《 at 7:00 AM 》

side 土門



ピピピ……。
目覚ましを止め、土門はむっくりと起き上がる。
ベッドを下り、簡単に布団を整える。
そして洗面台へ向かう。

ザァーと勢いよく流れる水で顔を洗い、軽く口をすすぐ。

きゅっと蛇口を閉めて、タオルで顔を拭き、鏡を見る。
伸びた髭は後で剃ろうと、先にキッチンへ向かった。

コーヒーをセットし、食パンもトースターへ準備する。
その足で玄関へ向かい、新聞を手に戻る。

ようやくソファへ腰を落ち着けた土門は、新聞を開きながら、しかし頭は別のことを考えていた。

今日は聞き込みだな……。
そろそろ何か見つかるかもしれん。
あいつから連絡があったらすぐに戻れるように、俺たちは近辺の聞き込みに回った方がいいな…よし。
それと、あの店の女将にももう一度聞き込んだほうがいいな……にしても、なかなか旨そうな店だったな。
今度、あいつを誘って行ってみるか……。

ちょうどパンが焼き上がり、バターとイチゴジャムを多めに塗る。
ささっと朝食を済ますと、食器を洗い、スーツへ着替える。
袖をまくり洗面所へ向かう。
洗濯機へ洗い物を投げ入れ、タイマーをセットすると、最後に身支度を整えた。

ジャケットを手に取り、土門はスマホを開く。
短く何か打ち込むと、自宅をあとにした。




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