アラカルト
2000番さまへのお礼コメント
カウンター2000番を踏んでいただき、ありがとうございます!
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そこには、がっしりとしたスーツの背中と、ほっそりとした白衣の後ろ姿が並んでいた。
「もう2000か…。感慨深いな……」
「本当に……」
「だが、それだって一人の力じゃない」
「ええ」
「大勢の人の支えがあったからこそだ」
「そうね……」
二人は無言で、眼下に拡がる街並みを見つめていた。
心地よい風を頬に受けながら……。
『はい、カットぉ!土門さん、マリコさん、OKです!!これにて2000カウントの撮影、終了でーす!』
あちこちから拍手があがるなか、二人はそっと屋上を離れた。
「で、その皆さまの有り難みを、あの管理人は分かってるのか?」
「………たぶん」
「なんだその“間”は?」
「………」
「言ってみろ」
「ん…。あまり管理人さんを無下に扱うと、その……土門さんとのこと、書いてもらえないかもと思って」
マリコは自然とうつ向く。
顎に沿って流れ落ちた髪の隙間からは、赤く染まった耳たぶがのぞいている。
「榊……」
廊下に人目がないのをいいことに、土門は……。
『ちゅっ♥』
いじらしいマリコの唇を…今日もまた、強引に奪うのだ。( *´艸`)