日常の一コマシリーズ





「…っくしゅん!」
頭からふわりと大きなコートがふってきた。
「この寒空に、白衣一枚でこんなとこにくる奴があるか……」
コートから一拍遅れて、呆れた声が届く。

12月に入り、京都は本格的な冬が訪れつつあった。
空はどんよりと曇り、風はピリリとした空気を纏う。
そんな折、気分転換にマリコは屋上へ足を踏み入れ……冒頭に至る。


「ありがとう。でも土門さんが風邪引いちゃうわ」
「お前とは鍛え方がちが……へっくしゅん!」
途端に、土門が大きなくしゃみをする。
「ほら!」
マリコは慌ててコートを返そうとする。
「いいから、お前が着てろ」
「でも……」
土門は少し考え込む仕草を見せる。

「だったら、こうして暖をとらせてもらうとするか……」
背後から、コートに包まれた体ごとマリコは抱き締められる。
「ち、ちょっと…。誰か来たら……」
「大丈夫だ。俺の背中しか見えん。それより、もう寒くないか?」
「…ん。あったかいわ。土門さんは?」
「俺もだ」
そう答えると、土門はもう一度ぎゅっとマリコを包み込んだ。



「何かしら、この満ち足りた空間……」

ふっ、と早月は遠い目で空を見上げる。
たまにはマリコを夕食へ招待しよう!と探しにやってきた早月は、偶然『二人の時間』を目撃してしまった。

「まったく、居心地悪いったらないのよね。か~えろ」


師走の休憩時間の一コマである。




fin.



■■■ どもマリに、一コマな質問 ■■■
*管…わたくし、管理人でーす(^^)/


(管)だいぶ寒くなりましたね~。お二人とも風邪とかひいてませんか?
(マ)ええ。大丈夫
(土)風邪なんかひいてる暇もないしな

(管)風邪予防のために何か心がけていることはありますか?
(マ)んー、ビタミンを大目に摂取するとかかしら
(土)うがい、手洗い。体を冷やさないことも大事だな

(管)へぇー、貼るカイロとか?
(土)張り込みの時は使うこともあるぞ

(管)夜はどうしてるんですか?やっぱり電気毛布とか、湯タンポですか?
(マ)何も使ってないわ
(土)俺もそうだな……

(管)ええー!布団に入った直後とかひんやりしませんか?
(マ)ううん。大丈夫よ。ねえ?
(土)そうだな。あんまり感じないな

(管)………
(土)なんだ?

(管)いえ…。そこは確認し合っちゃうんだな~と思いまして(ちらり?)
(土)…………榊、仕事に戻るぞ
(マ)え、ええ

(管)お疲れさまでーす!\(*⌒0⌒)b♪




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