アラカルト



4000番さまへのお礼コメント



カウンター4000番を踏んでいただき、ありがとうございます!


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「今日は12000歩だ…お前は?」
「私は……3996歩ね」
スマホのヘルスアプリで今日の歩行数を互いに見せ合う。
最近、夕方の屋上で行う二人のルーティーンだ。

「相変わらず少ないな」
「でもあと4歩で4000だわ」
「じゃあ、そこから4歩歩いてみろ」

マリコが一歩進むと、土門が一歩下がる。
「?」
マリコが進む、土門が下がる 。
進む、下がる。
進む……。

「きゃっ!」
当然下がると思っていた土門は動かなかった。
お陰で、鼻をしたたか土門の胸にぶつけたマリコは『いたっ…』と声をあげる。

「もう、土門さん!」
体を離して文句を言おうとするが、気づけば、背中には土門の腕が回されていた。
そのまま、ぎゅーっと抱き込まれる。

「4000達成だな」
「そうね…でも、これは4000歩と何か関係あるの?」
土門に抱きしめられている今の状態のことを言ってるらしい。

「いや、特にはないな。ただいつもあと一歩で誰かさんに邪魔されるから、先手を打ってみた」
「?」
土門はマリコの顔に手を添え、上を向かせる。

「土門さん、まっ…ん……」


お見それしました、土門さん。(笑)



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