《 at 3:00 PM 》
side マリコ
マリコが屋上に着いたとき、珍しく土門はうたた寝をしていた。
この暖かさと、そよ風の爽やかさに誘われたのだろうと察しはついた。
マリコは土門を起こさないように隣に腰掛け、買ってきた缶コーヒーの片方を出来るだけ音が鳴らないように開けた。
そして一口だけ喉を潤すと、隣に置いた。
土門の気持ち良さそうな寝顔を見ていると、自分まで睡魔に襲われそうだ。
そよぐ風が運んできた一枚の葉が、土門の肩に止まった。
マリコは土門の肩に触れ、それを払い落とした。
そして、思わず。
本当に思わず、その横顔に唇を這わせた。
自分の思わぬ行動に驚き、マリコは焦って土門から離れようとした。
その瞬間、手が捕まった。
「しばらくここに居ろ……」
『気づかれた?』
『起きていた?』
マリコは驚き、目を見開く。
そのまま固まってしまったマリコの腕が土門に引かれる。
抵抗する暇もなく、マリコは土門の胸に確保されてしまった。
そして、マリコにも柔らかな感触が降ってきた。
淡い桜色の……ルージュの上に。
マリコが屋上に着いたとき、珍しく土門はうたた寝をしていた。
この暖かさと、そよ風の爽やかさに誘われたのだろうと察しはついた。
マリコは土門を起こさないように隣に腰掛け、買ってきた缶コーヒーの片方を出来るだけ音が鳴らないように開けた。
そして一口だけ喉を潤すと、隣に置いた。
土門の気持ち良さそうな寝顔を見ていると、自分まで睡魔に襲われそうだ。
そよぐ風が運んできた一枚の葉が、土門の肩に止まった。
マリコは土門の肩に触れ、それを払い落とした。
そして、思わず。
本当に思わず、その横顔に唇を這わせた。
自分の思わぬ行動に驚き、マリコは焦って土門から離れようとした。
その瞬間、手が捕まった。
「しばらくここに居ろ……」
『気づかれた?』
『起きていた?』
マリコは驚き、目を見開く。
そのまま固まってしまったマリコの腕が土門に引かれる。
抵抗する暇もなく、マリコは土門の胸に確保されてしまった。
そして、マリコにも柔らかな感触が降ってきた。
淡い桜色の……ルージュの上に。