『密着!どもマリ24時』(スカート編)

in the road




我ながらいいチョイスだと自画自賛した土門は、伸びる鼻の下もそのままにマリコを外へ連れ出した。

ご機嫌に早足で歩く土門に、マリコは小走りについて行く。
弾むような足取りに、スカートの裾が揺れ、跳ね上がる。
そのたびに白い膝頭がちらりとのぞく。

――――― ん?
何やら周囲からの刺さるような視線に気づき、土門は隣のマリコに目を向けた。
その視線がマリコの足へ集中していることに気づいた土門は、歩く速度を落とした。

「土門さん?」

「映画の時間までは、まだ大分ある。急がせて悪かったな」
「ううん。大丈夫よ」
「そうか?」

土門はマリコへ微笑むと、周囲へは鋼のような視線を向ける。
思わず目を伏せる数人の男へ、さらに睨みを効かせておく。

それ以降、できるだけ人目につかないように、土門は道の端をマリコに歩かせた。




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