファに押し倒した。
するするとワンピースの裾から土門の手が忍び込む。
「ちょ、ちょっと待って!いいわよ、検証なんてしなくて!!」
焦って逃げ出そうとするマリコを、体重をかけて捕まえる。
「お、重いわ、土門さん!」
「俺の言うことを信じないお前が悪い。諦めて、“検証”されておけ」
『ふふん!』と、どことなく嬉しそうな土門はスカートの端つまむと、ガバリとまくり上げた……。
(ぷるん♪)
「どうだ?言った通り、十分…桃尻だろう?」
「……ばか!(*ノωノ)」
peach🍑な一コマである。
fin.
■■■ どもマリに、一コマな質問…など(笑) ■■■
*管…わたくし、管理人でーす(^^)/
♪ピンポーン
管「土門さん、こんにちは!」
土「何の用だ?」
管「不愛想ですねぇ。はい、差し入れです」
土「お!こりゃ立派な桃だなぁ!」
管「張りも瑞々しさも最高ですよ」
土「…………どこかで聞いた台詞だな?」
土門は片方の眉を上げる。
管「ところで、土門さん!マリコさんにスカートめくりしたんですって!?刑事のくせに…💢」
土「な、何言ってる!俺はなぁ……」
管「そんなことされるのは、小学生以来だ、って言ってましたよ」
土「ん?……ちょっと待て。榊がそう言ったのか?」
管「そうですよ」
土「…………」
管「土門さん?」
土「その話、詳しく聞かせろ」
管「え?詳しくも何も…それしか聞いてませんよ?」
土「小学生の頃の榊の桃尻を盗み見るとは、……許せん」
管「え、ええ!?」
土「管理人、悪いが今日は帰ってくれ。桃はありがたくもらっておくぞ。今から、榊の事情聴取だ……」
目をギラギラさせ、鼻息荒く土門は息巻く。
管「小学生の頃の話でしょう?土門さん……どんだけ???」